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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0783 7月1日に建築基準法が変わるので急いで・・・。

 相談概要 [氏名] T.B
[居住住所] 東京都世田谷区
[相談建物予定地] 東京都調布市
[職業] 会社員
[年齢] 36
[女性] on
[構造] 鉄骨鉄筋コンクリート造
[設計者はどなたに依頼しますか?]
[何階建て]
[延べ面積m2] 67
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 3900
[設計監理料] ?
[お手持ちの図面は何枚?] 2枚
[打ち合わせ何回] 打合していない。
[様態] 分譲マンション
[施工業者はどちらに依頼しますか?] 建設会社
 相談内容 [家づくりの相談内容]
来年2月末に引渡し予定の新築分譲マンションを購入しまして、オプション会でダウンライトやそれに付随するおりあげ天井等、注文をお願いしていたのですが、7月1日に建築基準法が変わると言う事で、そのために急いで発注をかけたいと言われました。

オプションやインテリア関連を受け持っている J と言う会社の方には、品番が変わるだけだから、ホルムアルデヒド等には関係ありません、と電話で言われました。
でもインターネットで条例を調べましたところ、28条2項のホルムアルデヒド関連の事に他ならないと思われます。
もしかしてそういう接着剤や材質が使われてるかもしれないし、またオプションでお願いしたものに含まれるかもしれないという事なのですが、条例が変わると知っていて、そういったものを使って欲しくありません。

より規制の厳しい材質や接着剤を使って欲しいという注文をこういった分譲マンションでつけることは可能なのでしょうか?もうマンション自体の売買契約をしてしまったので、手遅れなのでしょうか?
まだ建築中なので今からでも出きるだけ環境汚染の少ないものにするには、どうすればいいのでしょうか?

相手はどうも殿様商売で、明確な品物(色やデザイン、機能性)を提示しないで金額だけは要求してくるし、言う事が変わるし、よくわかりませんで話を済ませるし、すっかり不信感を覚えました。
あけてびっくりの福袋的な感覚で高価なインテリアや工事をお願いする事は私にはとても出来ません。
ので、配線工事等の再確認や商品の写真、パンフレット等の送付を要求しました。

前にこういった品物を使いたい、と言う事を言ったりもしたのですが、仕入れルートが違うから出来ませんと言われました。そんなものなのかな?と思ってじゃあ、自分でリフォームするしかないかなと思っていたのですが、建築材自体ではそれでは手遅れだし・・自分が住む家ですので、安全で気に入ったものを使いたいのですが、業者の方にどの位まで要求を言えるのか、しょうがないな、と業者が提示した品物を受け入れなければいけないのか?
一つ一つ細かい見積もりを要求出来るものなのか、あまりに細かい材質を提示されても素人ではわからないし・・
摩擦を起こさないように出来るだけ気に入った仕様にするためにどうかアドバイスを下さい。よろしくお願いします。
 yorozuの感想 購入後のオプション会の相談等ももっとあればいいな、と思います。
一般的な相場、とか・・
金額はこれ、商品は会社で選ぶから、客は金を出せ・・的な商売って・・理解出来ません。
オプションは全部無しにして後から自分で・・とも思ったのですがでも電気配線や仕切りの変更は建築中からじゃないとなかなか変えられないし・・
こんなことで悩んでいるのは私だけなのでしょうか・・
アドバイザー 
古賀 保彦 埼玉の古賀です。

改正による建築基準法第28条の2は、シックハウス対策として7月1日以降着工分を対象にホルムアルデヒド等に関して、建築材料と換気設備について規制を行う事となっています。
法規制が変わる事に対して、以前のままでいくか、新法に合わせて改善していくかは施工会社の判断にもよります。T・Yさんのご体質によっては現状建物の対策レベルを含めて問題になる事も考えられますが、以前の相談にもありましたように人によっては中途半端な対応では効果が出ない事も考えられます。

オプションだけでなく現状の対策レベルがどの程度なのかも分譲会社にお聞きになられた方が良いでしょう。また、分譲マンションは多くのお客様が対象になりますので、オプションといえども戸建注文住宅に比べてさらに個別対応が難しい形態です。本来は、ご契約前にそのあたりの対応ができる会社かどうかという判断も必要だったと思いますが、今後は金銭的なものも含めた対応の可否を相手方と直接交渉する他にないかもしれません。

余談ですが、改正以前の対策レベルで支障なく暮らしていらっしゃる方も大勢いらっしゃいます。住んでみて様子をみるというのが危険な場合もありますが、マンションは気密性が高いので、特に初期は時折窓を開けたり、トイレ等の換気扇を廻し放しにする等、換気に注意した住まい方にする事も大切です。持ち込み家具等、建物以外が原因になる事もありますので、ご注意下さい。
 コメンテーター 
笠原 歩 今回の改正基準法は「7月1日以降に着工」する建築物が対象になっています。ですから法的には以前のままの仕様でも問題ありません。古賀解説員の解説にもあるように分譲のマンションという形態で個別に対応をするのは難しいと思われます。フリープランをうたい文句にしているものもありますがセレクト出来る位の自由度しかないものがほとんどと思います。またシックハウス対策は建築材料だけでは不完全で家具等を含めたトータルでの対応が必要です。
改正以前の建物はダメと思わずに、ご自身で決断して購入した家ですから愛してあげて下さい。 
 事務局から 
  荻原 幸雄 販売会社は少しでも新法に合わせようと前向きに考えていての行動かもしれません。
今回はクロルピリホス全面禁止。ホルムアルデヒドの区分制限になっております。
しかし、それら以外にも有害性の疑わしい科学物質(VOC)が存在していますがそれらは新法でも取り扱われていません。今後その適用範囲が増えると思われます。

あなたの知らないところで、あなたが気づかないことは建築では多く、構造的に大丈夫か?という危惧は持ちませんか?認識できない場合は不安はなく認識した場合は不安にもなるですが、建築にはこのような部分がたくさんあるのも事実です。

締め切りの生活をする予定があるのならそもそもマンションはお勧めできないものです。

どの程度の仕様を使っていたのか判断はできませんが、出来る限り不安な部分は伝えて対応してくれればいいのですが、難しそうですね。

その後の対策としては対処方法はありますが、その状況によりますので、ご心配なら建築士に見てもらって発散量を計測し、対処することをお勧めします。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 こんばんわ。

そのせつはご意見、有難うございました。
お礼のメールが遅れましたこと、まことに失礼しました。
すみません。

あれから、オプション担当の会社と何度か連絡をとりましたが、埒があかず、販売担当の会社にも連絡をとりましたが、結局は回答を頂けず、最終的には建築会社の方に直接連絡をとり、話し合いの場を設けていただき、7月はじめに納得のいく回答を得る事が出来ました。

回答としては建築基準法に適合した24時間換気システムはない、と言うことです。
その他の接着剤や材料は適合したものを使っていると言う事でした。

自分としては、もっと簡単に回答出きる質問だと思うので、なぜこうも3社間でたらい回しになったのか、会社としての営業態度に疑問をすごく感じました。

大手建築会社の方が対応も良いのかもしれません。
この会社は客へのサービスがすごく遅れている感じをうけました。

お金を出すのだから納得の行くサービスを受けたいと私は思うので、料金の明細(工事費用、材料費用の区分け)も提示を再三お願いしていたのですが、建築会社との話し合いの場でしぶしぶと言う感じで提示してもらえました。

話には聞いていましたが、建築業界のふるい、殿様商売方式でせっかく気に入ったマンションを買う、と言う事で楽しみにしているのに、残念です。
これから業界的にもっとフレキシブルに対応していってもらいたいと思います。

最後になりましたが、相談に乗っていただき、かさねて有難うございました。
また、話し合いの結果がわかってからまとめて、と思い、お礼のメールも報告のメールも遅くなってしまい、失礼をしました。
すみません。
参考意見を頂いたおかげで納得のいく対応を建築会社に問い合わせることが出来ました。
ありがとうございます。

こういう相談所を設けていること、とても大変だと思いますが、
これからもどうぞ、頑張ってください。
 その後  
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