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一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0803 入居時からいろいろ施工店ともめて・・・

 相談概要 [氏名] N.H
[相談内容] 注文住宅の瑕疵
[居住住所] 青森県青森市
[相談建物所在地] 同上
[職業] 公務員
[年齢] 36
[男性] on
[構造] 木造(2X4工法)
[引渡し年月日] 西暦1996年12月
[公庫使用] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 36.75
[工事請負金額] 2090
[設計監理料] 0
[様態] 注文建築
[施工者] 大工(工務店)
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] どういうものか知らない。
[お手持ちの図面は何枚?] 10枚以下
[打ち合わせ何回] 2回
[施工者名] 工務店
[販売会社名] 工務店
[設計者名] 一級建築士
[監理者名] 一級建築士
 相談内容 [現象]
 こんにちは
我が家はたいへんです。入居時からいろいろ施工店ともめて、今回相談すること以外にも改修する?しない?でもめているところがたくさんあります。全部書くと長くなるので、今年の1月に工務店さんが信じられなくなって、もしや基礎にも異常があるのではないかと、床下にもぐったところ私が写した基礎の部分についての写真をお送りしますので意見を聞かせてください。基礎のベース幅は12センチです。

相談1 床パネルと土台の間にくさびが沢山打ち込まれている。


相談2 アンカーボルトが真中で止められていない


相談3 基礎と土台がずれている。*南北に伸びる土台は正常なのですが、東西に伸びる土台ははすべてずれている。

この写真はまだいいほうです。ただし、基礎パッキンがずれています。


東西の土台はほとんどこのくらいずれています。

相談4 束と土台の間に「かすがいが」まったっく打たれていない。


相談5 土台が途中で補強されている


[業者の見解]
 相談1 床パネルと土台の間にくさびが沢山打ち込まれている。
については、わたしが床なりをするということで補修をお願いした時にしかたなくやった。
「どうしてもなおせというなら、フローリングをはずして釘を打ち直すしかない。
その他については補修の必要はない。」と言っている。

[相談内容]
本当にこの状態で家は大丈夫なのでしょうか。
もし補修が必要であればどのような方法が考えられますか。
 yorozuの感想 我が家は引き渡し時から、トラブルだらけです。このようなホームページがなかったら、泣き寝入りしてしまっていたと思います。大変心強いです。
アドバイザー 
星 裕之 解説員の星です。

 相談1について。既成フローリングを使用した場合の床鳴りの原因は大きく二つ考えられます。フローリングと下地合板部分の接着が甘く、フローリングが浮いてしまいパカパカと音がする場合。床材が落ち着けば問題は解決するでしょうが、あまりに気になる場合はフローリングを貼りなおしたり、クギを打増することで改善するかと思います。

もう一つの原因として、大引を支える木製束の収縮や束石の沈下によって床下地との間が離れてしまう場合です。最近はベタ基礎にしたり土間コンクリートを打つので束自体の沈下はあまりありません。鋼製束やプラスチック製の束を使用すれば、木束と異なり収縮する恐れがないだけでなく、ネジを回し高さを調節することで床下地との離れを解消することができます。木束の場合は、束下などにクサビを打ち込んでその微調整を行ったりしますが、今回のようなパネル工法による住宅の場合、大引き上部にクサビを打つ対策もありなのではないかと思います。パネルのそりや施工精度・材の収縮程度の問題ではなく、束石が沈下しているようであれば原因を見極め、束の交換などの処置が必要になるかと思います。この点については写真だけでは判断できません。

 相談2について しばしば見られる相談内容ですが丁寧な仕事とはいえないにしても構造強度上問題になるほどのズレではないと思います。

 相談3について 土台のズレに関しては基礎立上に収まっていますのでこちらも問題はないかと思います。しかし基礎パッキンがきちんと入っていない部分に関しては、今からでも比較的簡単に差し込めますから施工者と相談してみてください。

 相談4 かすがいについては写真撮影面には打たれていませんが、反対側にもないでしょうか?床下の写真から判断すると、ずいぶん頑丈に根がらみ(斜め材)を入れているようですから、大引と束はかすがいがなかったからといって離れるようなこともないかと思いますが、かすがいを施すことは標準的な仕様なので、施工者に相談してください。

 相談5 これは土台でしょうか?。土台にしては釘が大きすぎるような気がします。これについては写真では判断できませんのでコメントは差し控えます。

 総括するとあまり状態の良い施工とはいえませんが、不安が増大しちょっとしたものも大きな欠陥に思えるような状態になってるようです。ほかにも色々問題があるとのことですので、不安解消のためにも第3者による調査をお勧めします。
また、この物件は高気密高断熱工法大手のフランチャイズ加盟工務店による施工のようなので、フランチャイズ本部に直接相談するのも良いかもしれません。
 コメンテーター 
山口 雅克  床がこのような状態であれば不安があると思いますが、家全体の強度に影響がある訳ではありませんので、床下のしっかりした手直しをすることでその不安も解消されるでしょう。床鳴りがまだ続くようであれば、一旦くさびをはずして床パネルと大引を固定して、束下で調整する方法もあります。

 束のかすがいに関してはほぞ加工したものは釘止めでもいいので、単にかすがいがないから手抜きだと決めつける訳にはいきません。
 第三者の専門家に調査してもらい、原因の推察と適格な補修方法を探るのが望ましいと思います。今回の相談以外の事項にもアドバイスをもらうといいでしょう。 
 事務局から 
  荻原 幸雄 フランチャイズ加盟工務店というのはその工法の講習会に費用を払って数名が小さいところは1名が数日参加して工法を覚えて費用を払って登録し工事をすることになります。ですので、どの工務店も始めての工事が存在するのですが、ここで第三者の工事監理がいればいいのですが、このような工法はそのような工事監理者はいませんから、一生懸命気持ちを入れて勉強し努力している工務店ならこのようにならないのでしょうが、営業的だけを目的にしてフランチャイズに加盟している工務店はこのような工事になってしまう場合もあります。メーカーもこのような工務店は排除することに努力はしているのですが・・・。

工法の大本の会社に是正依頼してみたらいかがでしょうか?
工法が違っているように施工されているのなら販売会社としても登録施工会社に伝えることができるでしょう。しかし、施工会社も登録料などいただくお得意さんになりますから期待はその工法のミスを自ら直す姿勢が必要だとはおもいますのでその会社の良心を知るためにも要望を大本のメーカーにお伝えください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 解説委員の星さん、山口さん
事務局のおぎわらさん

御礼が遅れて申し訳けございません。
丁寧なアドバイスありがとうございます。

床下の状態については少し安心することが出来ました。
施工店の態度で気になったのは、これらの写真を見せても、床に潜ろうとしない点です。もう少し、別な対応はないものかと、私は思います。

また、私が注文した住宅はパネル工法の家という、かなり全国規模の展開でフランチャイズが展開されている製品です。
私はいま、この床下以外のところでもめています。
そして、その点については今年の1月にパネル工法の大本の会社の取締役がわざわざわが家までやって来ました。
床下については、パネル工法の家の性能とは関係ないので施工店に直接交渉してくれとのこと。当然床下にもぐって詳しく調べてくれることはしませんでした。

ところで、床上の部分は全面的に手抜き工事があることを認め、手抜き工事を目視し、具体的なかなり大規模な改修案を相手の工務店にやらせるようにということでしたが・・・・・、
ところが、相手の工務店から出てきた改修案は別物そのことを先日わが家にきたパネル工法の大本の会社の取り締まり役に連絡し、指導して欲しいとお願いしたがそこまでは出来ないということ。

さらに、ならば先日提示してくれた改修案を文書で下さいと申し出ると、すべて相手の工務店さんに渡してあるのでそれは出来ないとのこと。

今度は相手の工務店さんから、パネル工法の大本の会社から出た改修案を下さい。と申しでると、なんと、パネル工法の大本の会社の取り締まり役の名前ともう一人別な技術員の名前入りで、信じられない報告書と改修案が送られて着ました。

この後半部分については、今後裁判その他で決着使用と思い、この建築よろず相談の弁護士相談の窓口に申し込みさせていただきました。

その後、畔上様から連絡をいただき、早速資料を遅らせていただきました。
今後どのようになるのか、わかりません、少し不安ですが、相手の工務店さんを許せない気持ちで今はいっぱいです。

御礼状のつもりが、愚痴になってしまいました。
再度、星さん、山口さん、おぎわらさん、

丁寧なご回答ありがとうございました。
 その後  
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