相談概要 | [氏名] T.S [相談内容] 建売住宅の瑕疵 [居住住所] 千葉県船橋市 [相談建物所在地] 千葉県船橋市 [職業] 会社員 [年齢] 36 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [築何年ですか?] 築 2年以内 [何階建て] 2 [延べ面積m2] 91.49 [工事請負金額] 3510 [様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅) [施工者] 大工(工務店) [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。 [確認申請書お持ちですか?] 解らない。 [検査済証は有りますか?] 有る。 [お手持ちの図面は何枚?] 5枚 [打ち合わせ何回] 5回 [施工者名] I.K [販売会社名] Y住宅販売 [設計者名] H.Y [監理者名] H.Y |
相談内容 | [現象] よろしくお願いします。 現時点にて、築1年と2カ月経過しております。 不動産業者を経由し、住宅販売との交渉は一昨年の5月ごろから始めていました。 したがって、建売ですが、部分的に意見を聞いていただき、設計変更をかけていただいた経緯があります。 引渡しは一昨年前の12月です。すぐに気がついたのですが、風呂場と台所の床のきしみがひどく、工務店に来ていただいたところ、本来あるべく渡り木が抜けていたとの回答で、すぐに直していただいたこともあります。今回、相談に乗っていただきたいことは次の4件です。 (1)1年ほどで居間の床のきしみも大きくなり、昨年11月に住宅販売に連絡しました。そのときはあいにく雨が続いており、気候がよくなってから直すとのこと。結局年明けに直していただきましたが、その際立会いしていた妻が見ている前で、床下から釘を打った時に床ごと盛り上がったとのことです。 最終的には”調整”して帰ったそうですが、そもそも台所、風呂場に続き、床がそんなにすぐきしむものでしょうか。 (2)居間の壁について、壁紙がいつのまにか破けていました(裂けたというほうが適正かと思います)設計時の打ち合わせ時に、部屋を1mほど広げました。 その為に壁板に”張り合わせ部分”が生じたため、1年の間しかも乾燥する冬にこのようになってしまったと思うとの見解をうけました。これは居間の床の際に同時に連絡してますが未だに直されていません。壁板の張り合わせといっても、建て始めてからの変更ではなく、設計書上にも反映されていることですので、”張り合わせにした施工”自体に疑問があります。 <写真送付> (3)居間窓枠(出窓の板の下側)について、これも乾燥が元で発生しているのかも知れませんが、窓枠下と壁の間が1〜2ミリ程度隙間が開いております。 これは今年に入って気が付き、住宅販売ともあまり連絡が取れていないこともあってまだお話していません。<写真送付> (4)2階の扉について、上部、下部ともに隙間が大きくなってしまいました。上部は特にゆがみもあるようで、明らかに隙間が斜めに開いております。これも今年に入って気が付いたこともあって住宅販売には話していません。 <写真送付> 一つの不良があると懐疑心がうまれ、あちらこちらと不安になりますが、今回掲載させていただいたほかにも外壁にムラ、ベランダの床加工部のひびなど何度か確認した際には、まったく問題ありません との回答でした。また、今回の床のきしみのようなときはとりあえず修理を約束していただけますが、実行するまで時間がかかります。別途写真を送付させていただきますが、専門家の目で判断をいただきたくお願い申し上げます。 [業者の見解] 本文中にも記載しましたが、連絡を行った際に特に調査もせずに”問題かそうでないか”を即断されます。補修をしてくださる場合もありますが、根本的原因は教えていただけません。今まで連絡している事項についての見解は”直す””直さない”の2種類だけです。(壁紙が裂けたケースのみ、張り合わせという原因を予想していただけました) [相談内容] 今回のような事例は通常あることなのでしょうか。 基礎はコンクリートでべた基礎でしたが、床が予想以上に弱いような気がします。 質問における(1)〜(4)までの事象に加え、 一般論として (5)床が1年程度で修理が必要なほどきしむというのは 施工不良でしょうか。 今後 根本的に直していただくことは(瑕疵の範囲で)可能でしょうか。 (6)住宅金融公庫の検査では構造的な欠陥まではわからないのでしょうか。 (7)通常の住宅販売会社はこのような依頼を受けた際、どのような対応をするのでしょう。時間的にも、対処方法も疑問があります。 お忙しいところ大変申し訳ございませんが、ご検討お願い申し上げます。 |
yorozuの感想 | 相談する相手が実際に施工した業者や仲介に入っている不動産業者では、やはり不安です。第三者的立場でかつ専門の方に相談できるこのホームページはとてもありがたく思います。今後ともよろしくお願いします。 |
アドバイザー | |
山口 雅克 | 解説委員の山口です。 写真のアップが大きくて全体が見えませんが、予想される事がありますので解説します。(1)〜(4)に関しては、極稀に出会う事があります。 木材の乾燥が十分でない物を使ったり、木材そのものに強い癖があったりした場合です。又、材の性質を無視して、只取付けただけの場合などです。木材に目利きのある大工さんであれば通常はあり得ないことです。あったとしても、手直しはできますので対応してもらうようにしましょう。 (5)きしみの程度にもよりますが、建物も生き物ですから四季を経験すると色々な不具合を見つける事ができます。一概に施工不良と言うには難しいところもありますが、今の時点で全てを手直ししてもらいましょう。施工が丁寧でなかったことは推測ができます。当然、瑕疵の範囲です。 (6)住宅金融公庫の検査は融資対象の家が設計審査の図面の様に建っているかどうかを検査するのであって、その当時の検査であれば屋根工事が終わった段階で1回10分程度のものだったと思います。構造的な欠陥の検査までは行いません。 (7)良心的な住宅販売会社なら直ちに原因を調査して、事情説明と手直しを行いますが、クレームに対しての対応が遅い会社も多々あると聞きます。 強く手直しを迫り、対応が悪ければ、消費者相談窓口や紛争処理機関に相談する事をお薦めします。第三者の専門家に調査をしてもらい、法的な手順へと向かう事にもなるのでしょうか・・・ |
コメンテーター | |
畔上 廣司 | コメンテーターの畔上です。 写真から(1)、(5)は、下地材や仕上げ材の材種・材質・厚さなどの判断ができず何とも言えませんが、工事施工中、又はそれ以後、現場の雨養生がシッカリされていなかったなどの管理上の問題が原因とも考えられます。 また、(2)〜(3)の壁についても、石膏ボード又は合板であるか下地材によって誤差が多少生じる場合も考えられます。施工上の不備は早めに手直ししておくことが肝要です。業者の施工責任範囲として手直ししてもらって下さい (4)は、扉の吊り元との納まり状況によって建具調整が出きる筈ですが、写真で見る限りでは、明らかに許容値以上の隙間に見えますので施工不良でしょうか。 (6)、(7)は, 山口解説委員のおっしゃる通りですね。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 建売住宅でよくある瑕疵だと思われますが、また、対応の悪さも、よくある話です。 残念ながらあまりいい施工者とは言えないようですね。 施工業者は確り管理できる能力がないところほど、職人のレベルも伸びませんから、手抜き以前に常識が欠けている場合もよくあります。 釘ピッチが荒い。精度が悪い。雨でもちゃんと木のことを考えて養生しない。 儲けることしか考えていない。建築を愛する気持ちが無い。プロとしての認識がない。 など、意識の欠如を感じますね。 ただ、解説委員の説明にもありましたとおり、参考にして前向きに、粘り強く交渉して見てください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 山口様、畔上様、荻原様 ご意見ありがとうございました。 正直いいまして、自分の住宅販売への要求の度がすぎているのか不安でしたが、いただいたご意見にて、やはり言うべき内容であったと自信がもてました。 メールを差し上げてから10日ほどたちますが、一向に住宅販売からの連絡は来ず、本当に直す気があるのか 疑問に思います。 早々にこちらから連絡し、直していただく所存でございます。 このような機関が今の時代にはあることを、誠にありがたく思います。 本当にありがとうございました。 万が一、業者とこじれるようなときは、”正式に交渉する手段”を用いたいと考えております。 お忙しいところ大変お世話になりました。 今後のご活躍、ご期待申し上げます。 |
その後 |
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