相談概要 | [氏名] KH [居住住所] 兵庫県加東郡 [相談建物予定地] 兵庫県加東郡 [職業] 自営業 [年齢] 38 [女性] on [構造] 木造(在来工法) [設計者はどなたに依頼しますか?] 専業の建築設計事務所 [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 97 [工事請負金額] 7000〜8000 [様態] 注文建築 [施工業者はどちらに依頼しますか?] 大工(工務店) |
相談内容 | 設計士さんへの報酬はどれくらいが適正価格でしょうか? 660万円の提示を受けていますがいかかでしょう。 出来れば 早急にご返答をお願い致します。 |
yorozuの感想 | 初めてこちらのHPを開かせてもらいました。 家造りのことも勉強中です この様な相談場所のあることは心強く思います。 財を叩いて借金をして建てるのですから 出来るだけ完璧に近づけたいと考えます。 |
アドバイザー | |
津村 泰夫 | 大阪の津村と申します 設計料の適正な額はその内容によると思います。 設計・監理契約の業務の内容をよく確認してください。 図面はどの程度書くのか、監理の範囲はどこまでか、により変わるでしょう。 とりあえず基準的なものを紹介させていただきます。 近畿地区用対連の基準では設計監理補償料率表より工事金額が7000万円を超えて8000万円以下ですと非木造戸建て住宅では工事費の8.19%、木造2階建てやプレハブ住宅では3.44%です。 このほかに確認申請等委託報酬額が必要で、面積、構造により異なります。たとえば300平米の木造で約25万円、非木造で51万円です。 また確認申請手数料が必要です。200〜500平米で中間検査対象外だと6万円です。もちろん消費税も加わります。以上は目安としてください。 ほかに敷地面積や地域により開発申請なども必要かもしれません、 また大きな擁壁を予定されていれば擁壁の設計・監理、確認申請が必要です。 |
山口 雅克 | 解説員の山口です。 設計監理報酬はどの位の手間ひまをかけて仕事をするかで大きく違ってきます。 木造在来工法2階建ての家で100坪位あっても、簡単な図面でも家は建ちますし、使い勝手がよくて、綺麗で丈夫な建物を自分にあわせて創ろうとするとデザインその他を詰めていき、多くの図面を必要とします。 ご相談の規模だと、一般的な木造住宅だと延べで90〜100人前後の手間が掛ると思いますし、数寄屋や茶室付き等凝っていけば210〜240人前後になるでしょう。その延べ人数に技術者の人件費を掛けて、1.6〜2.0倍(経費分の加算)すると設計監理料が算定できます。技術者の人件費は事務所によって違いますが、およそ2.7〜3.2万円位ではないでしょうか。 これには設計事務所が作成する工事費内訳明細書(民間工事では作成しないことが多い)、模型、日影図、竣工図作成を含んでいません。作成するとなると、その業務分は加算されます 建物の質や内容により(屋外空間も含めて)大きく違ってきますので、一概に御相談の内容が適正なのかどうか申し上げにくいところですが、それだけの提示をする方ならきっとマトモな仕事をしてくれる人だと思います。業務内容の説明をしてもらってください。設計監理を担当された物件をみせて貰うのも、納得するためのよい方法だとおもいます。 |
善養寺 幸子 | 善養寺です。 木造の住宅としては、一世帯であれば、かなりの大型でそこそこのグレードのですね。 (都市部の設計事務所としてはそんな風に思います。) 設計費の額が数百万提示されたと言うことは確認代行ではなく、専業の設計事務所にちゃんと実施設計をさせてから工事をしようと言う感じですね。 まともに設計をするという費用ですので、設計者と直接会い、人柄や自分と合うかどうかを確かめてから契約なさった方が良いでしょう。 先ず、設計契約をなされ設計後に正規見積をされて工事契約をする事をお奨めします。設計費用ですが、監理費が含まれるのかどの様な監理がなされるのかによって判断も異なりますが、設計費用としては我が事務所もこの様な額となるかと思います。 全国一律でもありませんし、個々によって多少費用も違いますので、何をしてくれるかの価値と費用の折り合いかと思います。 数十万程度の設計費用と言うこと確認代行のみです。正規の設計費用としては、おかしな数字ではないと私は思いますが、内容の確認はした方が良いと思います。 |
氏原 毅士 | 氏原です。 工費が7000万〜8000万であれば当所でも700万程度は頂きます。マンションなどとは違って住宅の設計密度は非常に濃いものですから。 設計に2〜3ヶ月、物によっては半年。さらに工事監理で6から8ヶ月、おおよそ1年間、技師が2人ついた場合で1人あたり330万。月割りにして30万はかかります。 |
コメンテーター | |
堀住 勝雄 | コメンテーターの堀住です。 設計監理料金は図面を何枚書くか何回現場を見るかという人件費換算できる部分と、如何なる設計をするかという技術的芸術的価値とが混在しますので一概に決められないのです。今後の打ち合わせの中で貴方にどれだけの価値を与えてくれるか、その対価と考えて下さい。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 下記を参考にしてください。 業務内容については業務明細書(結局何の図面を何枚書くとか、監理にどのようなことにどれくらいかかるとかです。) 建築士事務所の業務報酬基準 昭和54年建設省告示第1206号※により建築士事務所の業務報酬の算定基準が定められており、その概要は下記の通りです。 ●建築士事務所の業務内容 建築士事務所は建築主の注文に応じて次の業務を行います。 (1)建築物の設計(規模・形状・配置を計画し、工事に必要な設計図・仕様書を作成し、工事費を算定する。) (2)建築物の工事監理(設計図・仕様書通りの正しい工事が行われるように指導と助言をし、建築主に報告する。) (3)その他の関連する業務 ●業務報酬の算定方法 報酬(G) = 直接人件費 + 経費 + 技術料 + 特別経費 [直接人件費]: 建築物等の業務に直接従事する人のそれぞれについての当該業務に関して必要となる給与、諸手当 、賞与、退職給与、法定保険料等の人件費の一日当たりの額に、当該業務に従事する延べ日数を乗じて得た額の合計。 [経費]: 直接経費− 印刷製本費、複写費、交通費等建築物等の設計等に関して直接必要となる費用 (特別経費に定める経費を除く。)の合計。 間接経費− 建築物の設計等の業務を行う建築士事務所を管理運営していくために必要な人件費、研究調査費、研修費、減価償却費、通信費、消耗品費等の費用のうち当該業務に関して必要となる費用の合計。 [技術料]: 建築物の設計等の業務において発揮される技術力、創造力等の対価として支払われる費用。 [特別経費]: 出張旅費、特許使用料、その他の建築主の特別な依頼に基づいて必要となる費用の合計。 ※告示1206号は解説時のものです。その後、平成21年に見直しが行われ 国土交通省告示 第15号が制定されました。(事務局より) |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | この度は 早速のご解答有難うございました 5名の方々ものコメントをいただき 恐縮です 我が家の場合 両親と子夫婦・子供2人の6人家族で今年6月に初めて設計士さんとお会いし お人柄も良い方で満足のできる設計となっております 変更などもこれまで8回ぐらいしております、 私としては 建設総額の1割ぐらいと予想していたのですが、父の感覚として高すぎるといいますので、・・・といいますのもこの近辺の建築はたいてい大工との相談で建てられ設計士さんの介入がされずに建ってしまう物件が多いのです。 大工の趣味が大幅に出ているという感じですとそれもいやですし、ハウスメーカーの物もいただけません。せっかく親と共有で建てられますので良い物にしたいと思う訳です。解答いただいたことを頭において 今後の交渉の参考にさせて頂きます有難うございました。 |
その後 |
〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号
TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107