相談概要 | [氏名] I.H [居住住所] 兵庫県尼崎市 [相談建物予定地] 香川県高松市内 [職業] 会社員 [年齢] 37 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [設計者はどなたに依頼しますか?] 専業の建築設計事務所 [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 40 [工事請負金額] 2500 [設計監理料] 200 [お手持ちの図面は何枚?] − [打ち合わせ何回] − [様態] 注文建築 [施工業者はどちらに依頼しますか?] 特に決めていない。 |
相談内容 | [家づくりの相談内容] Uターンして住宅を建築しようと考えています。現在、まず土地を購入(50坪程度)してそれから建築家さんを探す予定ですが、いま考えている候補地について相談したいと思います。というのは、条件的には気に入っていますが(約50坪、東に道路4m幅、北側に道路6m幅、元は田、造成済)、東側に道を挟んで小河川があるのです。都市内河川で掘込み河道、川幅は8mくらいでしょうか?約800m下流で合流した後に水門があるため(潮止めかな?)、比較的水位は常時あるようです。今まで見た時には浅いときで30cm、深いときは1〜1.5m有ると思います。道路から河床までは2.5m位ありますが、恐らく水位は日中で干満に応じて変動していると思います。 そこで質問ですが、河川が近接している場合の敷地への影響としてはどのような事柄があるでしょうか?やはり、湿気が気になっています。近隣の方に聞こうとしたのですが今のところ上手く聞けていません。市内平地部で特に山が近くにあるわけでもないのですが、一般的に河川が近い場合は何m離れた方が良いとかいう概念があるでしょうか?その他、注意点あれば教えて下さい。 |
yorozuの感想 | 現在、家造りを勉強している中、このHPでいろいろな問題点が取り上げられており正直びっくりしております。けれども、住宅建築に発起した今、最後までやり遂げようと思っています。子供が喘息をもっているため、自然素材と木の家づくりを目指していますが、郷土(香川)で手がけている建築家さんの情報が乏しいので情報の入手方法等も紹介いただけたらと思っています。 |
アドバイザー | |
氏原 毅士 | 解説員の氏原です。 香川はもともと雨が少なく乾燥した瀬戸内気候で、溜池の大変多いところです。 この川は当該敷地が田であったと言う事から農業用水ではないでしょうか? 田であったときは水門を農業委員会等が管理し、田に水を引き込んでいたと考えられます。 海が近くても防潮提の可能性は低いと思います(あくまで推定ですが)さて敷地への影響ですが、従来の田のレベルまでは造成が完了していても地下水位があるものと考えたほうがよさそうです。 造成の施工法(主に土質)、完成後の経年、現状宅盤の安定度などを十分チェックし、杭施工が必要かまた、べた基礎で可能かを検討する必要がありそうです。 特に川からいくら離すといった事は無く、その環境に合った構造計画を行えば問題は無いと思います。 ただし台風や洪水などの災害は別です。 |
長谷川 明弘 | 解説員の長谷川です。 河川に接近している場合の問題点のお話ですが、あくまで私の経験からだけのお話をします。 まず地盤の問題と段差による、よう壁の問題ですが、これは道路があるのでその道路がしっかりした工事をされていれば問題ないでしょう。以前河川に接している住宅の設計監理をしたことがありますが、その時は依頼された施主の古屋を始め、廻りの建物全部地盤沈下していました。河川のよう壁をこちらがさわる訳にはいけないので、木造でしたが、古いよう壁が崩れても建物が残るように杭工事をしました。 次に台風時の河川の氾濫は問題ないのでしょうか?これは地元の方に今までの台風の時の状況をお聞きすることをお薦めします。台風の時の水位は尋常ではないので要注意です。 湿気に関しては川の側でもさほど気にならないと私の施主は言っておりましたが、これは個人の感覚によるのでしょうね。一番身近で生活に響くのは河川の場合は虫の問題ではないでしょうか?やはり水があるところには蚊等が多く発生すると考えています。これさえ考慮すれば道の向いに川があると言う事は開放的で東側からは光を沢山取り込む事も出来ると言う利点もあるのではないでしょうか。 それより心配なのはその敷地が元々田んぼで造成した敷地であることです、地盤がかなり弱いと推測されますのでしっかりした地盤調査をお薦めします。 |
コメンテーター | |
大内 彰 | 田んぼなどの緩い地盤に盛土して造成し場合に地盤沈下と同時に地盤の側方への移動による地盤面の沈下が問題になることがあります。これは造成してすぐに新築した場合などによく発生する問題です。造成地盤十分に締め固められていれば問題ないのですがそうでない場合はかなり危険です。その辺りのことも近隣の住人にヒアリングしてみては如何でしょうか。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 図書館や役所でその地域の洪水の高さの最高レベルを確認して建物の1階床高さを決めてください。また、地盤は大内コメンテーターのとおり、土が逃げて沈下する場合もありますので、基礎や地業には慎重な設計と監理が必要になります。 いい家をお建てください。設計監理者の選定はその敷地まで、通常これる時間が2時間程度が目安になります。(車でも電車でもこの程度が目安)といいますのは、これより遠い場合、現場というのは何が起こるかわかりません。その場合に監理者として直ぐにいける距離が大切です。 平気で遠くの設計監理をする人間がおりますが、このような設計者は監理能力がないか?無知な監理者です。(遠くで監理をする場合は交通費や宿泊費もかかります。これは特別経費として依頼者が負担しますが、それだけ負担するに値する設計能力があるのなら別です。このことをちゃんと説明できる設計監理者ならば遠くても信頼できるでしょう。) 家づくり楽しんでください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 解説委員 氏原様、長谷川様、大内様、荻原様 コメントの方、ありがとうございました。 川について、虫やにおいに対しては、気になりつつも前向きに考えたいと思っていました。 けれども、湿気はどれくらい気にすべきなのかが良く分からなかった次第です。 これらについては、ヒアリングをして判断したいと思います。 地盤については隣地では建築済みなので、不動産業者に確認していこうと思います。 大変ありがとうございました。 |
その後 |
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