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一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0771 数々の追加請求が・・・。

 相談概要 [氏名] G.R
[相談内容:] 建売住宅の瑕疵
[居住住所] 大阪府東大阪市
[相談建物所在地] 大阪府東大阪市
[職業] 会社員
[年齢] 27
[男性] on
[構造] 木造(在来工法)
[引渡し年月日] 西暦2003年6月20日頃
[公庫は使わない] on
[性能保証を使用] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 100
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 3400
[設計監理料] 0
[様態] 建売り住宅
[施工者] 大工(工務店)
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。
[確認申請の為の委任しましたか?] してない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[お手持ちの図面は何枚?] 2枚
[打ち合わせ何回] 15回以下
[床面積] 110m2以下
[施工者名] S建設
[販売会社名] D住建
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 [現象]
窓、ドア、フローリング材を外国製のものを使用したかったので、最初に工務店指定との差を見積りしてもらった。

1.一部ドア枠、出窓の加工等を含めた見積りをだしてもらったのに、大工工事が終了する直前に改めて追加工事の請求がきたものには、追加工事には含まれないものまで請求されてきた。洋室の取り合い戸は、工務店が追加なしでするといったにもかかわらず、20万以上請求された。

2.購入予定の家の前面道路が狭いことを窓・ドア・床材一式を購入した業者に伝えなかったため、大型トラックで納品にきたため、広い道路から別のトラックにのせて搬入し、手間がかかったとの理由で10万円請求された。

3.仕様書には洗面はクッションフロアとあるのに、工務店の手違いでフローリング(2畳分)が張られたため、床のフローリング材がたりなくなりこれまで請求された。

4.ドア等を購入した業者からの請求書の計算が間違っていることを指摘すると、前金で振込み済みなのでそれは返却できないといわれた。

5.工務店は外国製の物を手がけるのが初めてで、ドア枠を壁ギリギリに取り付けていたので仲介業者にケーシングが入らないのではと再三忠告したのに、工務店に伝えなかった。そのため、最後になって材料があまって工務店がドアの業者を呼んで、ケーシングだということを理解した時には、容易にドアを移動させれない状態で、何箇所かケーシングが本来どおりにとりつけられていない状態になっている。

 このことを指摘すると、壁があってはいらないとか大工が違うからとかと言い訳をつけて、非を認めない。特に1・2階のトイレ内側のケーシングがまったく同じ位置にあり、広さも同じなのに、1階はケーシングが一部かけているのは納得いかないと言っても話を聞き入れない。初めからケーシングが入るとわかっていたらこのようなミスは絶対なかったはずなのに。

6.初めの見積りには出窓作製、ドア枠加工一式をふくめて5万と言ったのに追加請求では17万の請求がされた。
 初めに段階でこのような値段になるなら断ったのに後になって請求されたことが納得いかない。

7.押入れの棚についても当初から再三、上部棚は手前いっぱいまでだすように仲介行者に言っていたのに、壁の半分ぐらいしかなく、話がちがうと言ったが聞き入れてもらわれなかった。手直しするように支持すると追加を請求された。

8.追加工事の内容には不鮮明なものが多く、納得できないと言うとなかなか話し合いが進まず、最後には仲介行者は「自分たちにはあぶない人とつながりがある」と脅しをかけられ、納得いかないままサインせざるえない状況にされた。

[業者の見解]
仲介業者は工務店のほうが、これから長くつきあわなければならないので、施主の言い分は通せないといわれた。

またケーシングの件については、まったく聞き入れない。
輸入キッチンをとりつけた他の大工は輸入住宅を中心に建てていてこのケーシングの取り付けは絶対におかしいといわれたが、これはおかしくないの一点張りでやりなおさない。
やばい人がついてるなどと脅しをかけてもいいのでしょうか?

建築確認申請の書類を見せるようたのんだが、なかなか見せてもらえなかった。
建売住宅でこのようなことをした前例がないので見せられないとかなり言われた。

[相談内容]
指摘したとおりに手直しをしてもらうにはどのようにすればいいのか。
不法な請求を支払わなければないのか。
搬入の件に関しては、事前に道が狭いとの指摘をわすれた工務店側に責任があるのではないのか。

やばい人がいるなどと脅すようなことを言ってもいいのか特に私は母国語が英語なので、何もわからないと思って業者になめられているのでは ないかと思います。

どうか良いアドバイスをお願いいたします。
 yorozuの感想 このような相談を聞いていただけるHPがあってうれしく思います。このまま泣き寝入りしなくてすむかもしれないので。
どうか良いアドバイスをお願いします。
アドバイザー 
津村 泰夫 津村です

今からでも「調査」の方に申し込んで頂いた方がよいでしょう

1について
 見積書と請求書の金額が違う場合には、説明を受け納得できるのであればお支払いされたらよいでしょう。

2について
 契約はどのようになっているのでしょう?建売住宅を購入されるのですから、あなたには関係のない話ではないでしょうか。工務店や建て主の方の問題です。

3について
 工務店の手違いであれば請求されるのは間違いです。

4について
 契約がわかりませんので何とも申し上げられませんが、後金で調整は出来ないのでしょうか。

5について
 ケーシングがどのような物か実際に見てみないとわかりません。

6について
 見積は口頭ではなく「見積書」でもらっておくこと、業者とのやりとりはFAXなど書いた物でおこなうのが原則です。5万円と言ったことを認めているのであれば、ただちに記録しておきましょう。

7、8について
 何か書いた物で指示を出されていたのでしょうか?
 また納得がいかないのにサインをしてはいけないと思います。
 強要されたのであればその時の様子をを詳しく書き留めておいてください。

 問題点を整理して、書類にして交渉しましょう。項目ごとに交渉をおこない順番に解決する以外にありません。納得がいかないのに強要されたり、お金を払ったりすることの無いようにしましょう。建物が完成して、あなたの納得のいく出来上がりになっていない場合は、引き渡しを受けないことです。もちろん最終に支払うお金を払う必要はありません。

 交渉が長引き解決できない場合には「建築紛争審査会」に申し立てることが出来ます。大阪府庁の中にあります。ほかに裁判や調停で解決を図る方法もあります。やはり建築面は専門の建築士に整理してもらうのがよいと思います。
 樽 一弥 樽です。

G.Rさんひどい相手ですね。同じ日本人として恥ずかしいです。
少し気になるのが仲介業者の役割ですが委任したとみなしていいのでしょうか?
いずれにしても建築相談以前の問題です。
相手の要求を飲む必要はないと思います。
8番目のサインをしたことも恐喝?ですから無効です。
できるだけ早く弁護士を尋ねて下さい。
 清水 煬二 解説委員の清水です。

業者の信じられない対応ですが、似たような対応は程度の差こそありますが、建売では有り得ます。

事前に追加変更の金額の合意をしていなくて、そんなにするなら頼まなかったと後悔されることも多いのですが、今回は見積で事前に確認されています。
それを業者は無視をしているわけですね。見積書はありますか?

業者は工事のミスも認めず、さらにミスによって生じた費用の請求までしているのですね。そして、脅してサインをさせたということですから、ここまでくると犯罪といってもいいのかもしれません。許されないことです。

建売なので不動産屋との売買契約でしょうから、役所の宅建指導班にまず相談が良いかと思います。宅建業法違反の可能性が高いです。各都道府県ごとにあります。ここは宅建業者を指導する公的な立場にありますから有効です。
役所の無料法律相談も別にありますのでそれも利用すると良いでしょう。

引渡し前ですから、残金もかなり残っていますよね。それを払う前に解決しなければいけません。支払ってしまうとさらに要求に応じなくなるケースが多いようです。毅然とした態度で根拠をもって対応すれば残金があるので、相手も交渉に応じざるを得ないはずです。業者がなめているようでしたら、なおさら役所から問い合わせてもらうとか、第三者に味方になってもらう必要があります。 
 コメンテーター 
畔上 廣司 先ず、我が家を手に入れる前の慎重さが今一つ不用心だったと思います。
建売住宅といいながらオプション工事が相当含まれた建物のようでもあり、契約内容がどの様になっているのかはっきりしません。はじめに設計変更見積を取ってから全体契約すべきでした。契約も交わさないでズルズル業者の言いなりになってしまったでは済まされません。

 ご相談の項目内容から察するに、納得のいかない点を一つ一つ主張したり、粘り強く交渉することも必要ですが、この場合かなり難しいように思われます。
現状のままでは言った言わないの話になる可能性は大でしょう。

 対応がスムーズに行かない場合、津村解説委員のいうとおり、建築技術の関係は建築士に、訴訟関係は弁護士にと言うことになると思います。
完成一ヶ月前に迫っています。
とにかく納得できない場合は、これらの専門家に至急尋ね相談することをお勧めします。 
 事務局から 
  荻原 幸雄 このようなケースは建売住宅では大変多いものです。
基本は丼勘定という日本的なやり方がまかり通っている業界です。
通常よりも神経を使うことでしょう。
第三者の建築士を入れて見積もりの妥当性を確認したほうがいいでしょう。

本来はこのようなことをなるべくすくなくするために監理者という建築士がいるのです。
しかし、建売の場合は通常、無責任な設計事務所が多く協力して建築士の理念(住む方の利益)より自分や業界の利益を優先するために民主的なシステムが働かない環境が現在も残っております。

第三者の建築士に依頼したほうが無難なようです。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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