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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No. 0784 高気密に24時間換気は必須か?

 相談概要 [氏名] K.T
[居住住所] 千葉県千葉市稲毛区
[相談建物予定地] 千葉県四街道市
[職業] 看護師
[年齢] 34
[女性] on
[構造] 木造(2X4工法)
[設計者はどなたに依頼しますか?] -
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 37.21
[工事請負金額] 3921
[設計監理料] 0
[お手持ちの図面は何枚?] −
[打ち合わせ何回] −
[様態] 建売り住宅
[施工業者はどちらに依頼しますか?] ハウスメーカー
 相談内容 [家づくりの相談内容]
新築建て売りの物件です。
年内の購入を目標に探していたところ、購入を考える物件がみつかりました。
ただ、そちらの物件には24時間換気システムがついていません。
最近、新築した知り合いに聞くと「付いている、止めずに24時間動かすように言われた」とのこと。
インターネットなどで、調べてみても「高気密住宅に計画換気は必須」というような記載が多いように思います。

建て売りの販売業者は「付いている家も増えているが換気すれば問題ない」というようなことを言っていました。
(10年保証と施工ハウスメーカーの定期点検は必ず行います、とのことでした。)3年くらい前に新築の2×4工法の住宅を買った友人も「付いてないが問題は感じない」と言っています。

価格、間取り、立地に満足のいくものなので(今まではどれかがネックになる物ばかりでした)「付いていた方がよいが付いていなくても問題ない」程度の物なら購入したいと思っています。

が、買ってから結露やカビ、その他の問題に悩まされるのでは困ります。
ちなみに共働きで日中の換気は難しく、夫婦ともにアレルギー体質です。
今回は購入を見送ったほうが賢明でしょうか?
ご回答、よろしくお願いします。
 yorozuの感想 結婚以上に重大な家探し(結婚はやり直し、ききますから。「家」は私の収入ではやり直しはきかないでしょう・・)なのに、必要な知識はなく、情報は氾濫してても、何を信じていいのか・・
情報を判断する能力すらない素人にとって、このようなHPは大変、参考になります。
特に注文住宅に関することなどは、たくさんみつかるのですが、予算的に建て売りになってしまう私には、本当に自分が今、知りたいことが載ってないことが多く、このような相談のコーナーは本当に助かります。
ありがとうございます!
アドバイザー 
三浦 惠翁 千葉の三浦です。

今回は購入を見送ったほうが賢明でしょうか?何が相談の真意なのか解りませんがとりあえず。

1・k.Tさんが高気密住宅として宣伝販売している建物を買い求め様としているのでしょうか、木造住宅(2×4、ユニット含)を高気密に造るには高気密に精通した管理者、職人集団が1体となり細心の注意を払わないと造れない建物と言ってもいいでしょう。本当に高気密に仕上げられていれば計画換気は必要です。

2・室内、壁内結露、カビの発生防止には換気、通気孔が重要です、特に2×4工法では壁内換気工法、施工がされていないと壁内結露が原因のカビの発生を招きます、専門家を同道調査するのが良いでしょう。

3・アレルギー体質が建材・接着材等から放出されるホルムアルデヒト、トルエン等に起因しているとお考えでしたら信用の措ける機関に室内環境衛生検査を依頼、結果報告書で検討してください、換気だけで解決できないこともあります。
木津田 秀雄  相談員の木津田です。

 もともと気密の確保は、計画換気を確実に実行させるための手段でもあります。その点を考えると計画換気設備をつけずに高気密を売り物にしていること自体、業者がよく分かっていないなぁと感じます。ただマンションなどの気密は戸建て住宅と比較すると明らかに気密性は高いですが、24時間換気がついていないものが殆どでした。
そう考えると24時間換気が付いていないから住めないとは言えないと思います

 ただこの点がネックになるようであれば、無理に計画換気設備のない家を購入する必要はないと思います。また今年の7月から着工する住宅等については、建築基準法の改正ですべて化学物資による室内空気汚染の低減の為に換気扇が必要になります。
そのような情報も含めて検討されてはと思います。

 あと現在の建て売りの建材レベルでは、アレルギー対策はできていないと考えるべきです。特に設計で入念に建材を選定しておく必要があります。アレルギーを持っていない健康な人でも、普通に売られている住宅では、いわゆるシックハウス症候群になる可能性があると考えても良いと思います。

 建築基準法改正で、ホルムアルデヒドに関しては、ましになりますが、その他の物質はまったく規制されていませんので、アレルギーを心配されるのでしたら、その方面の知識がある建築士を捜して、少なくとも購入予定の建物にどのような建材が使われているのかを確認しておいた方が良いと思います。
 コメンテーター 
笠原 歩 文面中にお知り合いとご友人とお二人の発言がありますが、どちらも正しい思います。換気に関する価値観などは人により千差万別で、24時間換気の有無が家の価値を決めるとは思いません。ご自身でもお気づきのように家は価格、間取り、立地等の方が重要な部分を占めます。1点だけにとらわれずにトータルで物事をお考え下さい。

アレルギーに関してはお仕事柄、詳しいと思われます。気になる点についてハウスメーカーの担当者によく質問をして納得ゆく説明をしてもらいましょう。 
 事務局から 
  荻原 幸雄 7月1日以降に工事着工するものはシックハウス新法で計画換気や仕上げなどの規制が行われます。
アレルギー体質ならばなお、暫く様子を見たほうがよろしいかと思います。

金額的なことや立地条件が気に入っているなら、購入する手もあるでしょう。
リスクとしては24時間換気がない場合は窓を頻繁にあけることをお勧めします。
締め切ると息苦しくなることと思います。また、シックハウスの問題もあります。

問題は通常の建物と同様に窓を開けて換気すればいいのですが、現実として夜寝るときは戸締りしますよね。その時間帯はどうしても湿度が上がり、結露などの問題が発生します。人が侵入しずらく、当然の就寝中の雨でも開けていても問題がない場所が風通しの場所にあればいいでしょう。しかし、冬は寒いですよね。

キッチンの換気扇をつけることでも、効果はありますが、給気口が無いといけません。

建物を見ないでコメントしていますが、詳細な状況によると思いますので、建築士に見てもらい判断を仰ぐほうが賢明です。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 こんにちは。K.Tと申します。
今回は私の相談を選んでいただき、お忙しい中、丁寧なご回答ありがとうございます。
みなさんのご意見、参考にさせていただきます。
実は、今回ご相談させていただいた住宅の購入はまだ決めていません。
今回の「換気」の件だけがネックというわけではなくみなさんのご回答を夫と二人で読んでいるうちに情報や周りの人に振り回されて、少し焦っている自分たちに気づきました。
せっかくの人生最大の買い物をもうちょっとゆとりをもって、できれば楽しくやっていけたらなぁ、と思います。
とはいえ、欠陥住宅を掴まされるのは嫌なので今後もこちらのHPを参考にさせていただきます。
また購入の際には第三者機関のチェックを依頼するつもりでいます。
本当に、ありがとうございました。
 その後  
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