相談概要 | [氏名] W.R [居住住所] 愛知県知立市 [相談建物予定地] 愛知県大府市 [職業] 会社員 [年齢] 30 [男性] on [構造] 木造(2X4工法) [設計者はどなたに依頼しますか?] ハウスメーカーの建築士 [何階建て] 2 [延べ面積坪] 約38 [工事請負金額] 2000 [様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅) [施工業者はどちらに依頼しますか?] ハウスメーカー [お名前] Sホーム |
相談内容 | 現在、建築条件付土地分譲の購入を検討中で、一応手付をいれて話を進めているところです。その建築条件は、分譲区画の中である程度の規格が統一されて通常の注文住宅よりも価格が安く設定されている「J」という商品です。営業マンと話していくうちに、以下のことに少し不安を感じました。 1.規格が統一されているという理由で、部材単価、工事、設計料等をしるした詳細見積りは出せないと言われた。オプションにしても追加費用の提示しか無い。 2.ホルムアルデヒドのことについて聞いたところ、書面による性能表示は出来ず口頭の説明しか出来ないと言われた。 3.住宅性能表示を自社ではやっていないということと、他社で受けても高額な為やめたほうがいいと言われた。 4.地盤調査について、書面で調査結果は出せないと言われた。 口頭説明が多く、本当に信用して任せていいのか不安を感じましたので、ご意見をお願いいたします。 |
yorozuの感想 | 建築よろず相談のページにたどり着けて、本当に良かったです。「初めての家造り」「一生物」と思うからこそ色々な専門家の意見を聞いて決断の材料にしたいと思います。何も分からない私たちなのですごく心強いです。どうぞ宜しくお願いいたします。 |
アドバイザー | |
関口 啓介 | 名古屋の関口と申します。 パッケージ化された商品だから、詳細は記せないとの事は、袋の中身を知らずに買うようなものでしょうか。おとそ気分で買う福袋ならわかりますが、住まいをそのような手法で売られるのは、販売者の住宅への思いが窺い知れます。 ホルムアルデヒド対策ですが、トルエン、キシレン等も含む、voc対策が必要です。空気環境の性能表示が無理であるなら、仕様表示して頂き、使用材料をあらかじめ、ご確認頂くと良いでしょう。住宅性能表示については、様々な議論があります。一概には言えませんが、性能表示は、一つの目安とお考え下さい。 地盤調査は書面でなく、どのような口頭説明をして頂けるのでしょうか。調査日時から含めて、詳細を聞き取ってメモをされたらいかがでしょう。口頭での説明もできないのであれば、調査はされていないか、調査結果に基づく設計がなされていないかの、どちらかでしょう。ご心配の点は、遠慮なく、先方にぶつけて確認した方が宜しいでしょう。その上で、不安が拭いされないようでしたら、引き返す勇気も、必要かもしれません。一生ものの住まい造りだからこそ、がんばって下さい。 |
藤井 修 | 名古屋の藤井です。 ご相談内容を拝見しますと、非常にあいまいな形での契約ですね。このままで進められると、”言った言わない”というトラブルも考えられますね。価格が安く設定されている事が魅力と思いますが、やはり見積書も提示されないような工事はどうでしょうか。 地盤については、建築基準法で地質により許容される応力が定められていますので、それに見合った基礎を選定する事になりますが、地盤調査をすればより安全な選択ができます。 いずれにしても、きちんと説明すべき事柄です。住宅性能表示はきちんと建築基準法に適合した上で尚且つ設計段階での性能と完成段階の性能を評価するものです。誰でもその申請は出来ます。要望してもそれをしないという事は第3者の検査を受け入れたくないのでしょう。いろんな面で売主の姿勢が見えています。 どうしてもその土地が気に入ったのであれば、真剣な姿勢で業者と向かい合い、こちらの要望を強く要請すると良いでしょう。また、打ち合わせた事柄をメモにして、相互で確認し残す事が必要です。 |
山口 雅克 | 1:統一規格型の場合に明細がないのは普通みたいですが、少なくともどのような材料や資材、住宅設備機器を使っているのか解るようなパンフレットや書面をもらって下さい。オプションに関しては金額の入った明細書を必ずもらいましょう。オプションを含めた設計図を受け取るようにしましょう。 2:ホルムアルデヒドに関しては、少なくとも使っている材料のレベルを書面で提示してもらうことが肝心です。それの程度がどのクラスなのか説明を受けて、含有が少ないもの(Fc0とかE0)を希望すれば追加金額で応じてもらう事になるでしょう。 3:住宅性能表示で評価書の交付を受けることが目的なら確かに費用がかかりますが、主要な部分を照らし合わせて、どの程度で設計しているのかを教えてもらう分には費用がかかるとは思いません。断熱材がレベル1とか2とか、サッシがレベル2とか3か。 4:地盤調査を書面で提出できないと言う事は調査をしていないと解釈した方がよいでしょう。調査をするまでもないような固い地盤はそうそうあるものではありません。建築条件付き(土地の売買を含む)は請負契約にいたらなければ手付けはそのまま返ってくるはずですから慎重に考えてみてはどうですか。 |
コメンテーター | |
星 裕之 | 性能表示はまだはじまったばかりで中小の会社ではまだ対応できていないようです。とはいえ、他の項目でも口約束だけでなんとかしようとする姿勢には疑問ですね。各解説委員が述べているように、ちょっと考えたほうがよさそうです。貴方が望む説明や性能は、中小建売系業者にそこまで求めるのは難しいかもしれません。別の土地を探し、性能を売りにする大手メーカー住宅や工務店を検討するのもいいかもしれません。性能以外の「何か」も求めるようでしたら設計事務所の門をたたくのも良いと思いますよ。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 規格が統一されているという理由で見積りは出せないというのは理由になっていません。 出したくない。若しくは出せない理由が他にあるということでしょうか。 性能表示を受けるには全てが決まっていなければできませんので、時価調達なのではないでしょうか?(みえないところは時価の安い材料を調達して利益を上げる。) 地盤調査の件は、調査をしていれば報告書があるはずです。 していないと説明すればいいのに。 なんとなく営業レベルの話ですね。設計者に会せてもらうようにしてみてください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | お忙しいなか、お返事いただきありがとうございました。 とても参考になりました。相談して本当に良かったです。 なかなか、思い通りの土地や価格帯のものが見つけられないので「もう、ここでいいか」と流されそうになりましたが、やはりもう一度考え直そうかと思っています。 今度、設計士と営業マンと打ち合わせがあるので、もう一度不安材料をぶつけてみようと思います。 本当にありがとうございました。 |
その後 |
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