相談概要 | [氏名] K..S [相談内容] - [居住住所] 神奈川県藤沢市 [相談建物所在地] 神奈川県藤沢市 [職業] 会社員 [年齢] 40 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦 2003年7月31日 [公庫使用] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] 115 [延べ面積坪] 34.75 [工事請負金額] 1486 [設計監理料] 25 [様態] 注文建築 [施工者] 大工(工務店) [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] してない。 [確認申請書お持ちですか?] 有る。 [検査済証は有りますか?] 有る。 [お手持ちの図面は何枚?] 3枚 [打ち合わせ何回] 4回 [施工者名] K工務店 [販売会社名] K工務店 [設計者名] R.Y [監理者名] R.Y |
相談内容 | [現象] Yorozu相談 様 現在家を新築中の者です。 建築途中の家に関し、筋交いと土台・柱をつなぐ「筋交いプレート」の取り付け方に関し不安なところがありEmail しております。 不安な内容は、筋交いが土台に接触することなく筋交いプレートにビス留めされているということです。 ホールダウン金物があるため筋交いプレートがうまく取り付かず、筋交いを削り筋交い金物をとりつけているという状況です。 このような取り付け方法は、問題ないのでしょうか。詳しい状態は、添付の写真を確認願います。 さらに、土台に継ぎ目の所にアンカーボルトがあるのですが問題はないでしょうか。 確認及び回答の程、宜しくお願い申しあげます。 [業者の見解] アンカーに関しては問題なしとの回答。 筋交い会に関しては、回答なし。 [相談内容] 不安な内容は、筋交いが土台に接触することなく筋交いプレートにビス留めされているということです。 ホールダウン金物があるため筋交いプレートがうまく取り付かず、筋交いを削り筋交い金物をとりつけているという状況です。 このような取り付け方法は、問題ないのでしょうか。詳しい状態は、添付の写真を確認願います。 さらに、土台に継ぎ目の所にアンカーボルトがあるのですが問題はないでしょうか。 ビス頭が当たったので隙間を木片で対応した施工 同上の裏側 継ぎ手にアンカーボルトが施工されている。 補強後の施工状況 |
yorozuの感想 | 大変ためになる内容が記載されており良いと思います。 |
アドバイザー | |
山口 雅克 | 解説員の山口です。 ここで使ってある筋交いプレートは柱や土台に密着することで強度を確保している物ではありません。現況のような納め方で問題はありません。只、ビスの本数が少ないと思いますのでメーカーの仕様書で確認してみてくださ。私はこのメーカーの物を使った事がありませんが、同様の他のメーカーの物はビス7本が一般的ですし、写真でもビス用の穴が2つ残っているのが見えます。 このビス不足は、現場監督さんがいないような、大工さんに発注した現場でよく見かける事例です。Zマーク仕様のBPプレートを使うつもりで筋交いを加工して、このように箱型の筋交金物を使うと写真のようになります。筋交いを取り替えるなどしましょう。 土台の継手とアンカーボルトに関して、ここだけを見ると満点とは言えませんが、すぐそばに直交する土台がありますので、わざわざやり換えて納まりに無理をするよりこのままの方がよいと思います。この近くに他のアンカーボルトがあるのであれば特に問題はありません。 筋交いに関しては、このまま中間検査を合格で通る場合もありますが、それは検査者が未熟で見過ごしただけですから用心しましょう。監理者であるYRさんにも責任がありますので確認をしてもらいましょう。 |
清水 煬二 | 解説員の清水です。 筋交いプレートのビスは、ビスの強度上、通常7本必要となっているはずです。 あとの2本は、ホールダウン金物の影に隠れていませんか? そうなっていれば、この点は問題ありません。 こういう場所に適したいい金物が他にもありますが、金物とホールダウン金物との位置関係もこれでも問題ないと思います。 金融公庫の本店でも、このような状態で実物の構造体サンプルを展示しています。 (現在も展示しているかどうかは、わかりません) ただ、木片のパッキンを金物と土台の間にかましているように見えますが、その点は私は問題だと思います。 このパッキンは縮んできてつぶれます。防蟻上の問題もあります。 パッキンを取ってもらって、筋交いをやり直してもらううように要求してみてはいかがでしょうか? 今なら、業者側にとっても、それほど費用も掛からないはずです。 職人の工事がミスとは言えなくても、施主に不安感を与えてしまっているわけですし、決して褒められた仕事とは言えません。 対応してくれるかどうかも、業者の信頼性のバロメーターのひとつになるかもしれません。 土台に関しては、継ぎ手にアンカーボルトがきてしまう、よくある間違ったパターンです。 土台の継ぎ手とアンカーボルトの位置を確認せずに職人任せにして設置すると1〜2箇所はこうなります。 役所の中間検査でも、普通は見ることもなく無視しますが、事前に指摘すれば必ず問題にして、手直しの指示を業者にしてもらえたはずです。 実質的にケミカルアンカーなどで手直しすべき問題かどうかは、その土台上の廻りの筋交いとの関係とアンカーボルトの数や間隔から、引き抜き力を比べて結論を出すように私の場合はしています。 この写真では、その関係がわかりませんので、なんとも言えません。 |
コメンテーター | |
古賀 保彦 | 構造用金物も種類が多くなっています。メーカーの取付け方法に準拠して設置する事が大切ですが、筋交い金物がホールダウンアンカーに干渉すると型どおりに行かない場合もでてきます。施工前に、このようなケースを想定して金物や設置方法を検討したいものですね。 土台のアンカーボルトと継ぎ手の関係は正しいものではありませんが、解説にありますように、現況と設計監理者の判断による部分もありますので、ご担当の設計監理者にもご確認下さい。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | このように金物を使う場合は同じ金物でも違う型番になり、写真のような出っ張りのある角ビットビスではなく十字ビスにしたほうがこのように隙間が開いたりしません。 角ビットの頭部の出っ張りが干渉するため、このようにしたと思われます。 この筋交いを引っ張りに利かせているのならいいですが、圧縮にも利かせているのなら離れているのはよろしくはありません。 よく監理者と協議ください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 運営事務局 荻原 様 及び解説者 様 質問に対する回答ありがとうございました。 大変参考になりました。 これらの件に関して現場責任者と話したところ、Email を出した数日後に公庫の検査がありこれらの部分に関し指摘され、筋交い部分に関しては補強の金物が取り付けられていました。 また、つなぎ目のところに関してはまだ対応しておりませんが、金物補強らしきものを取り付けるそうです。(素人の私には、話だけではわかりませんでした。) 筋交いの手直し部分の写真を送付しますので、参照ください。 |
その後 |
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