相談概要 | [氏名] T.M [相談内容] 建売住宅の瑕疵 [居住住所] 大阪府高槻市 [相談建物所在地] 同上 [職業] 主婦 [年齢] 42 [女性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦1997年10月 日 [公庫使用] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] 97 [延べ面積坪] [工事請負金額] 5300 [設計監理料] 0 [様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅) [施工者] 建設会社 [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] した。 [確認申請書お持ちですか?] 有る。 [検査済証は有りますか?] 有る。 [お手持ちの図面は何枚?] 無い [打ち合わせ何回] 10回以下 [施工者名] (株)M [販売会社名] (株)M地所 [設計者名] [監理者名] |
相談内容 | [現象] 私の住む住宅地(全80軒、内70軒はハウスメーカーが建設)は傾斜地に立地してますが、我が家を含めた一部が地盤沈下と思われ建具(サッシ)が閉まらない箇所が何箇所もあります。(ひどい箇所は下が2CMも開いています) [業者の見解] 建築会社に連絡しても、委託業者(建具屋)が義理で来てサッシの調節をして帰るだけで、建築業者は見にも来ません。何度が訴えるうちに、ボーリング調査と称して1日だけ我が家のまえの道を調査してゆきましたが、当の建築業者は顔も出さずじまいです。調査後に建築会社にはサッシを直接見に来るように、また、ボーリングの結果もうやむやにせずに必ず報告、なんらかの処置をと電話にて依頼しました。その際には必ず報告します、また、地盤を持ち上げる方法もあるので・・・と返事はいていたものの、その後約二ヶ月たった今も何の報告もありません。 [相談内容] 一般的に言われる10年保障がすぎるまで、うやむやにされるのではないかと心配していますいくら電話をしても誠意ある対応をしてくれません。いったいどういった対処をすればよいのかアドバイスお願いいたします。 |
yorozuの感想 | 家を買う前にこのHPを知っていればよかったと思います。 |
アドバイザー | |
氏原 毅士 | 写真を拝見しましたがよくわかりません。建具枠が下から突き上げられる様に変形しているのでしょうか。 できれば外部から、基礎や外壁もわかるような写真がほしいのですがその上で必要であれば見に行ってもいいと思いますが如何でしょうか? |
木津田 秀雄 | 同じ団地の中で、複数の家で同様の地盤沈下が起こっているとすると、造成自体の問題が考えられます。もともと谷地であったところを、そのまま埋めてしまったりすると、造成地盤自体が全体的にずれているようなことがあります。道路や擁壁の状況はどうでしょうか?道路がでこぼこになったり、マンホールだけ浮き出ていたり、アスファルトに亀裂が入ったりしていないでしょうか?また擁壁に割れ目ができたり、コンクリート擁壁がつながっている部分でずれたりしていませんか。このような現象があれば、造成地自体の問題と考えられます。 ここの宅地の問題だとすると、埋め戻しが十分でなかったなどの問題が考えられます。いずれにしても現場を確認する必要があります。私自身、高槻の山間部で、過去に造成地自体の地盤の問題で相談を受けたことがあります。 最後に10年保証ですが、契約書などに記載されていますか?法律で「主要構造部分および雨水の浸入」について10年保証が義務づけられたのは一昨年からです。それまでは通常の瑕疵担保期間は1年ないしは2年(建て売りの場合)が多いようです。不法行為については10年までさかのぼることができますが、まず不具合の原因がわからなければ難しいです。 |
山口 雅克 | 相談内容とほぼ同じような状況にある住宅のアドバイスを現在していますので解説いたします。 家自体は明らかに不同沈下(傾いて沈下)しています。(水平のまま沈下する事は特に問題はありません)近隣の住宅でも同じような現象が見られるとのことなので、原因は造成地に対する基礎選定の誤りによるものでしょう。サッシが閉まらないだけでなく、内部壁のクロスなどドアの角から裂けている所がありませんか。又、ビー玉などを床の上に置いてみて下さい。傾きの方向が分かると思います。 今回のような重要な部分の瑕疵に関しては、当時の契約書でも大手メーカーの場合は10年の瑕疵保証が明記されている事がありますので確認をしてみてください近隣も含めて、建築条件付建売住宅(売建住宅)ですから建築会社だけでなく販売者に連絡をしましょう。 うやむやにされると御心配でしたら、とりあえず現象と対応を求める文書を内容証明で送付して通知しておきましょう。 T.Mさんのこれからの分かりやすい対応としては、第三者の専門家(木造住宅の構造に理解のある専業の建築設計事務所)に契約時の書類や現地の状況を見てもらいアドバイスを直接受ける事です。費用はかかりますが、事の重大さにくらべるとたいした事ではありません。近隣の方も同じような状況でしょうから、共同で調査依頼するのもいいでしょう。それから、販売者ごとにグループをつくり交渉を進める事も可能です。 |
コメンテーター | |
清水 煬二 | 地盤沈下は、住宅で最も深刻な欠陥のひとつです。 ご相談の内容からしますと、その可能性がありますので、解説員のコメントを参考にされ、すぐにでも専門家(建築士)に相談して調査してもらうべきだと思います。 費用は掛かりますが、ことの重大性を考えますと、仮に不具合の原因が他にあったとしても十分ペイするはずです。 相談する建築士は、解説にもありますように正しい知識をもった方でなければなりません。 建築士であれば誰でもいいというわけではありませんので、ご注意ください。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 契約書で瑕疵担保期間が10年であれば、内容証明を出すことにより停止いたします。 ここは信頼できる第三者の建築士に調査をご依頼ください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 各相談員の皆様、アドバイスありがとうございました。 こちらの写真ならびに説明が不十分なので、ご迷惑をおかけしたことと思います。 さて、ご相談のメールを送らせていただいた後、改めて建築屋に電話をし1月18日に担当者が来宅しました。 水準器持参で、サッシ部分(1階2階も)や床など数箇所を調べてくれました。 幸い床は水準を保っており、サッシの屋内木枠の水平が若干水準ずれしていました。 建築屋曰く、先日のボーリング検査の結果は5(詳しくわかりませんが、問題なしらしい)と出たが、近隣の道路2箇所のみの調査なので、今度は各戸を調べて、その結果しかるべき手はうちます、との返事をもらいました。 また、正式に調査がおわるまでは、サッシ部はとりあえず外壁からはずし開閉する状態に仮に補修をし、地盤に問題がないと結果でても、きっちりと補修はすると約束してくれました。 ありがとうございました。 |
その後 |
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