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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

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No.0717 天井から雨漏り

 相談概要 [氏名] M.A
[相談内容] 分譲マンションの瑕疵
[居住住所] 東京都八王子市
[相談建物所在地] 東京都八王子市
[職業] 会社員
[年齢] 32
[男性] on
[構造] 鉄筋コンクリート造(その他)
[引渡し年月日] 西暦1998年3月30日
[公庫使用] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 5
[お住まいの階] 2
[延べ面積m2] 54
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 2380
[様態] 分譲マンション
[施工者] 建設会社
[お手持ちの図面は何枚?] 無い
[打ち合わせ何回] 打合していない。
[マンションの総戸数] 100戸以下
[施工者名] F
[販売会社名] I
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 [現象]
現在住んでいる部屋は5階建ての2階部分なのですが、ひな壇状になっているマンションの一番北側に面しているので、上はルーフバルコニーになっています。新築で購入し、住み始めてから2年を過ぎた頃に和室の天井から雨漏りがしたために、販売会社を通して施工会社に修理を依頼しました。しかし対応が悪く、原因がわからないとかで、少し修理しては雨漏りを繰り返すという状況で数ヶ月が経ってしまいました。

あまりの対応の悪さに、一度販売会社と施工会社の担当者を呼び、今後の対応について話し合いをして、とりあえずルーフバルコニーの防水塗装をしてもらいました。それからしばらくは雨漏りが止まったのですが、それから2年程経った今年になってまた雨漏りが再発したため再度修理の依頼をしました。しかし、前回と同じような対応でしたので、何度も電話連絡をし、9月になってやっと修理をしてもらったという状況です。そして先日の台風21号の通過後に心配して雨漏りの様子をみてみると、程度は少なくなったものの、じわりと水がにじんでおり、完全には直っていないようです。しかも、同じマンションの他の部屋でも雨漏りが多発

[業者の見解]
Fはとにかく直すとのことでしたが、完全に直るとは明言していません。また、今後の保証についてI産業に確認したところ、築後10年までは面倒はみるが、それ以降の保証はできないとのことでした。

[相談内容]
とにかく雨漏りがしないように直してもらいたいのですが、修理を繰り返しても一向に直らず、同じマンションの他の部屋でも雨漏りが多発していることを聞くと、工事内容そのものに問題があったのではないかと考えてしまいます。
実際に、マンションの外壁には大小のひび割れが多数あり、そこから中のセメントが溶け出しているような白い筋が見られます。また一時的に雨漏りが止まっても、また数年後に再発を繰り返すのではないかという不安があり、10年経ったらもう面倒を見ないというのも腑に落ちません。
最悪の場合、工事の内容に問題があれば売買契約の無効についても考えたいのですが、少なくとも雨漏りの完全補修と、その防水工事については保証期間の延長を訴えたいのです。このようなケースでは、どのようにして業者に対応していったら良いのでしょうか。





 yorozuの感想 このようなHPは絶対に必要だと思います。
アドバイザー 
中川 雅実 こんにちは、M.Aさん。神奈川相談委員の中川です。

 ご相談内容は、共用部分の問題であり管理組合はどの様に対応されておるのでしょうか?
 文面より判断すると、業者は小手先の補修に徹しておられるようですが、第三者建築士の調査を受けられ判断を仰がれては如何でしょうか?

 又、同一箇所の雨漏りであれば、修理は完成されていないわけですので、10年で終わりとはならないと考えます。不安であれば、裁判所に調停を申請され、瑕疵期間の停止をされておくことをお勧めします。
 写真は、雨漏りの症状であり、ルーフバルコニー等の雨水侵入部を送っていただければ、補修状況が判りアドバイスの参考になりました。
山口 雅克 解説員の山口です。

 I産業の言う「築後10年までは面倒はみるが、それ以降の保証はできない」には、その返答をした人に誤った認識があるようです。瑕疵保証の10年は修理や補修を無償で行う期間を定めたものではなく、保証期間内に発生した瑕疵については責任があり無償対応と言う事です。築10年以上経って同じ所から漏水があれば瑕疵は解消されたことにはならないはずです。

 この事を明確に販売者や施工者に伝え、対応が適正でない場合は法的な手段に頼るのが賢明かと思います。工事内容に問題があった場合の売買契約の無効については無理があると思いますが、気にいって購入された物件ですからその場しのぎの漏水止めでなく、原因をハッキリと追求してもらい、防水工事のやり替えを求めましょう。
 古賀 保彦 埼玉の古賀です。

施工会社や販売会社との折衝は現在どのような形で行われていらっしゃいますか?室内への漏水とはいえ屋上防水や外壁の不具合が原因でしょうから、共有部分の瑕疵にあたります。皆さんの共有資産でもありますから、折衝は管理組合を主体に行われた方が良いと思います。他の住戸でも漏水しているとの事ですので、協力し合って管理組合の議題として取り扱ってもらうのが早道かと思います。

ケースによっては漏水の原因を探り当てる事が難しい場合もあり、えてして直らないままズルズルと補修を繰り返すばかりになる事もありますので、管理組合側でも対応策を検討された方が良いでしょう。
所有者の中に建築関係の方がいらっしゃればご意見を伺ったり、折衝にご参加いただく方法もあります。
所有者だけでは難しいようでしたら外部の専門家に調査・対応を依頼されるのも一手ですが、費用が伴いますので、管理組合での合意が必要になります。

管理組合によっては、一つの議題(瑕疵)に応じて○○対策会のような小グループを作って工事の督促や定期的な観察・報告会を行ったり、外部の専門家に参加してもらい勉強会を開いているところもあります。ひとりひとりでは困難な事も、団体で動く事によって改善の方向が見えてくるケースは少なくありません。今後の進展にはそんなことも関わってくるように思います。 
 コメンテーター 
関口 啓介 山口委員の解説にもあるように、保証期間内に発生し、指摘した瑕疵が直って(解消されて)いないのですから、中川委員の解説の通り、瑕疵担保期間の停止をされると良いでしょう。
今後の進め方については、古賀委員の解説を参考に、一人ではなく住民の皆さんの力を合わせて頑張って下さい。
 事務局から 
  荻原 幸雄 漏水は管理組合が対応すべき内容ですが、如何ですか?
この場合は第三者の建築士に見てもらってください。
漏水の原因を探るのは難しいのは確かですが、根気欲探れば突き止められます。
よろずの調査でもマンションの漏水の原因を突き止めました。
気持ちを入れて入念に探ればきっと原因が特定できます。

頑張ってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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