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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0792 今後敷地に入るのは営業立会いで・・・

 相談概要 [氏名] O.O
[相談内容:] その他
[居住住所] 埼玉県所沢市
[相談建物所在地] 東京都八王子市
[職業] 会社員
[年齢] 37
[男性] on
[構造] 木造(在来工法)
[引渡し年月日] 西暦 2003年 8月15日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 100
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 2380
[設計監理料] 0
[様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅)
[施工者] ハウスメーカー
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[確認申請の為の委任しましたか?] してない。
[確認申請書お持ちですか?] 無い。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[お手持ちの図面は何枚?] 10枚以下
[打ち合わせ何回] 1回
[床面積] 110m2以下
[施工者名] AO
[販売会社名] ST
[設計者名] NS
[監理者名] なし
 相談内容 [現象]
業者には、「建築中の敷地に入るのは営業立会の場合に限らせていただきます」と釘をさされてしまいました。
基礎工事の時から現場とはいろいろあったのですが、引き金となったのは、「ベタ基礎の底に溜まった水」の処置をめぐり、現場監督に直接文句を言った事がこういう結果を招いたようです。

もともと梅雨の天気を心配していた私は、雨対策をどのようにするのか営業に聞きました。営業からは「上棟は一日で行うので大丈夫」と聞いて安心していたのですが、実際には三日かかり、不運にもその間に大雨が降ってしまいました。ベタ基礎にはチャプチャプと水が溜まり、その上には既に発泡スチロールのような断熱材と床下の構造用合板が敷かれています。
自然乾燥などする筈も無く、私は水の吸い取りと強制乾燥を現場監督に約束させました。いっこうにやる気配が無い現場監督の携帯に何度も電話しました。やっと動いた現場監督はポンプで吸った後、吸いきれずに残った水に対し、直径30cm足らずの扇風機を一個回しているだけです。言われたことをやっているだけで乾かそうなどという気は感じられません。

[業者の見解]
現場監督曰く「床下の乾燥はさせます。ただし、今後敷地に入るのは営業立会いの元ヘルメットをかぶって入ってください。怪我をされては困りますし、引渡し前はウチ(売主)のものですから。これは我が社のきまりです。道路から見る分には構いません。」と釘をさされました。

[相談内容]
基礎工事から書き切れないほどのゴタゴタ(営業がハイと答えたことが現場に伝わっていない)があり、神経質になっている私は週に2〜3度のペースで見学しています。仕事の都合がつけば急に見学に行っています。そのようなマイペースの見学に営業が付き合ってくれるとは思えません。勝手に敷地に入った場合、罰則等はあるのでしょうか?何かいい対策はあるのでしょうか?さらに上記提案は営業経由ではなく現場監督から言われただけなので、同意はしていません。営業経由で文書でもらうまでは気にしなくてよいでしょうか?また、ポンプで吸い上げて以降2〜3日経っても水位が変わらない床下は自然乾燥するのでしょうか?心配です。
 yorozuの感想 このようなHPは本当に頼りになります。
アドバイザー 
古賀 保彦 解説員の古賀です。

天候によって基礎に水が溜まる事はありますが、床を張る前に水を除去すべきだったと思います。乾燥が期待できない場合は、ポンプ・雑巾等で水を排出します。状況によっては、後で構造材・床材にカビが発生するかもしれません。

引き渡し前の所有権・管理権限は施工会社にありますが、建主さん側からすれば内部へ入らないと注文内容と現場の照合ができない事になります。
建物を見る際には、現場監督が仰るように怪我・事故の心配もありますので注意が必要です。また、先方も他に仕事があるでしょうし、建主さんのご都合に合わせられない事もあるでしょう。頻繁な現場立会いでは人件費もかさみます。現場監督がいない際、直接現地の職人さんにお話される事によってトラブルが生じる場合もあります。

施工会社にはそのような懸念もありますので、営業・現場監督を交え、お互いの立場を理解しながら内部立ち入り時の取り決めを協議されてはいかがでしょうか。
 笠原 歩 解説員の笠原です。

床下の乾燥の件は施工者に責任をもって対応させるように要求してください。既に床を張ってしまった後であれば「雑巾を持って這い回る」ような事をしないと水は排除出来ません。工事が進むとますます困難になります。
早いうちに作業をしたほうがよいと思います。

現場立ち入りの件は現場監督の言うように、怪我や管理の問題もありますので営業立会いという事であれば仕方がないかもしれません。本来現場をチェックするのは監理者の仕事です。だからといって現場がいい加減でよいわけでは無いので、疑問やおかしいと思った点は納得いくまで説明を求めましょう。
色々なゴタゴタが発生しているようですが、感情的にならずにこつこつと解決していって下さい。
 コメンテーター 
星 裕之 情報の伝達はなかなか難しいようでトラブルになりがちです。現場の立入に関しては解説員の意見が一致していますね。現場で誰かが怪我をしたら管理をしている施工会社の責任になります。また、職人さんとの会話は余計な誤解を招くこともあるようです。同行の為の人件費に配慮し、建設会社ととりきめをしてください。 
 事務局から 
  荻原 幸雄 基礎に水が溜まるのは、現在の基礎の多くが耐圧版方式にしているので水がはけない、ということは十分有り得ることで、その場合、ポンプや雑巾で吸い取る方法、水抜き穴を基礎などにはじめから設置して、自然排水する方法と施工業者の考え方によってはさまざまです。

今回は床下地を貼った段階で雨が降ってしまったようですが、この施工をする場合はそもそも内部に雨が入らないように外壁や屋根工程を確認し、最後に1階床下の施工をすべきでした。しかし、現実にはなんらかの理由で雨が溜まっているのですがから入念に流水の撤去を丁重にしなければなりません。

工事中の建物は建設業界全体の認識では引渡し書を竣工後引き渡して請負金額を採算された時点で所有権は事実上建築主に委譲されたという流れになります。
しかし、考え方として分割払いが普通ですから、その都度支払った部分に関しては建築主に委譲されたという考えもあるでしょう。この場合、ではどの部分か?という問題があり、その都度の判決によることになります。そのように業者側は所有権が完全委譲されていないことを理由にこのような発言になったのでしょう。

しかし、私的には建築主も立ち入れる権利は保有していると理解しています。ただ、注意しなければいけないのは建物が工事中という点です。工事には危険がつき物なので、業者は労働基準監督所より危険を回避する義務を負っております。入る権利はあるが、必ず施工業者に確認する義務もあなたにはあるのです。
この点を守って現場に立ち入ってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 ありがとうございます。やっぱり今乾燥させるべきなのですね。
その後は現場監督が部下(or後輩)を一人連れて雑巾で吸い取っていました。ジッと見ていたかったのですが、子供二人と一緒だったので任せて帰りました。そしてやっぱり相変わらずかわいい扇風機です。でも相談したおかげで自分が要求していることに自身が持てました。(ひょっとしたら放っといても業者の言う通りしぜんかんそうするのかな?と思い始めていました)

よく考えると基礎の中も部屋のようになっているので、日曜日(工事が休みなので)に妻とタオルを持ってチェックと吸い取りをしようと考えています。付き添いは仲介業者がやることになりました。

ご回答いただいた通り問題は一つ一つ解決するように努めたいと思います。また、現場の人にアレコレ言うのは控えたほうが良さそうですね。

ただ、その後「営業立会いのもと」について売主側から何も言ってこないので仲介業者に「今度見に行くよ」ぐらい言う程度にして、気にしすぎるのはやめます。ただ、現場の人とのトラブルを避けるためできるだけ工事していないときを見計らって行くようにします。

どうもありがとうございました。
 その後  
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