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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No.0628 着工前の疑問

 相談概要 [氏名] T.O
[居住住所] 千葉県松戸市
[相談建物予定地] 千葉県流山市
[職業] 専門学校職員
[年齢] 39
[男性] on
[構造] 木造(在来工法)
[設計者はどなたに依頼しますか?] ハウスメーカーの建築士
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 124
[延べ面積坪] 38
[工事請負金額] 2,728
[様態] 注文建築
[施工業者はどちらに依頼しますか?] 建設会社
[お名前] A・H
 相談内容 初めて質問させていただきます。3月1日の着工を前に、いくつか疑問点が出てまいりましたのでお答えいただければ幸いです。
 
 1 地盤面が道路より1,600mm位高いところにあるのですが、よう壁ではなく、深基礎(1,500mm x 10.64m)にて対処する、とのことなのですがそれで問題ないのでしょうか。

 2 土台にはヒバを使う予定ですが、ヒバの場合は乾燥材がない、と言われました。ヒノキならKD材があるが・・・、とのことなのですが、本当にヒバはKD材がないのでしょうか。

 3 竣工後、後悔したくないので、着工したら家の性能・耐久性に大きくかかわってくる点にしぼって、第3者によるチェックを行おうと考えております。予算にも限りがあるので、もし3回程度チェックしてもらうとすれば、どの段階で行うのがベストでしょうか。

 以上、ご回答いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
 yorozuの感想 一言で言えば、「もっと早く知ってれば・・・」という事です。
 数ある建築関連のサイトのベスト3に入ると思います。
 今後もどうか末永く運営されていかれることを、期待しております。
アドバイザー 
山口 雅克 解説員の山口です。

 深基礎の意味がわかりませんが、土留めに対応することでしたら、よう壁であれ深基礎であれ、きちんと構造計算で安全を確かめてから施工して貰いましょう。
 私の場合、土台に桧を使っていますが防腐剤などは使っていません。(公庫の共通仕様書4.3によります)ヒバでも同じ事です。でも乾燥した材を使う事が前提です。

 第3者チェックを行うにしても、3回は少なすぎます。小冊子「公庫融資住宅の設計から竣工まで」住宅金融公庫監修のP35〜P36にある2と3の基礎工事から屋根葺き断熱工事の部分で重要なところノミとしても次の確認が必要でしょう。

・基礎下の地業工事の転圧状況(栗石の転圧と地盤調査データ)
・基礎配筋(2回あります)
・基礎コンクリート(2回あります)一緒にアンカーボルト等の金物も
・木材と締付け金物(筋交も含みます)
・屋根
・断熱材

これだけで8回になります。もし、手直しがあれば(不具合があれば)その手直し検査も必要となります。
 コメンテーター 
清水 煬二 コメンテーターの清水 です。

ご指摘の深基礎であれば、単にのり面に家の荷重がかかることはないということですので、解説員の指摘に注意して下さい。

KD材は人工乾燥材を意味していますが、ヒバのKD材を私は確かに聞いたことがありません。
しかし、解説員が指摘していることは、人工であれ、自然であれ一度乾燥させた材の使用が必要だということです。
第三者の検査は望ましいと思います。
解説員の指摘のように3回では少ないのですが、全く行わないことよりは当然プラスになります。

どうしてもということになりますと、例えば、
(財)住宅保証機構や他の第三者機関が10年保証の条件として必ず行っている基礎の配筋検査 (コンクリート打設前に行う)
構造体検査 (構造体すなわち柱、梁、筋かい等の金物がすべて取り付いてから行う)
のふたつが、ベスト2と言えるでしょう。
これに解説委員の指摘した検査や防水検査などの中から、もうひとつ選ぶと3回ということになります。

また工事中の検査も大切ですが、これから着工するのであれば、事前のチェックや確認も同じように大切ですので、第三者の詳しい建築士にアドバイスをもらうこともかなり有効でお勧めできます。
 事務局から 
  荻原 幸雄 深基礎の意味として基礎の背を高くして擁壁的扱いでも大丈夫か?というご質問だと思いますが、適切に構造計算されていれば問題はありません。構造計算書を見せてもらってください。この場合よく問題になるのは建物側の床です。

このような基礎を造る時に地盤を掘削しますが、建物側は基礎構築の後、埋め戻します。
ここが確り転圧をしないと沈下して建物の床が同時に沈下する場合もあります。
ご注意ください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 山口様/清水様/荻原様

 さっそく、ご丁寧なご回答、ありがとうございました。
 大変参考になり、助かりました。
 本来、建築については素人である施主が、色々心配のあまり、勉強をしなければならない現状が、少しずつでも改善されていくことを、今後家を建てられる方のために、望んでいます。
 私個人は、結構勉強が楽しいので、最近はかなりはまっています。
 
 どうか、信頼できる味方が少ない施主のために、今後も、このHPは末永く運営されていってください。
 本当にありがとうございました。
 その後  
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