相談概要 | [氏名] S・S [職業] 会社員 [年齢] 31 [女性] on [構造] 木造(在来工法) [設計者はどなたに依頼しますか?] ハウスメーカーの建築士 [何階建て] 2 [延べ面積m2] 136.97 [延べ面積坪] 41.49 [工事請負金額] 35125000 [様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅) [施工業者はどちらに依頼しますか?] ハウスメーカー [お名前] 株式会社KC |
相談内容 | [家づくりの相談内容] 日曜に現地を見学し、7区画ぐらいあるところの1つを押さえてもらうことになりました。 そして火曜日に不動産会社の担当営業マン(DT不動産)が自宅へ来てくれ色々住宅の仕様の説明などを聞かせてくれ、こちらも収入状況をお話しました。自己資金は500万。そして、41.49坪の土地1449万円建物は34坪2階建てプラスロフト付1870万+消費税+外構費100万(10年保証付)を建ててもらうことになったのですが、自由設計と言うことでまだ間取りも決まっていない状態。 そして、源泉は主人(運送会社勤務)のを見せただけで私(フルタイムで働いています)のは見せていません。だから住宅ローンも認可?が降りるのかわからないのに今週末に250万もの大金を用意してくださいといわれました。そして、そのときに源泉徴収や、所得証明などの書類も持ってくるようにも言われました。 内訳は手付金175万、仲介手数料1,139,985の半額で55万、ローン事務手数料10万5千円、代願業務手数料5万2500円です。 こんなにもお支払いするのに、本契約ではない。返ってきますとは言うもののとても不安です。 仲介手数料が高い気がするし、住宅ローンも初めに主人の給与振込み銀行で組みましょう見たいなことを言っていたのに、I銀行で勝手に話が進むので主人の給与振込み銀行Tでしてくださいと申し出るとじゃあ2行に出しましょうと言うことになりました。 普通、自分で住宅ローン銀行は決めれるのでしょうか?なんだか言いなりになり、私達が口座を持ってもいないI銀行で高めの金利で組まされそうで怖いです。 場所や建物の仕い方法はありますか? |
yorozuの感想 | とても感謝します。住宅購入なんて一般人には一生で一番の買い物なのに、知らないことだらけですごく戸惑っている人も多いと思います。 |
アドバイザー | |
根本 一郎 | 根本です。 建築条件付と呼ばれる契約は、建物の請負契約を前提とした、土地の売買契約です。 よって、仲介手数料は、土地の購入金額に対してのみ発生します。 今回の、不動産業者は、一般的な建売住宅(土地付分譲住宅)の場合に適用される、土地と建物の合計金額をもとに仲介手数料を算出しているようです。 承諾する必要がないばかりか、違法です。 また、住宅ローンは、原則として建主が選択し、手続きも行うべきです。業者が用意したローンと比較の上、条件(金利ばかりでなく、保証料や手数料、安全な金融機関か、など)を検討した上で選んでください。 業者に全てお任せしてしまうと、便利なようで、後悔することが多いようです。面倒でも、出来るだけのことは自分で調べ、自ら行うようにすることで、トラブルの種を摘むことが出来ます。 |
小松原 敬 | 小松原です。 建築条件付の場合、大事な事は土地契約と建物契約は分けることです。 というのも、停止条件というのがあって建物契約が成立しなかった場合は土地の契約は白紙にできて、手付けのたぐいはすべて返ってくるというきまりがあるのです。 土地と建物を同時に契約すると停止条件が使えなくなってしまいます。 以下はよろずで発行する予定の本の建築条件付の部分です。 建築条件付宅地建物の「請負」を前提に土地の売買を行う。建物の建築を請け負う事が出来るものは、土地の売り主(売り主の100%出資の子会社を含む)またはその「代理人」に限られています。(瑕疵責任は売主にある)広告には必ず建築条件付と明確に記載しなくてはいけません。わかりにくい表示でも違反広告になります。その他いくつかの必須項目をあげると ・ 契約は、土地の売買契約と建物の請負契約の2本立て。 ・ 土地の売買契約と建物の売買契約が同時であることはない。 ・ 3ヶ月の間に、住宅の設計・見積をしてもらい、建物の請負契約をする。 ・ 3ヶ月以内で、住宅の設計内容、見積に不満がある場合は解約できる。 ・ 3ヶ月を越えることは出来ない。 ・ 解約した場合、土地売買で支払った金銭は全額返ってくる。 ・ 誰と建物の請負契約をするのかが書かれている。 建築条件付の宅地販売には前記のような規制があります。 停止条件と呼ばれるもので、また土地と建物も別契約になるのが本来の販売です。ところがこうした規制を受けるのを嫌い、土地と建物を同時に契約させようとする業者がいます。(建物の契約をしてしまうと停止条件がきかなくなる)手口は建売と建築条件付きの販売方法を曖昧にして、モデルプランを見せて建売のように契約させます。 建売住宅には確認番号を記載する事が必ず必要です。建築条件付の場合には、建築条件付であることを広告に明示して、停止条件を説明することが必須です。これらを曖昧にして、土地と建物の契約を同時にさせて、停止条件や時には瑕疵責任も曖昧な状況で建築を下請け業者に丸投げする事を「売り建て」もしくは「青田売り」と言ったりします。当然違法販売になります。 関連宅建業法規 広告の開始時期の制限(33条)、工事完了時における形状・構造等の書面による説明(35条1項5号)、契約締結等の時期の制限(36条)手付金等の保全(41条) 4 独占禁止法 本来、土地の売主、またはその代理人が建物を建築する事を条件に土地を販売する事は「優越的地位の濫用」という理由で独占禁止法19条に違反します。ただし、以下の3つの条件を「すべて」満たしてる場合には違反になりません。 ・土地売買契約後3か月以内に建物の建築請負契約が成立することを停止条件として土地売買契約を締結すること(解除条件は不可)。 ・建物の建築を請け負うことができる者は、土地の売主(売主の出資子会社を含む)又はその代理人に限られること。 ・建築条件が成立しなかったときは、預り金、申込証拠金その他名目の如何を問わず、受領した金銭はすべて速やかに返還すること。 不動産業界が制定した公正競争規約では、上記の内容を適正に表示することを義務付けています。 「フリープラン」や「自由設計」の広告は全て、建築条件付き宅地の販売のことで確認申請は出していないものです。 以下のような業者はすべて建築条件付宅地販売に違反します。 土地と建物を一緒に契約する事を強制する、またはほかにもお客さんがいて、いま土地の売買契約と建物の請負契約をしないとそのお客さんに取られてしまう、建物の請負契約は後でいくらでも増減見積を提出するからなどど煽り、早急な購入の意思表示を要求する。 広告以下の広さの建物しか建てられない、住宅設備機器などの変更に応じない、自由な間取りではなく数点のプラン集などからしか選択できない。ちゃんとした子会社、代理人以外の広告にも出ていない業者と請負契約を迫る。 土地と建物のセット価格を広告に表示する。 確認申請を提出済みの物件(変更するなどという)、土地代と建物代の両方の仲介手数料を要求する(仲介手数料は土地のみ)。 建築条件付き宅地の説明をしない、曖昧にする(特に停止条件)。 建築の請負契約が出来ないと土地の手付け金などが損になるなどという説明。(名目のいかんに関わらず全額返金しなくてはいけない。ただし、建築の請負契約をしてしまうと停止条件がきかなくなる) 建築条件付き宅地は、独占禁止法の解釈から生み出された商売です。 宅地建物取引業法が決めた取引ではありませんし、取り締まる行政窓口も曖昧でなかなか動きません。トラブルになったら自分で解決するしかありません。 契約するときはよくよく考えて、しっかりした意思のもと契約しましょう。 |
渋川 佳代子 | しぶかわです。 建築条件付の設計をした経験があります。 その時のあらかたの流れを。 1. 土地売買契約書と重要事項説明書を事前にもらいチェック、および売り主と内容調整。(約2週間) 2. 土地売買契約 契約書に、以下3点を盛り込む。 1)ローン特約(ローンが設立しなかったら、契約は白紙になる) 2)建物計画の合意ができなかったら、土地は買わない。 3)契約が白紙になった場合は、手付金は無利息でもどす。 3. 土地の手付金支払 4. ローン銀行さがし 5. 同時に、設計(3ケ月) 6. 確認申請提出、および住宅金融公庫申請 7. 同時に、施主と売り主で、仕様、工事金額の確認調整 8. 合意後、土地の残金支払 9. 同時に建物請負契約、そして工事着手金支払 10. 着工 上記、売リ主はかなりの拒絶反応を示していました。が、押しきりました。 建築条件付きは、まだ建っていないだけに、建物のイメージをつかみにくく設計施工段階で、トラブルになりがちです。売れてしまう(このコトバに弱い)といわれると焦りますがぜひとも、契約前はじっくり時間をとることをお薦めします。 ご質問に対して、 1. 契約書は事前にもらい、時間をかけて十分吟味し、不明疑問は質問する。 (契約前に、重要事項説明を書面で行なうはずです。これも事前にもらい吟味) 2. 手付金は、契約と同時に払う。(契約前には払いません!!!) 3. 仲介手数料は6万円+3%以内と決められているだけですから、値引き交渉可。 4. 銀行は自分で決めることができる。 |
三浦 惠翁 | 三浦です。 確認申請されていない物件を広告したり、売り出すことは不動産取引業法違反です。 建物の間取りも決まっていない現在、建物は坪当たり55万円の計算ですなどと言う業者は信用おけません。契約は避けるべきです。 土地環境、価格などが気に入り、どうしても建築条件付として土地を購入されるのでしたら仲介手数料は最高額支払うとして土地代金1449万円×3%+6万円の494、700円にしか為りません。又支払いの時期も土地の売買形態が停止条件付きの契約をお望みなら、土地売買登記申請をなす日か、それ以降に支払われるのが普通です。 建築条件付きの場合、購入申し込みしてから1般的には3ヶ月以内ぐらいに、建物の設計を終わらせ、これにもとずいた詳細見積もりを出してもらい、納得したら建築物請負契約を結び建築着工することになるのです。建築請負契約金額に仲介手数料など掛からないのは当たり前です。 不幸にして請負契約締結に至らない場合、申込金の全額返還を決めて為されるのが、停止条件付き売買契約です。おしゃる様に高額な買い物です、建築に不安を感じているようでしたら、土地売買にも詳しい建築士に依頼されることをお勧めします。 |
コメンテーター | |
茶屋 了 | 建築確認をとって建物と土地をセットで販売することはできますが、まだプランもなく確認申請をとっていない建物と土地をセットで販売することはできません。 現在の状況はその土地にその業者が建物を立てることを条件とした建築条件付宅地の購入であり、土地をまず購入する契約が先です。 まず土地の売買契約に先に解説委員が述べているように条件をつけ契約をしその時点で土地の仲介料及び手付金を支払います。 信頼できる設計士を見つけ3ヶ月以内に設計をし、業者の詳細見積もりを出させ納得したら建築請負契約を結びます。 それより土地の契約をする前にもう一度資金計画を充分検討して自分の購入できる総額をもう一度確認するためローン会社と相談されるほうが先かと思われます。 くれぐれも業者の言いなりにならず、主体的に研究してから進んでいかれることを希望してやみません。頑張ってください。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 残念ながら「よろず」での相談の中でお分かりかと思いますが不動産業界では違法がまかり通っているようです。 建築条件付は工事請負契約にいたらなかった場合は全て白紙になるものです。 言い換えれば、不動産屋さんにとっても工事請負契約に至らない場合の出費は取り戻せない。というリスクがあるものです。そこで、条件付と言いながら最終契約形態を土地建物売買契約一本で終了させたいと考えます。そこで本契約を後でということにして手付金を契約前にもらう事がまかり通っていることを理解しなけれなりません。 はっきりお伝えできるのは契約前に手付金支払いが発生することは無い。ということです。 銀行も必ず自分で交渉しましょう。トラブルの元です。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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