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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0662 サッシと壁のゆがみ

 相談概要 [氏名] O.Y
[相談内容] 売建住宅(建築条件付建売住宅)の瑕疵
[居住住所] 愛知県愛知郡
[相談建物所在地] 愛知県尾張旭市
[職業] 主婦
[年齢] 23
[女性] on
[構造] 木造(在来工法)
[築何年ですか?] 竣工後半年以内
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 102,69
[延べ面積坪] 31,06
[工事請負金額] 1589.7
[様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅)
[施工者] ハウスメーカー
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] した。
[確認申請書お持ちですか?] 無い。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[お手持ちの図面は何枚?] 3枚
[打ち合わせ何回] 3回
[施工者名] (株)T住宅
[販売会社名] (株)TS
[設計者名] S
[監理者名] 聞いていない
 相談内容 [現象]
家のすべての窓のサッシの窓枠が1センチ強程度湾曲していたり、ずれていたり、まがっていたりする。定規などをあてなくても目で見て壁と枠が平行になっていないのが気になります。窓の開閉は今のところできます。また二階の三つの扉のうち二つが床に擦る、二階の建物の角に当たる部分のクロスのコーキングがわれてきているなども見られます。ほかの角は気になるほどは割れてきていません。クロスは張ってから一ヶ月もたっていません。

[業者の見解]
 引渡し前の検査で担当者に直接言ってくださいと言われた。木造なので多少のゆがみが出るが問題ないというようなことはほのめかされた。会社に電話して聞いても現場の人まできちんと伝わっていない様子。担当の営業の人はたよりなくあてにならない。電話してもすぐ答えず返事もあいまい。最初からあまりちゃんとしてくれないので今回のこともどうかなという感じです。

[相談内容]
 木造だとサッシの枠と壁は完全には平行にならないものなのでしょうか?引渡し前の検査の前に業者にまるめこまれないために正確な情報がいただければ・・・と思っています。今まで聞いたときは常にこんなものですという返事だったので・・・。業者のいうとおり窓枠の多少のゆがみは支障がないのでしょうか?家が傾いていたりゆがんでいるという可能性はあるのでしょうか?確認申請用の設計図を要求したのですがうやむやにされたままなので不安が募ります。またそのような窓枠のゆがみは直せるものなのでしょうか。
家を建てることにあまりにも無知のまま業者のいいなりのようなかたちで契約してしまい不安がいっぱいです。引渡し前の検査のチェックポイントなども教えていただけると幸いです。
 yorozuの感想 契約前にこのhpを知っていれば・・・と思いました。家作りに対して無知な私によきアドバイスをおねがいします。
アドバイザー 
関口 啓介 名古屋の関口と申します。

現象については、拝見していないのでわかりませんが、ご相談に書かれている複数の現象が、その通りに発生しているのであれば、問題意識を持つ必要があります。全ての窓枠が湾曲しているのは、単なる不具合(出来が悪い、下手)なのか、瑕疵(手抜き等)であるのか、不同沈下等によるものなのかわかりません。ただ、1センチも全て湾曲しているのであれば、明確な原因が存在するであろうと思います。窓枠周囲の壁をめくって、確認する必要があります。

2階扉の3つのうち2つも、床を擦るのは、何故でしょうか。既製品の扉が、直角が出ていない枠のために擦っているのでしょうか。最初から擦るように施工した筈は有り得ません。枠か、柱等が傾くかゆがんだか、丁番が緩んだかゆがんだのでしょうか。クロスジョイントをコーナーでやるのはお勧めできませんが、まま、あります。よじれたりして切れてはいませんか。よじれたり、しわがよって切れているようでしたら、傾斜や不同沈下の恐れもあります。ただ切れているだけでしたら、下地材や、構造材の乾燥収縮による切れの可能性もあります。また、周辺道路の交通振動や、一部の外壁面が極端に日射を受けるなども、原因として考えられます。これら複数に、共通した原因があるかもしれません。

建物の倒れ(傾斜)を確認する必要があります。沈下を探るため、基礎天端などのレベルを確認する必要があります。また、筋違い等、耐力壁の配置、量を確認する必要があります。引渡し前に、これらの調査、確認を求められたら如何でしょうか。建物に問題がないのを立証するためにも、施工業者にとっても、必要な事と思われます。また、確認申請書の副本は、申請者が保管するものです。申請者がOさんであるならば、求めるのは当然の権利ですし、どのような図面で申請したかを知らない事のほうが、問題です。

住まい造りは、耐久消費財を購入するのとは、わけが違います。返品・交換が簡単でない、大切な行為でもあります。
今からでもできる事は、一つずつ、しっかりと、進めてみて下さい。
 コメンテーター 
星 裕之 木は生きていますから多少の歪みや剃り割れは生じます。現場では簡単な水準器と金尺そして感によって大工さんがつくっているので、多少の誤差も生じるでしょう。しかし、文面をうかがうかぎりその次元ではないようですね。瑕疵保証期間が過ぎる前に有資格者による調査や何らかの法的手段を打つべきかと思います。建売形式は住宅購入者の負担が少なく楽ですが、その分問題が生じやすいシステムであることに注意してほしいものです。
 事務局から 
  荻原 幸雄 文面からすると大工の技術不足以前の問題のような気がします。
何らかの瑕疵の可能性を感じます。第三者の調査をすることをお勧めいたします。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 たいへん貴重なご意見ありがとうございました。解説委員のみなさんのご意見を参考にこれから業者と話し合いたいと思います。私のような無知な消費者にとってこのような専門家の方が相談にのってくれることはたいへん心強く思います。これからもがんばってください。たいへんありがとうございました。
 その後  
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