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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0720 コンクリートを散乱した工事のごみの上に

 相談概要 [氏名] T.E
[相談内容] 注文住宅の瑕疵
[居住住所] 千葉県茂原市
[相談建物所在地] 山武郡大網白里町
[職業] なし
[年齢] 30
[女性] on
[構造] 木造(在来工法)
[引渡し年月日] 西暦   2002 年 12 月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証を使用] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 39
[工事請負金額] 1500
[様態] 注文建築
[施工者] 大工(工務店)
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。
[確認申請書お持ちですか?] -
[検査済証は有りますか?] どういうものか知らない。
[お手持ちの図面は何枚?] 10枚以下
[打ち合わせ何回] 10回以下
[施工者名] Nホーム株式会社
[販売会社名] K住宅株式会社
[設計者名] I
[監理者名] M.K
 相談内容 [相談内容]
全面床暖房の住宅です。べた基礎を作る段階で 基礎枠に始めにコンクリートを流しました。
余ったコンクリートを散乱した工事のごみの上に流したのです。
こちらが強く抗議したのですが 社長と現場監督が立ち会ったにもかかわらず 1日たってもごみはそのままでした。
 近所の目があるので、仕方なく夜、ゴミを拾いました。

 後日連絡をくれる、とのことでしたのでコンクリートを撤去する際は 立ち会いたいと約束したのです。
パイルをせっかく打ったので 重機で振動を与えられコンクリを割るのはやめてくださいとお願いしました。
 しかし、実はその時現場監督 M氏は嘘をつき、重機でコンクリートを砕いていました。
 夕方現場に行ったら 砂がしきつめられ、すでに 確認できない状態でした。
 この会社はいつもごみなどをしたにうめているそうです。彼らがそういいました。
パイルを打った上で畳3畳ぐらいの500Kgくらいのコンクリートをこまかくなるまで割った場合基礎に影響はありませんか? どうか教えて下さい。

 そして、この会社は人手がなくて 監督が現場を見られるのは2,3日に一度の割合だそうです。15CM流すと約束したコンクリートも実は砂や砕石で 水増しされていて このままだと契約書が守られません。
公庫は使わないし、どうしたらいいのでしょう。 
 この業者はいっさい謝罪しないそうです。
 社長さえ誠意がありません。口ばかりです。

[業者の見解]
余ったコンクリートはいつも投棄している。重機で砕いて砕石代りに使うことが多い。
日常的な行為である。との回答でした。
 yorozuの感想 わらをもすがる思いで、とにかく専門の人に聞きたくて、心強いです。
どうか、今後ともがんばってください!
アドバイザー 
山口 雅克 解説員の山口です。

 全面床暖房、基礎にパイル打ち、ベタ基礎でこのコストとは正直驚きました。私どもの近くに坪25万円からとうたっている地場のハウスメーカーもありますので、そう滅茶苦茶な低価格ではないとは思いますが、コスト削減方法が少し気になります。

 さて、本題ですが、基礎のコンクリートを打設した何日後に捨てられたコンクリートを砕いたのでしょうか。日にちが経っていれば心配は無用です。
 砂を敷き詰めてあったところの下にコンクリート殻やゴミはありますか。あれば場外に出して処分してもらいましょう。建設廃材を場外で処分するには費用がかかるので敷地内に埋めて隠している可能性があります。契約に使った設計図書などにその当たりの事の記載がありますか。

 コンクリートにどのような方法で砂や砕石を入れて水増ししたのでしょうか。そのような事は手間がかかるばかりなので一般的には考え難いのですが。もしかしたら、コンクリートとセメントのことを勘違いされているのでしょうか。
 セメントと水・砂・砕石を混ぜ合わせたのがコンクリートです。砕石が入っていないのがモルタルで外部の土間や幅木などを塗る材料です。

 現場監督さんは職人さんの仕事の段取りをしたら、仕事の節目節目に工事の確認と指示に行くのが仕事なので2,3日に一度の割合は普通だとお考えください。

 御心配であれば一度第三者の専門家(木造住宅の設計監理に慣れた専業の設計事務所)に見てもらったら如何でしょう。半日くらいの調査とアドバイスで気が楽になると思います。
 コメンテーター 
関口 啓介 山口解説委員も言ってみえますが、この仕様でこの値段は驚きです。
コスト破壊を伴う、過当競争に、一番しわ寄せを受けているのが、現場の職人であります。また、それらを調整するために苦しんでいるのが、現場監督であったりもします。
ただ、どのような言い訳も、企業モラルを欠いた行動は許せるものではありません。

残念ながら、余ったコンクリートの投棄位置と、パイルの位置との関係がわかりません。ベタ基礎であれば建物の直下は殆ど基礎に覆われているはずです。ベタ基礎打設時との事ですから、投棄した位置は建物の外部ではないのでしょうか。しかし砕いた位置はパイル上と書かれています。パイルは基礎直下にあると思われるのですが、どのような位置関係なのでしょうか。それとも砕くために打ったパイルなのでしょうか。もう少しわかれば、もう少し答え方が違うかもしれません。

事実関係を第三者の調査者に整理して判断、対策を練って頂いた方が、良いかもしれませんね。
 事務局から 
  荻原 幸雄 説明は具体的なのですが、文章に矛盾なり、不明な点が多々あります。
わたしは千葉の設計事務所ですが、大変安い金額に驚いています。
パイルを入れての値段でしょうか?
通常、建売住宅では不動産業者が下請けの建設業者に委託する値段がこの坪38万円程度なのですが、そこに利潤が上乗せされますので、坪45万円程度が標準の金額でしょうか?注文建築ならそれ以上になります。
なんとも安い金額です。

注文建築を依頼する前に、もう少し勉強するべきでした。
ご心配な点が細部まで記載されていることから、監理の重要性はご認識しているものと思います。第三者の監理されない現場は往々にこのような傾向にあります。

現在からでも第三者の監理者なり、アドバイザーに現場を見てもらうことをお勧めいたします。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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