相談概要 | [氏名] Y・T [相談内容] 注文住宅の瑕疵 [居住住所] 福岡県福岡市 [相談建物所在地] 福岡県福岡市東区 [職業] 会社員 [年齢] 36 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦2002年8月10日 [公庫は使わない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] 125 [延べ面積坪] 38 [工事請負金額] 2500 [様態] 注文建築 [施工者] 建設会社 [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] してない。 [確認申請書お持ちですか?] 有る。 [検査済証は有りますか?] 無い。 [お手持ちの図面は何枚?] 15枚以下 [打ち合わせ何回] 30回以下 [施工者名] N不動産 [販売会社名] N不動産 [設計者名] A・Y [監理者名] A・Y |
相談内容 | [現象] 1.柱の真下に基礎開口部があり、鋼製束で支えてある。(写真1参照) 2.上記の柱の上の梁に荷重が掛かっているにもかかわらず梁のサイズが小さく、しかも途中で梁を接続(はめ込みのみ)してある。(写真2参照)なお、現在上棟直後の状態で、工事を止めています。 [業者の見解] 1については工事の瑕疵を認めたが、強度面では何の問題もなく補修も必要なしとの説明。万一施主が心配と思うのであれば鋼製束1本(もしくは2本)を使用してあげても良いとのこと 2については強度的に何の問題もなく現在のままで十分とのこと。また途中で継いでいるのも通常行うことであり強度的には何の問題もない [相談内容] 1については柱(しかもかなり荷重がかかっている柱)の下に開口部があるのは荷重の受けがないので素人目に見ても心配であり、また安全上も問題があるのではないでしょうか。先方の提案とおりの対策で十分かどうかご教授お願いします。また十分でない場合、どのような対策が必要かもご教授お願いします。 2については当該梁(と〜か‐6)はサイズは120*360ですが2間の間(ぬ〜か)の下に柱がなく梁5本(105*360が2本、105*210が2本、105*180が1本)と柱1本(構造から見て2階屋根の荷重をすべて受けている柱)が掛かっており、また途中(りとぬの間)で継いでいるため強度的に十分かどうかご教授願います。また強度的に不足であればどのような対策が必要かもあわせてご教授お願いします。なお105*3602本が掛かっている2階床は将来子供の成長に応じて増床予定ですが、木造用のALCボードを使用予定であり屋根瓦も陶器瓦であり通常より重めの使用になっておりこの点も考慮に入れていただけると幸いです。(写真2、プレカット伏図参照) 写真1 写真2 |
yorozuの感想 | 建築中の不安解消や建築依頼先の提案が妥当かどうかの判断に非常に参考になります。よろしくお願いします。 |
アドバイザー | |
星 裕之 | 解説員の星です。 伏図と相談部分の関係がわかりませんので一般論でお話します。 まず相談1についてですが、住宅金融公庫等の仕様では柱の下には必ず基礎がなければいけません。そういう意味では一般的な在来木造工法仕様規定に合致していません。建築基準基準法及施行令違反かといえば、その規定はうたわれていないので微妙なところです。それで安全ならば良いのですが、そうとはいえません。 まず、この柱が構造的にまったく必要のない柱であり、削除しても上部梁の強度や、壁の収まり上問題がないのであれば、抜いてしまえば良く、安全かつ各種仕様規定を満足します。しかし、これが削除できない柱であるなら、鋼製束二本でなく、基礎たちあがりを両側と一体化させて打ち継いでください。写真から判断すると今回はそれほど力はかからなそうですが、常時4t・地震時8t程度かかる柱もあります。それが土台に伝わるわけです。こまかく計算すればもつかもしれませんが、鋼製束1本の耐力は1t程度ですから2本入れても足りない場合があります。 相談2についてですが、全ての図面を見せていただかないと完全に言い切れませんが、写真から判断すると、その部分での継ぎ手は問題ないように思います。強いてあれば金物が撮影方向から見えないようですのできちんと施工されているか確認してください。 工事状況と解説書を血眼になって見るより、信頼できる設計・監理者に依頼することが建築の基本であると認識してください。一度工事に不信感をもってしまうと良心的に施工していることさえ疑わしく思い、お互いに気まずい思いをすることになります。 |
コメンテーター | |
山口 雅克 | 工事ストップと言う事なので1人の解説でアドバイスいたします。星解説員が言うように構造的なチェックは図面全体と現場を見ないと適切なアドバイスができません。 写真の感じからは問題はないかもしれない、との感じもしますが、この事で工事を止めていますので早めに設計者(実際に設計をした人)か第三者の専門家に現地で検討してもらうのがいいでしょう。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 基礎については基礎の配置間違えになっているようです。 この場合は金具で支持することは不適切なことです。 基礎を構築すべきでしょう。 梁の継手のおさめ方は写真からははっきりしませんが、 金物でとめるようにしてください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号
TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107