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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.0683 設計料のトラブル

 相談概要 [氏名] S.N
[相談内容:] その他
[居住住所] 三重県四日市市
[相談建物所在地] 三重県四日市市
[職業] 公務員
[年齢] 41
[男性] on
[構造] 鉄骨造(ラーメン構造)
[引渡し年月日] 西暦    年  月  日
[公庫は使わない] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 302
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 6000
[様態] 注文建築
[施工者] −
[設計者を選んだのは] 自分で選んだ。
[監理者を選んだのは] −
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[確認申請の為の委任しましたか?] した。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] −
[お手持ちの図面は何枚?] 30枚以下
[打ち合わせ何回] 10回以下
[床面積] 350m2以下
[施工者名]
[販売会社名]
[設計者名] I.Y
[監理者名]
 相談内容 [現象]
 設計事務所と設計途中で契約解除いたしました。平面プランを確定してから、図面をいただくまで、(詳細設計で)1回も打ち合わせがなされないまま、建築確認を勝手に出され、仕様の説明もないまま業者との契約を迫られました。仕様の説明を求めても、説明してもよくわからないだろうと、十分の説明がしてもらえません。
また、合見積もりを取って欲しいといっても、とれないといい、工事現場からかなり離れた業者1社の契約を迫られました。このような状態の中で、設計料はすでに、全額払っており、返還を求めましたが、拒否されました。

[業者の見解]

[相談内容]
1.中途半端な設計の状態で、今後どうしていいか困っています。
2.他の設計士さんに、設計の続きをお願いするのは著作権の問題で難しいのでしょうか。(建築確認は、5月にすでにおりています)
3.このような状態で設計料を一部でも返してくれということは可能でしょうか
4.引越しの予定時期もあり、どう進めればいいか早急に相談できるところを教えていただきたいと思っています。
 yorozuの感想 どういった方が相談にのっていただけるかの顔がみえず、いささか不安です。でも、わらをもつかむ気持ちで、ホームページでみつけ、相談いたしました。
アドバイザー 
山口 雅克 解説員の山口と申します。

 貴方と全く同じ問題を抱えた5階建て鉄筋コンクリート造(店鋪+ワンルーム賃貸+オーナー住宅)を今監理中です。設計者と施主は大学の部活の先輩後輩で、設計の依頼のきっかけから業者の選定〜設計図の仕様書の精度〜設計料の支払いまで全くと言って良い程似ています。違うのは設計監理報酬の3/4を設計料としてすでに払ってあった割合と図面枚数位でしょうか、 友人からの相談電話があってから、直接建主さんにお会いして、経緯をお聞きし、疑問に思ってある事を全て説明さしあげ、それから監理を引き受けることになりました。請負業者は結果として始めの1社(特命)は辞退してきましたので、建主と私がリストアップした5社から見積を徴集して業者を決定し着工しました。

 さて、本題のアドバイスです。次の手順で進めましょう。

1:新しく、事情を話して、監理者を探してください。

2:設計者に、契約の内の監理業務を解約し、現在の支払いまでで委託を終わる事を通知してください。(私の場合は設計者から著作権のことなどで脅しともとれるような文書が建主と私に送ってきましたが、毅然とした態度で対応をしましたので、その後なにも言ってこなくなりました。)契約の途中解約に関しては、後の監理業務を引き受けた方からアドバイスを貰って下さい。信頼関係が無くなった以上は契約も何もあったものではないと双方が考えると、特に問題はありません。)

3:新しい監理者に図面をざっとみてもらい、監理報酬を相談して下さい。監理業務の内容の説明も受けて下さいね。
 前の設計監理契約の残金の20%位、又は30万円位はアップになるかもしれませんが、全体の資金計画からするとたいした金額ではありませんし、数社から見積をとるとトータルで予算を下回る事も十分予測できます。監理契約が整えば下記に進みます。

4:監理者に図面を見てもらって内容の説明を受け、不備な点や希望されるところがあれば図面に加筆してもらって下さい。CAD図面(パソコンで描いた図面)であれば手書きの加筆をお薦めします。加筆箇所が明確になるからです。全体のデザインや間取りを変えなければ著作権には問題はありません。(形を変えないで材料のグレードや仕様を変更する、建築基準法的には問題がない範囲のことです)
 建築基準法上変更手続きが必要になれば計画変更申請ができます。

5:図面を整え、数社から見積をとり、建設会社と請負工事を締結します。全て監理者が協力してくれます。

6:請負者が決定したら管轄の役所に建築主等の変更届けを出します。これも監理者がやってくれます。監理者と施工者を変更した事を届けます。基礎やその他の重要な部分を一部変更する場合は設計者の変更も届けます。私の県では、設計者の変更後は元の設計者と一部を変更したその設計者の連名で設計者となります。

7:晴れて、地鎮祭です。あとは監理者を信頼して工事の進捗を見守り、仕上材の色などを決めて行って(監理者と一緒に)下さい。
関口 啓介 愛知の関口と申します。

このような設計者の存在に憤りを感じます。
まずは、建築士法に基づく説明義務を改めて求めてみては如何でしょうか。
その上で、依頼者の要望が汲み取られていなければ、改善を求める事ができます。
しかし、これらに何ら応えようとしないのであれば、設計者の債務不履行として、契約解除をする事ができます。
その場合、契約解除に伴う設計料の返還を求める事は可能と思われます。
詳しくは弁護士さんにご相談下さい。

その後の進め方や、著作権の問題などは、山口解説委員の解説を参考にお進めください。
 三浦 惠翁 千葉の三浦です

相談1.2については山口解説委員の解説がベストかと思います。
3.に着いては平面プラン打ち合わせのみで、勝手に図面を書き設計が終わりました、確認申請も申請者の承諾も無く勝手に申請、設計図書を依頼者に無断で第三者(工事費見積業者)に渡す、何ともお粗末な設計者です。
確認申請にはS.Nさんの委任状が必要です、勝手に作ったとすれば、有印私文書偽造行使、打ち合わせ確定プラン図面を無断で第三者に渡せば、秘密漏洩にあたり背信行為です、設計監理契約の解約、支払い済み設計料の全額返還を求めても良いケースだと思います。
4.のご相談は名古屋周辺の当ネット解説員に連絡、相談してみては如何でしょう。 
 善養寺 幸子 善養寺です。

 少し気になることがあります。
 説明義務を果たしていない。確認申請を知らずに出された。
基本的に問題です。説明義務を怠ったとして不誠実な行為と訴えることも出来るかもしれません。しかし、信用できないと言う施主の側もどれ程設計者とコミニュケーション取ろうとしたのでしょうか?

 設計者の肩を持つわけではありませんが、ちょっとしたズレで不信感を抱き、理解せぬまま決裂したとしたら、折角のマイホームが嫌な思い出から始まりその建物が存在する限り、その事を忘れることが出来ないとしたら、それはとても辛いことの様に思います。もう少し、お互い理解する方法はなかったものかと思います。
 冷静に話し合える状況を作れる第三者を交えて、話合いできないものかとも思います。
 
 不信感を決定づける過程の中で、双方どれ位コミニュケーションを取ったのでしょうか?
 設計者にしても仕様説明をしないことが、解約や設計費の返還要求に繋がるほど施主にとって重要な事と理解した上でも説明を拒否したのでしょうか?
 信用を失うと本当に理解していたら、説明責任を果たしたように思います。
 お互い何かが通していなかったのではないでしょうか。
 1月の時点で、実施設計に入りますと言ってから音沙汰なしが不満だったとしたら、施主の方から様子伺いをしても良かったのではないかとも感じます。

 面積もあって金額的にも住宅としては大型物件です。2ヶ月半の間、実質的な図面作業となっていたとしてもおかしくない期間の様にも思います。
 当初から10月に竣工を決定していたのだとしたら、設計者の側には『急がなきゃ』の意識が強かったようにも感じます。
 本来は、要所要所で説明し、承諾を取りながら進めていくものですが、『信頼されている』と言う錯覚もあったのではないでしょうか。それは、設計費245万円、監理費105万円の金額を見ても6000万円の住宅にしては、とても安いです。この設計者にとって、施主をとても身近に思って、実はとても思い入れを持っていたのでは?と言う気もしてしまいます。

 1月の実施に入ると言った時点で、設計者にとっては基本設計は終わって、図面作業に入り、確認にも出すと理解して貰ったと思いこんでいたのではないでしょうか。
 確認は三文判で通りますから、判子を借りてしまったり、度々判子だけを貰いに行くのは手間なので作ってしまうと言う話は良く聞きます。良くない事ですが、慣れっこの連中には罪悪感は無いようです。実施設計に入ると言った段で、委任状に判子を求めていたとすれば、その行為で確認を了解して貰ったと思っていたのではないでしょうか。
 勝手に親しく思いすぎて、『良きに計らえば喜んで貰える』と言う思い込みが問題を招いたように思います。

 内容は見えませんが、図面枚数も描いているようですし、1ヶ月で予算調整しようとして知っている業者に絞ったようにも思います。
 本当は不信感を大きくする前に、どの様な心情でどの様な理由から行動したかを聞ければ拗れずに済んだようにも思います。
 この設計者も、急に『信用できない解約する。設計料を返してくれ。』と言われて、ショックなのではないでしょうか。本人の意識の中では、『良かれ』と思ってやったことが不信の原因になってしまった訳ですからね。(見えないところで努力しても、なかなか人は理解してくれませんから、言葉で伝えなきゃいけないと言う事です。)

 私としては、著作権や解約、設計費の返還以前に、第三者の建築士によってでも提出された実施図面の仕様内容を説明を受けて、必要とあれば完成予想図を作って何が図面に描かれているかを理解する手段をこうじるべきではないかと思います。(現設計者に求めたとしても、完成予想図の費用は別途かかります。)
 その上で、説明不足や行き違いがあったにせよ、この設計者がこの期間内でやってきたこと、設計内容が設計費に対して本当に不誠実であったか判断するべきではないかとも思います。

 施主さんは図面が出てから見積の連絡を貰うまでに、何回説明を要求したのでしょうか?相見積はいつ要求したのでしょうか?不信感を抱き始めた時、その事を設計者に伝えたのでしょうか?
 グレード仕様の選定のみで、詳細の仕様(メーカーや品番)の決まっていない事は往々にして在る訳ですから、確認の件、仕様の件、見積の件、もう少し理解し合おうときちんと話しあうべきではないかと思います。
 お互いのコミニュケーション不足で不信感を抱き、良くないところだけ見て全てを評価し、互いに自分の気持ちを伝えずに相手の気持ちも察せずに、お互いの溝を深くさせてしまった様に思います。

 正直言って、私なら親戚でもこのような設計監理費用でこの規模の物件をお受けすることはないでしょう。何人の所員がいるかで違うと思いますが、2ヶ月半で実施設計と確認をすることには私にはきつい作業です。(タイムスケジュール的にはやらねばならなかったようですが。)
法律的には、弁護士をたてて訴えるすべはあるのかもしれません。しかし、縁あって関わった家づくりのパートナーとこんな関係になってしまう事は悲しく思います。
どこか良い点もあったのではないのでしょうか?

私には、矩計図を2枚描き、階段詳細図も描き、各階平面図の他に各階平面詳細図を描き、鉄骨詳細図入り構造図と特記仕様と空調設備まで入った設備図をつけて実施図面を提出したこの設計者がいい加減で適当な不誠実極まりない人間とは思えないのです。何か行き違いがあったように思います。

法律的見地ではありませんが、客観的に感じたことを述べさせて頂きました。 
 コメンテーター 
久米 能子  色々な解説がでましたね。ご相談の問題はどちらかというと、法律の問題や技術的な問題ばかりでなく、人間関係の問題も含んでいるからだと思います。家を造ることは、設計事務所と工務店だけが責任を負っているのではありません。ご自身も参加される、3者での協働作業なのですね。今一度、ご自身の側にも何か反省すべき点がなかったかどうか、今後のためにも振り返って見られればと思います。

 説明を十分に受けていないから、ということですが、十分に説明を受ければ、もしかしたらお気に入りの仕様になっているかもしれませんね。それならばお金を余分にかけて契約解除と新たな設計事務所に依頼、ということまでしないですむかもしれません。そのためにも冷静に話し合いをもてないと思えば、第三者を交えてもう一度話し合ってみるのも手だと思います。法的手段に訴えるのはそれからでもいいと思います。

 引越しがせまっている、ということで焦っておられるご様子ですが、家は建ててしまってそのあとそう簡単に直せるものではありません。少しの予定をかたくなに守って、そのために一生後悔することになっては元も子もありませんから、もう一度気持ちを落ち着けてお考えになってみて下さい。応援しています。
 事務局から 
  荻原 幸雄 実施設計での打合せが1回は考えられません。実施設計は細かい点で施主の希望がありますから、1回では施主のための家造りとはなる筈もないでしょう。
確認申請も建築主の確認もせずに提出したのは違法です。
また、そのような状態で業者との契約を迫るのは論外です。

設計者と建築主とのコミュニケーションが取れていないのでは?という意見もありますが、わたしは建築主のこころ暖かい見方で大いに信頼していたのだと思います。
大いに信頼された設計者はそれに自ら答える義務があると思っています。
建築主が説明を求めるか否かに拠らず「建築主のための家」なのですから設計者は説明を果たすべきです。

ここは山口解説委員の進め方で、良心のある監理者を見つけて合見積もりと工事を進めてください。設計変更もその監理者にお願いしましょう。

まだ、まだ、挫けずに頑張ってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 この度は、ご丁寧なご相談をいただき本当にありがとうございました。
 先日の照会の後、ご連絡がなかったので、取り上げていただけなかったかなあ、と思っていたところ、お返事をいただき、感謝したと同時に力づけられました。

 ご相談させていただいている間に、私どももいろいろと、身近なところでご相談しながら、動きがあり、ご報告をさせていただいてお礼にかえたいと思い、メールを打っています。

 Iさんという設計士の方にお断りをする際に、相談にのっていただいた別の設計士の方が、非常に親身になって考えてくださり、山口解説員のご回答のように、四日市近辺の業者4社から急いで見積もりをとらせ、見積もりを業者がだすために、必要な図面を補ったり、質疑で補ったりしながら、進めてくださいました。4業者とも、私どもの自宅に来させ見積もりの内容について業者から直接話を聞くこともできました。

 それによってわかったことは、どの業者の見積もり金額をみても、700万円〜800万円ほど、当初Iさんがとった業者の見積もり金額より請負金額が低かった、ということと、それは、逆に「仕様は心配しなくても高いものを置いている」、といわれた言葉が、本当ではなかった、ということです。業者の中には、当初図面のままでは、6,000万の家を建てるのはもったいないのではないか、はっきりクチに出す業者もありました。

 親身になってご相談にのっていただいた設計士さんが、室内がすべてクロス仕上げになっていること、外壁がサイディングとあるだけで、どのようなものかの指示がないこと、このままの仕様では、メーカーのどこにでもあるうちになってしまうことなど、一つ一つ丁寧に説明し変更箇所を提案していってくださいました。ところが、平面プランから、1度も打ち合わせをしていないために、どうしても、仕様だけではなく、多少間取りを動かしたり、デザインを変えていくなどの変更がでてきます。著作権に触れる問題が出てくると思われます。それでは、親身になってよかれと思って進めてくださっている設計士さんに、返って、迷惑がかかることになってしまいます。

 それで、先の設計士さんのところに夫婦でお話し合いに6月26日(木)にでかけ、多少でも、相手に良心があれば設計料がどうのではなく、著作権の了解をいただいておこうと、思ったのです。ところが、こちらの話は全く聞き入れず、うちのやり方はそういうやり方なんだ、日程が遅れたのも、計画とはそういうものだし、本当は、こちらだって断りたかったくらいなのにやってきたんだ、とまで言われてしまい、夫婦ともに、最後は落ち込んで帰ってまいりました。

 ところが、後でわかったのですが、その少し前(22日)に、名古屋の仲裁センター主催の建築トラブルのシンポジウムにパネラーとして出てみえたのです。仲裁人も務められている方のあまりの対応に、さらにショックをうけてしまいました。
 このまま、今ある設計を使って進めていくことは、まさしく、善養寺解説員の言葉にありましたように、その建物が存在する限り、そのことを忘れることができず、つらいことのように思えました。
 それで、監理だけ請け負おうと精力的に進めてくださっていた設計士さんに、今までの設計料と時間が無駄になってもいいので、一から設計をお願いします、とあらためてお願いいたしました。

 善養寺委員、コメンテーターの久米様の解説にありましたのは、施主側(依頼者側)の説明義務要求の問題かと思います。平面プランが確定するまで、実は1年近くかかっており、最初にプラン作成をお願いしてから最初のプランをいただいたのが、約4ヶ月後、その図面に修正をお願いして次の第2プランをいただいたのが、約3ヶ月後、1年の間に打ち合わせをした回数は5〜6回です。その間、何度も電話やFAXで催促をしております。もう少し待ってください、という言葉に、期待をかけすぎてしまったのかもわかりません。1月に平面プランが確定したあとも、打ち合わせなくして、実施設計はどうやってイメージ合わせをするのですか、とFAXでお尋ねをしたり、電話をしたり。4月の図面が出た後も、見積もりがなかなかでませんでした。、3度目の催促の際に、業者と金額を詰めているといったので、勝手に詰めてもらっては困るので、こちらにきちんと見せてくださいとお願いして、打ち合わせをしてもらったのが、5月末でした。

 そんなペースでも、信じて進めてきてしまったのは、設計士さんのなくなられた息子さんへの夫の思いと、建築家協会の役員や紛争の調停委員をやっているなどというご本人の言葉への安心感から、最後はきちんとやっていただけるだろうとのこちらの甘い考えだったように思います。再三の催促や、12月入居という期限だけは守ってください、というこちらの再三のお願いも、充分間に合いますからご心配には及ばないという、再三の返事を信じて過ごしてきてしまいましたが、最後に、お話し合いに言った際に、ご本人に、「計画とはそういう(遅れる)ものです。」とあっけなくかわされてしまいました。

 新しくでなおす決意をするには、夫婦で意見が食い違い、夫は、一からするのであればもうメーカーでいいと。でも、そうすると、本当に、私たちが、土地探しから3年かけてやってきたことが、無になってしまうように思われます。
ハウジングセンターを回ることから始め、雑誌を買いあさって、メーカーの営業攻勢におされながらも(模型まで作ってきた業者もありました)、宮脇さんの本を読んでは感心し、やっぱり、家を建てるなら、設計事務所にお願いしたいと、スタートした家づくりです。

 善養寺委員の解説の中に設計料のコメントがありました。最初は、480万円という話だったのです。それでも低い金額のようにも思えますが。3月に、これでいいですから、と350万円の契約書を提示されました。契約をとりかわしたのは、この4月。本当にこの金額でいいのですか。とお尋ねしたら、Sさんのところはこれでいいですから、と。あとで、相談にのってくださったある方が、設計監理料、図面の不備、合い見積もりを取らないこと、施主に業者の見積もりを見せないことなどから、バックマージンを指摘する方がありました。そうは、思いたくないと思っています。

 幸い、今、後を引きうけてくださっている設計士の方が、非常に、私どもの立場を考えてくださって進めていただいており、挫けずに、頑張りたいと思っています。7月末に最初のプランをいただく予定です。気持ちを切り替えて、どんなプランがいただけるのか楽しみにまっていようと、思っています。

 前の設計図を使わずに、新しく出直すことにしたので、それなりの結論は出しましたが、あとは、前の設計士さんに対する気持ちをどう整理するかです。それには、いろいろ迷いがあります。

 設計士さんだって、思いがあっただろうしとか、こちらにも、断らなかった瑕疵があるだろう、とか。裁判になれば、精神的にも時間的にも負担になります。でも、払った250万円の損得の問題ではなく、このまま、過ごしてしまうと、次に自分達が家づくりをするときは(もうないかもわかりませんが)、もう設計事務所はいい、という気持ちになるでしょうし、周囲の人には、設計事務所にお願いするのがいいとは、進められないと思うのです。
 迷いながら、「弁護士の紹介」にお申し込みをさせていただきました。ご相談にのっていただける弁護士の方がいらっしゃれば、ご相談しながらそのあたりの自分達の気持ちを整理してみようと思っています。

 荻原様はじめ、何人もの設計士の方に、暖かい解説をいただき、本当にありがとうございました。
 どうしたらいいか、悩んで、インターネットで見つけたご相談窓口でした。このようなボランティア活動を運営していらっしゃる皆様方に深く感謝すると同時に、今後、ますますの皆様方のご活躍を蔭ながら応援しております。
 長い、お礼になってしまいましたが、まずは、嬉しくお礼まで。
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