相談概要 | [氏名] O.S [居住住所] 神奈川県横須賀市 [相談建物予定地] 神奈川県 [職業] パートタイマー [年齢] 50 [女性] on [構造] わからない [設計者はどなたに依頼しますか?] 特に決めていない。 [何階建て] 2 [延べ面積m2] 198 [延べ面積坪] 60 [工事請負金額] 3000 [設計監理料] 300 [お手持ちの図面は何枚?] 無い [打ち合わせ何回] 打合していない。 [様態] 注文建築 [施工者] − |
相談内容 | [家づくりの相談内容] はじめまして、素朴な疑問ですがどうぞ宜しくお願いします。少し先の事になりますが、ゆくゆくは、長男夫婦と二世帯住宅を建てたいと思っております。主人の退職を期に今の住まいを売却して、息子と主人の2人名義で土地を購入する予定です。まだ、見付けてはおりませんが、私どもには娘もおりまして、主人名義の土地分を将来娘に残してあげたいとも思っております。そこで、素人考えですが例えば100坪の土地を確保出来たとします。そこへ建ぺい率が40%、容積率100%可能で1階30坪2階30坪、合計60坪の住宅を息子名義の土地半分の方へ建てたとして、 1.将来、娘は半分の50坪の土地に家を建てる事ができますでしょうか? 2.その際、建ぺい率や容積率はどのように関わってくるのでしょうか? 息子夫婦の家が法律上違反になってしまうのでしょうか? 3.訳あって、娘が別に住まなければ成らなくなって、自分名義の土地分だけ 売却をすることが出来るでしょうか? 4.土地の名義と登記とは別でしょうか? |
yorozuの感想 | このような、相談場所があるのは、大変助かります。出掛けて行くほど、まだ具体化してませんし、こんな質問にのって下さるかしらと不安です。メールでしたら、相談しやすいので今回、思い切ってお願いしました。今後も宜しくお願いします。 |
アドバイザー | |
清水 煬二 | 解説員の清水です。 結論からいいますと、ご子息さまの建物は違反建築となります。 違反にならない方法を選択すべきです。 ひとつの土地には、ひとつの建物しか建てられません。 そのため、今回のようなケースでは、土地の分筆を行います。 この分筆は最初の建物を建てる前に行ってもいいですし、次の建物を建てるときに行っても構いません。 簡単にするため、容積だけの例で言いますと、50坪と50坪に分筆した場合、容積率100%ですから、それぞれの階の床面積を合わせて50坪づつまで建てられます。 ご相談のように、60坪の住宅を建ててから50坪の土地を分筆するケースでは、その60坪の建物は50坪の土地に建っていますので、違反建築となってしまいます。 この違反ケースの例は以前は、悪徳不動産屋が建売で使っていたテクニックの一つですが、現在は、問題になりますし、例えできたとしても、後で困ることになりますので、しないほうが良いでしょう。 ご長男は2世帯住宅ですから面積的に広く必要とするでしょうし、お嬢様は単世帯ですから、土地にも差があってもいいのではないでしょうか? 土地を分筆して売ることはもちろん、可能です。 その場合、道路に接する長さや斜線制限などの建築基準法等の関係など、もうひとつ家を建てるにしても、宅地として売るにしても、クリアーしておかなくてはいけません。 最初に建てる段階でこの検討は当然必要ですが、本来、土地を探す段階でこの検討を行っておく必要があります。 登記は、名義人が登記をします。 登記をしませんと、大きさや内容だけでなく、誰のものかわからなくなります。 建物の名義人は、土地の名義人と異なっても構いませんが、いずれも登記した人に税金が掛かりますし、購入資金のお尋ねが税務署から来ると思っておいて下さい。 土地だけは公平にお子様に分けたいのであれば、50坪、10坪、40坪と分筆して、10坪をお嬢様から借りてご子息様が60坪分の土地に建物を建てているという方法も可能ですが、ややこしいことは、将来のためにもしないほうがいいとは思います。 また、贈与と相続のどちらが得か、ローンを借りるか、土地を共有にした方が本当に得なのか建物と土地を親子別々にした方が得なのかなど状況とケースによって様々に変ります。 この点は素人判断せずに専門としている税理士や会計士に相談してから判断すると失敗がないでしょう。 |
コメンテーター | |
久米 能子 | 清水解説委員の言われるように、将来に問題やトラブルの種を残さないよう、全てきちんととり行っておかれるほうが良いと思います。 土地の分筆の仕方は建築の計画に大きくかかわってきますから、この時点から建築士に相談しながら進められるのも良いかと思います。将来どのように家を建てられるようにして分筆するかを決めておけば、分筆そのものの手続きは後から(建築確認申請の前である必要はありません。)でもできます。 この「後からでもできる」(確認申請受付時点で土地の登記上の形状確認が無い)、というポイントを突いて、清水解説委員の言う、悪徳不動産屋のテクニックが行われていたわけです。 しかし、将来の相続にもかかわる問題ですから、はじめから分筆されてしまうほうが良いでしょう。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 親が子供の為にと考えた場合、子供同士で平等にするか?はそのときになってみませんとわかりませんが実際、兄弟で喧嘩になる。もっといけば紛争にまで発展して裁判で争う兄弟もおります。 親は子供達が喧嘩することなど想定はしないものです。しかし、その例はあまりにも多く、人間の欲望は計り知れません。今の段階で平等に考えておくべきです。 しかし、今回の相談は二世帯が希望ですが、1世帯(親世帯)の部分は将来の娘さんの敷地に建てて通路などで将来はそこを解体して敷地を文筆できるようにしたらいかがでしょうか? そうすれば、その敷地と建物は売れます。 いろいろな方法がありますので、具体的には建築家に相談してみてください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 先日、建築よろず相談ネットにて土地の件を相談いたしました、O.Sと申します。早速にご解答いただきまして誠に有難うございます。大変勉強になりました。先生方のアドバイスを頭に入れてじっくりと土地を見付けて参りたいと思います。本当に助かりました。有難うございます。 |
その後 |
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