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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.0710 ローン借り入れは・・・

 相談概要 [氏名] T.T
[居住住所] 大阪府枚方市
[相談建物予定地] 大阪府枚方市
[職業] 会社員
[年齢] 31
[女性] on
[構造] わからない
[設計者はどなたに依頼しますか?] 特に決めていない。
[何階建て] 3
[延べ面積m2] 約100
[延べ面積坪] 30
[工事請負金額] 3000
[様態] 注文建築
[施工業者はどちらに依頼しますか?] 特に決めていない。
 相談内容 [家づくりの相談内容]
父(60歳)の所有の家に同居しています。子世帯は主人(32歳)、妻(31歳)、子2人です。

老朽・手狭なために昨年建て替えを希望しましたが、父名義の家のローンが完済していない(1400万残)上に、父がカードで借金(約600万)をしていたため、ローンが通りませんでした。600万円は完済しましたが、いつ頃、どのようにすれば建て替えをすることが可能なのでしょうか。

父親の年収は約700万、主人と私は共稼ぎで約900万円の収入があり、現在の貯蓄額は800万円程度です。

現在の家の名義を変えたり、ローンを合算した方がよいのでしょうか。
よいアドバイスをお願いします。
 yorozuの感想 わかりやすくてよかったと思います。
アドバイザー 
善養寺 幸子 善養寺です。

 先ず、どの様な建物を建てるか、またはどの様な借り方にするかによって建物が変わったりすることがあります。
 住宅ローンは、大体が75歳完済で取り扱われています。61歳でローンを始めれば、14年のローンしか組めません。40歳までであれば、35年の最長のローンが組めます。
 (その場合は、高耐久住宅や準耐火建築物などが規定されることがありますが。) 返済年数によって借りられる金額も変わります。年収に対して返済金額が2.5割〜4割(各銀行によって、または年収額によって規定が変わります。)になる範囲しか借りることが出来ません。ですから、収入が少ない、返済年数が少ない、金利が高いとなると借りられる金額は少なくなります。

 では、具体的にどうするか考えます。3人の収入を合算して借りられれば良いのですが、その場合は別々に2つの借金をしなければなりません。借金の合算の出来る連帯債務者は1名までです。そして、連帯債務者の収入はいくら多くても債務者(借金名義人)の収入を上回ってカウント出来ませんので、収入を全て合わせて借金の返済割合を出したい場合は、収入の多い二人が債務者になるが必要があります。
 ただ、今回の問題はお父様の方が債務者になった場合、返済年数は短くせざるおえないところです。
ご夫婦どちらかの連帯債務者にお父様がなった場合は、返済年数は債務者の年で計られますので35年も可能で、収入は債務名義人×2で合算して計算されます。
 (変なところですが。)
 または親子リレーで合算し、返済年数を長くすると言う方法もあります。
 ただ、そこでお父様を入れても、債務自体がお父様のものなので、問題は複雑になるかもしれません。ご主人に名義を変更した場合は、債務も引き受けることになると思います。
 債務の返済金額によっては新たな借入金額が頭打ちになることも考えられます。 (家計の事もありますし。)返済年数を変えたり、出来れば良いですが。

 単純な方法としては、取得税と登記手数料など掛かるかと思いますが、お父様の土地をご主人が残債金額で購入してしまったらいかがでしょうか。土地購入と建物のローンを単純にご夫婦で組まれるのです。今、手持ち800万円を頭金として、4000万円のローンを組むのに、年収900万円あれば、30年ローンでも充分可能だと思います。

 そして、土地の名義をご主人に、お父様の債務は完済し、新たな抵当権を設定します。土地の担保価値がどの位か解りませんが、1400万円が債務超過でなければ問題ないように思います。そして、月々お父様から家賃代わりのローン補助を年間贈与限度額くらいの範囲で頂いたらいかがでしょうか。それなら何の問題もない普通のローンの組み方のように思います。土地の登記簿とご夫婦分の2年分の確定申告書か源泉徴収書を持参すれば、すぐにでも銀行と話が出きるのではないでしょうか。
大阪では住宅用土地の取得税または固定資産税などの優遇措置はないのでしょうか。

 掛かる経費との損得は判りませんが、新規購入してしまった方が、住宅用ローンによる所得税控除が10年受けられるように思います。債務引き受けでは難しい様に思います。兄弟がいて相続や資産分配で揉めそうであれば、親子間でも購入は割り切れて良いのではないでしょうか。

 何パターンか考えてみて、税理士などに相談してみてはいかがでしょうか。
 住宅ローンに関しては銀行一社訪ねたくらいで退かないで、色々訪問して親身に対応してくれるところと具体的に進めていくことをお奨めします。今の頭金、収入で充分すぐにでも解決できるように思います。
 頭金も整っており、予算想定も悪くないので、早めに設計者に相談し、ボリュームプランなどを出してもらったりして、一緒に銀行で話してもらったら解決も早いのではないでしょうか。お父様とも充分ご相談を。
 コメンテーター 
樽 一弥 お父上名義の家のローンが1400万円で完済していないということですが、土地の所有者はお父上でしょうか?。家のローン設定時に土地を担保にしていませんか?
付いてる場合には担保(抵当権等)の抹消(ローンを完済する)をするか、その土地を借地する方法で建物を建てることになります。

解説員の善養寺さんのコメントにあるように、お父上の資産を取得し新たな土地建物としてローンを組むのが明快でよいように思えますが、この場合は、この担保を取り除く必要がありますので、現在の土地建物の評価が幾らであるかを検討する必要があります。住宅金融公庫でも土地の融資は受けられますが限度がありますのでご注意下さい。尚、年間贈与税の基礎控除は110万円(現在)です。

(以下は土地融資が1400万円に満たない場合など)土地の権利をそのままにして(お父上は今後もローンを払い続ける)、建物を建てる場合はお父上からの借地という事になります。借地料については無償でもかまいません。
この場合、土地建物を担保としている場合は、建物分の担保を土地に付け替える必要があります。現在の建物の評価は低いと思われますので相談してみてください。

最後に、現在のままで贈与を受ける方法です。
贈与税がかかりますが特例措置もありますので、実質は税はかからないと思われます。
この場合も現在の債権者(融資機関)にご相談してみて下さい。

お近くに税理士がいらっしゃらない場合は、住宅金融公庫などの機関でも相談に乗ってくれますので、専門家と十分に検討して下さい。
善養寺さんもコメントされていますが、お金のことは親族といえどトラブルの元です。
特に、相続を抜きに考えるのは危険だと思います。
お父上のT.Tさん以外のご親族にも理解を頂いて、満足のいく住宅を建てられますように!
 事務局から 
  荻原 幸雄 税理士の業務の範囲ですので、詳細は税理士事務所に相談に行き、いろいろなシュミレーションを作成していただき、どの方法が一番いいのか選択してください。われわれ建築士の税務アドバイスは一面的なものの見方をしがちですので、正式な判断材料は税理士事務所にお願いします。

その上での各委員の解説です。
先ず、1400万円はローン支払い予定表の現在残高ではないですか?
もし、そうなら、今、決済すると以降の利息はなくなりますので、もう少し安くなると思います。(ローンの期間によります。)
1400万円に貯蓄を当てた場合残りは600万円残っています。
これを取り払わないと担保は消えません。この場合の銀行の融資が得られるのか?
という問題があります。銀行は担保主義なので、600万円に換わる担保がなければなりません。ご両親の貯蓄がもし、750万円以上あればこれを担保に600万円借り。このお金で600万円とあなたの貯蓄800万円でローンを完済します。そこでこの土地の評価が現時点でいくらかが問題になります。
その差額が贈与とみなされます。その土地を親から買うのと同時に家も建てる。
家と土地であなたがローンを組みます。ここで親が600万円借りたお金が残ります。
これはあなたが、返済していくようになるかは、よく話し合ってください。

これは仮定での話です。親が定期預金を750万円もっているとしています。
また、あなたの貯蓄800万円を現実は全てつぎ込むわけにはいきません。
いろいろ手数料がかかります。また、税金もかかります。
ここではそれらを除いていますので、おおまかな目安でしかないのです。

ごらんのように大まかな仮定は不安定なものです。
一度、税理士事務所にご相談してください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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