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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0768 リフォームで床に傾斜が・・・。

 相談概要 [氏名] U.K
[相談内容] リフォームの瑕疵
[居住住所] 神奈川県横浜市都筑区
[相談建物所在地] 神奈川県横浜市都筑区
[職業] 会社員
[年齢] 38
[男性] on
[構造] 鉄筋コンクリート造(PC構造)
[引渡し年月日] 西暦    年  月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 12
[延べ面積m2] 69
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 330
[設計監理料] 0
[様態] 分譲マンション
[施工者] リフォーム会社
[設計者を選んだのは] 自分で選んだ。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] -
[18確認申請の為の委任しましたか?] -
[確認申請書お持ちですか?] -
[検査済証は有りますか?] −
[お手持ちの図面は何枚?] 無い
[打ち合わせ何回] 4回
[施工者名] Tハウジング
[販売会社名]
[設計者名] Tハウジング
[監理者名] Tハウジング
 相談内容 [現象]
築12年目のマンションでリフォームしたのですが、床の仕上げに疑問があって相談させていただきました。リフォーム内容は和室を洋室に変え、隣合った洋室と合わせて間仕切戸で仕切られたバリアフリーとし、両方の部屋に床暖房を設置しています。問題は出来上がった床が歪んでいることです。

業者に床のレベルを測定してもらったところ、部屋の端と端で最大2cm程度段差がでています。また端だけでなく、床を歩いていても床が歪んでいることが体感できます。床工事は元々のフローリング、畳をはがし、さらにその下のモルタルも剥がし、その上に5mm厚程度のベニア板を引いてその上に床暖房を敷いています。(モルタルを剥がす件や、その上にベニア板を引いて処理することについては私の方には何の相談もありませんでした。)

[業者の見解]
業者からは、「当初モルタルまで剥がす予定では無かったが、フローリングを剥がした後のモルタルが予想以上に歪んでいたのでモルタルまで剥がした。その上に接着剤を流してベニア板を敷けばある程度平坦になる。」との説明を工事後に受けています。また、「そのような方法をとったとしてもベースとなる躯体が歪んでいる以上、多少のゆがみはやむを得ず、床のレベルに2cmくらいの差があるのは良くあること。」だとも言われています。

[相談内容]
相談したいことは以下の3点です。
1)2cm程度のレベル差はこの種の工事では良くある話なのか?
2)依頼主である私に何の連絡も無く業者が採った床処理が果たして正しかったのか?
3)業者に工事のやり直しをお願いするのは不当なのか?
以上、よろしくお願いします。


40mmの隙間


こちらは50mmの隙間


この家具の左右の下の空きが異なる。
 yorozuの感想 この種のサイトがあると無知な消費者にとっては非常に助かります。お返事よろしくお願いします。
アドバイザー 
清水 煬二 解説員の清水です。

マンションのリフォームで、2部屋を1部屋にする場合、床のレベル調整は問題になりやすいです。レベル差がある場合、どう調整するかの対策を事前に考えますし、見積にも反映させ明記します。不陸(レベル差がでること)が起こるかも知れないという点、その調整のために行う工事費用はどこまで考えているかという点、それ以上必要ならばご相談しますというような説明をします。これらは、和室の畳を事前に剥がして見れば、ある程度は想像できます。リフォーム会社のすべての担当がここまで考えるかというと、マンションリフォームに慣れていなければ、無理でしょう。コンクリートスラブの上にモルタルを塗って床の高さを調節してあることはよくあり、特別なことではありません。

ご指摘の内容は、こういった説明が事前になかったため、さらに不信になられたのだと思います。

ご質問の点ですが、私見を述べますので参考にして下さい。

1)マンションのこういった床のリフォームの場合、2センチ程度のレベル差は、調整をうまく行わなければすぐに出るでしょう。それが当然だと思っている業者や職人にとっては、よくあるというのは、本心でしょうし、そこまでの知識とレベルであるということです。ですから、事前に説明もしなかったのでしょう。

2)床処理の方法が間違っていたとは言えません。結果として不充分であったということになります。これで不陸がなくなっていれば、連絡も必要なかった内容かもしれません。

3)やり直しをお願いするのが不当かどうかは、ここに書かれていないことを含めた契約前からこれまでのいきさつによるかと思います。仮に裁判になったとしても同様だと思います。構造的な強度にはおそらく問題がないでしょうが、歩いていて歪を感じるのであれば、床として適当かというと納得できないというのが、施主としての気持ちだと思いますし、それが当然だと思います。但し、歪むというのは床材の下にクッション材がついている場合、それが沈んで歪んでいると感じることもあります。

少なくとも業者にクレームを付ける権利はありますあ、こうなった以上、業者とよく話し合って決めるか、紛争センター等に仲裁を依頼するということになります。業者も施主の言っていることが正しくて、自分たちが間違っていたと思えば、まともな業者なら譲歩してくると思います。残金は払っていないのでしょう?まず、もう一度事前に説明がなかった点と、床の歪みを歩くと感じるという点をよく話し合ってみると良いでしょう。
 津村 泰夫 解説員の津村です

設計監理者がおられるのであればその方にお任せするのがベストです。
> [計者を選んだのは] 自分で選んだ。
と記載でしたので、本来はその方に解決して頂くべきであるということです。
 建築の現場は様々な専門技術の理解を必要とします。施主に替わってその辺を処理してもらう人が必要です。2センチの歪みは大きいと思いますが、あなたに替わって業者を説得するのが設計監理者です。

 私の回答です。
> 1)2cm程度のレベル差はこの種の工事では良くある話なのか?
 写真を見ますと家具の左右で1センチほどですので、良くある話だと思います。

> 2)依頼主である私に何の連絡も無く業者が採った床処理が果たして正しかったのか?
 本来監理者がおれば、相談しながら工事を進めたと思われます。依頼者に連絡したとしても正確な判断を下せるのであれば連絡すべきであったでしょう。

> 3)業者に工事のやり直しをお願いするのは不当なのか?
 お住まいの仕方をよく説明されており、その住まい方にそぐわないレベルであればやり直しをさせるのは当然です。たとえば、大きなオーディオセットでスライド式のレールを床に敷設する場合がありますが、少しでも傾斜があると使用できません。この様な床の施工には特殊なモルタル(自動的に水平になる)を使用したりすることによりあらかじめ精度の良い施工とすることが出来ます。ただそのような説明をされてないとか、多少の傾斜があってもまったく実害がない場合などではやり直しの必要はないでしょう。
 コメンテーター 
しぶかわ かよこ 2cmのレベル差やレベル調整の施工法について、写真とお話からだけでは判断しかねます。
本来、設計監理者が検討するべきことです。
監理者不在のようなので、まずは施工者と十分話し合ってください。
その上で第三者の専門家に相談されたらいかがでしょうか? 
 事務局から 
  荻原 幸雄 今回の施工はなんら難しいことではありません。
モルタルが予想以上に歪んでいたとのことですが、これも当初から当てにできるものではないのです。やりかえるのが原則です。

事前の調査、解体時の調査、対処が甘かったようです。
設計者はこのマンションの詳細図面を見て状況を把握し、起き得る問題点を把握し、また、解体時に現場を確認し、軌道修正をします。
このときに軌道修正がないことを願うのですが、日本の建設業界の施工はたまには信じられないレベルの仕事をする会社も多いのでここの対処が重要なのです。

依頼したのは専門業者のようなので、この点の建築士の介入はなかったようです。

契約書にはどのようなことが書かれていたのか今一度読み、やり直しが妥当なのか否かは話し合ってください。

このような場合でも出来るだけ建築設計事務所に設計監理を依頼することで今回の問題は防げたのですが、残念ながら今回はそのシステムではないので、話し合いで解決するしかありません。

よい話し合いになることを祈ります。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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