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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No.0682 第三者のチェックのタイミングは?

 相談概要 [氏名] T.M
[居住住所] 埼玉県蕨市
[相談建物予定地] 埼玉県上尾市
[職業] 主婦
[年齢] 32
[女性] on
[構造] 鉄骨造(ブレース構造)
[設計者はどなたに依頼しますか?] -
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 117.95
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 5000
[様態] −
[施工業者はどちらに依頼しますか?] ハウスメーカー
[お名前] Dハウス
 相談内容 [家づくりの相談内容]
 はじめまして。埼玉のTと申します。
 現在Dハウスの分譲住宅の購入を検討中です。申込金を払って、現在は間取りに関してなど打ち合わせをしているところです。
 しかし分譲住宅といってもまだ建築前なのでいろいろと希望が盛り込めるので、実質的には建築条件付売地に近いかたちです。

 本などで“売り建てはトラブルが多い”と読み、心配なので第3者の専門家にチェックを依頼したいと思っています。
しかしどのように依頼したら良いものかがそもそもわからず、お便りさせていただきました。

 下記のような状況なっております。いつ第3者の専門家にチェックを依頼したいと思っていることについてハウスメーカーに告げて、どのように第3者の専門家に依頼したら良いかなどアドバイスをお願いいたします。

 購入を検討している物件は全18棟が建設される予定で、6月8日に第1期販売ということで6棟が掲載されたチラシが入りました。
この6棟ぶんには既に杭が打たれています。
我が家が検討しているのはこの第1期に含まれない物件です。

 外観については他棟との絡みがあるので変更できませんが、確認申請前ということで間取りについてはかなり希望を取り入れてもらっています。

“売り建てで希望を入れてもらったはいいが、構造上の耐荷重は元のプランのままにしたために危険な家になってしまう場合もある”ということを読んで不安だったのですが、希望のプランに変更すると“ここに柱を入れるかこの部分を削ることになる”という確認がありました。ということはちゃんと耐荷重について再計算してくれたんだなと判断している次第です。

 ただDハウスの担当者の方自身が“マラソンでいえばもう走り出していて、走りながらやり取りをしてゴールを目指している状態”と言っていたのですが、そのとおりでなにぶん日程がタイトです。

6月23日に着工(“建材の配置のご確認をしていただきます。地鎮祭、近隣ご挨拶もこの時に行います。”と計画表に書いてある)、7月30日に上棟、9月28日に竣工と書いてあります。
間取りの最終決定は6月15日に打ち合わせへ行ったときになると思われます。

 契約についてはもともとが建売分譲であるという性格から、売買契約となるということです。また見積もりは出ないのでそれぞれの装備の単価はなく、希望を取り入れてマイナスになったプラスになった部分を計算して総額でいくらという形になるということでした。

事前にもらえるものは、案内図・配置図・仕上表・仕様書・電気配線図・平面図・立面図・外構の計画図・屋内外の計画図というお話です。

 おそらく6月23日には契約をという話になると思うのですが、ここまで日程がタイトだと、間取りの最終決定 ⇒ 図面ができあがってくる ⇒ 第3者の専門家にチェックをお願いする ⇒ 重要事項説明書のチェック ⇒ 契約、というのは可能なのだろうか?と思ってしまいます。

 今後どのようにハウスメーカーと折衝を進めたら良いかのか、なにぶん初めてのことでよくわからない状態です。
 よろしくお願いいたします。
 yorozuの感想 日経イエナビストのリンクからこちらを知りました。
 過去の相談事例を一通り見させていただき、とても参考になりました。キーワード検索もできるというのがすごいです!
 また目視で項目をみていると、最初に興味をもったものだけでなくいろいろと読んでみたいと思うものもありますので、検索だけでなく項目を1から最新まで一覧できるページもあったらいいなぁと思いました。
アドバイザー 
山口 雅克  解説員の山口です。

以前、購入予定者から相談を受けて、このメーカーの建売りの調査をしたことがあります。色々なメディアで家のトラブルの話が出ていますので御心配でしょうが、間取りの変更による構造上の耐荷重などは確認があっていますので心配いらないでしょう。
 工程が決まっていますのでそれを承知の上でしたら、貴方のアドバイザーとして第3者の専門家に参加してもらうのは良い事だと思います。

 その専門家に依頼するのが間取りのチェックなのか(基礎以外の構造的な検討は無理です。構造図の提示がありませんので)工事中のチェックなのかを明確にしておきましょう。メーカーも嫌がりはしないと思います。施工中は監理をするのではなく重要なポイントを確認してもらう程度でも気が休まるでしょう。
 相談の内容からは設計図書と重要事項のチェックのようですが、早めにどなたかに相談されたら良いでしょう。
三浦 惠翁 千葉の三浦です

昨年,同メーカーの建売分譲住宅の第三者監理依頼を受け、申しいれたのですが同メーカーから独自工法で在るとの理由で断られましたが、工事中現場を見て貰い不満が有れば指摘下された事項には対応しますとの約束で、基礎着工から竣工引き渡しまで6回ばかり見させてもらいました、また構造図、詳細図も間取り決定2週間後の契約前に貰うことが出来ました。

同メーカーでは下受け業者用に必ず作成していますので、建築に詳しい友人にでも見てもらうからとでも話し、契約前申し入れれば貰えると思います。建売では現場監督1人で10軒ちかく担当しています、細かいところまでは目が届きません、近くの建築士に現場を見てもらう事は大切です。
 コメンテーター 
久米 能子 監理は早い時期に依頼されるほうがいいとは思いますが、仮に工事が既に始まっていても監理が全くできないというわけでもありません。思い立ったときにすぐに第三者に相談しましょう。監理者が必要な設計図は要求すると思います。(今の様子では、構造の図面が全くないようですね。)

本来は工事監理者は工事に関する様々のこと(ハウスメーカーとの折衝も含めて)をあなたに代わってするものなのです。しかし、ご相談の状況では、おそらく本来の工事監理を十分にすることは、ご予算的にも、またハウスメーカーの設計図書の整備状況を考えても、難しいであろうかと思います。工事監理(というより工事アドヴァイス程度かもしれませんが)を依頼される設計事務所と、どこまでしてもらえるかを相談されてはと思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄 最近では第三者の建築士のチェックを申し込んで受け入れるメーカーは優秀だとご理解ください。自信があれば堂々と見せることができるからです。

ここで、誤解の無いように説明しておきます。
「第三者の工事チェック」とは任意の建築士のチェックです。
「第三者の工事監理」は法的に責任の出てくる工事監理のことをいいます。

「第三者の工事チェック」は受け入れるハウスメーカーも増えていますが、「第三者の工事監理」は先ずないといっていいでしょう。もし、いいですよ。というご返事があったら、営業的なスタンスで受け入れる姿勢を見せることだけです。「いいですが、費用は別途にいただきます。」と伝えて、高い費用の見積を出すでしょう。そして、その依頼を諦めさせることに努めると思います。考えてみてください。工事監理者はもともとハウスメーカーの社員が受けています。その費用は購入金額に含まれているのです。もし、その場合別途費用を追加で請求するならば、その程度の監理しかするつもりはない。ということです。

そういう意味でも申し込んで見てください。
いい、返事が返ってくるといいですね。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 6月に第三者チェックについて質問を投稿し、ご回答をいただいた者です。
 お礼のお返事が遅くなりまして、大変申し訳ありません。

 結論から言いますと、ご相談した物件は契約直前でキャンセルをしました。
現在はマイホーム購入について、まったくの白紙に戻した状態です。

 ご相談後、第三者チェックについては“そんな業者を頭から疑うようなことをしたら逆にうまくいかなくなる!信用すればいい家ができるものなんだから、第三者チェックなんてやめたほうがいい!!”という、親からの強い要望というか主張がありまして断念しました。
代わりにといってはなんですが“もし売るような時にも付加価値がつくから”と理由をつけて、ハウスメーカーに住宅性能評価制度の利用をお願いしていました。

 ただその後、ちょっと不信感を抱く対応があったことと、冷静になってみるとちょっと身分不相応に高い物件ではないか?と思いまして、キャンセルした次第です。
 現在は、建売を買うか?それとも土地を買って安いハウスメーカーで建てるか?ということから迷っています。

 また何かの折はお力になっていただけると助かります。
 どうもありがとうございました。
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