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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0613 建築条件付建売住宅について

 相談概要 [氏名] KT
[居住住所] 千葉県市川市
[相談建物予定地] 千葉県八千代市大和田
[職業] なし
[年齢] 34
[女性] on
[構造] わからない
[設計者はどなたに依頼しますか?] 専業の建築設計事務所
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 28
[工事請負金額] 2980
[様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅)
 相談内容 建築条件付建売住宅を購入しようと家族で考えています。
建築条件付建売住宅を購入する際、契約時にどんな事に注意したらよいか、確認しておくことがあれば教えて頂きたいと思っています。何かトラブルの事例があったら教えて欲しいです。
 yorozuの感想 住宅の購入と言うのはとても多額の買い物なのでとても慎重になります。
しかし、正しい情報は流れておらず、何を判断基準として考えていけばいいのか不安になります。しかし無料でこのような相談にのって頂けるのはとても心強く思いました。是非これからも頑張っていただきたいです。素人ですので判らないことだらけです。とんちんかんな質問でも丁寧に対応していただけるととてもうれしいです。
アドバイザー 
山口 雅克 解説員の山口です。

 今、建主から依頼されて建築条件付き建売(売建住宅)の設計をしています。設計図が4〜5枚とかでなく、25枚位描く予定です。監理もします。販売会社も了解をしていて、その会社の標準設計をもとに工夫を重ね、独自の間取りとデザインを創っていきます。

 さて、本題です。
 「重要事項説明書(土地・建物売買)」と言う書類がありますのでしっかりと読み込んでください。そして、その内容に関して理解できないところがあれば、わかりやすい説明をしてもらい、説明の内容を記録してサインを貰っておきましょう。
 私の場合は口頭説明に対して、建蔽率の勘違いと敷地と道路の関係に間違いを見つけ、上記書類の訂正をしてもらいました。ミニ開発敷地内の通路を道路として考えていましたので、建主に役所に行ってもらい、道路境界でなく隣地境界であることを確認してもらいました。

 購入前に敷地の図面に給排水管の位置や下水の方法などを記入してもらい、その接続はどこでどうするのか、その費用は誰が負担するのか明確にしましょう。
 地盤調査の資料も貰いましょう。少なくとも敷地内の4カ所以上を調査してあり、まともなデータが揃っているのが大切です。調査がまだであれば、地表から2m位下まで地耐力がN値3以上である前提で購入し、調査後それより軟弱な地盤であれば杭工事代金を販売者負担としてもらうことも可能かもしれません。契約後に地盤が悪かったので追加工事になりますと言われても予算が変わりますので。
長谷川 明弘 解説員の長谷川です。

 まず、建築条件付き建売で設計事務所が建売業者さんが依頼している事務所である場合、図面料が非常に少ないと考えられます。多分、確認申請に必要な図面しかないはずですので出来るだけ多くの情報を要求するようにしてください。

 地耐力、給排水の接続、ガスの接続など、建物の詳しい仕様、外壁、屋根、の仕上げと設備機器の仕様等、出来るだけ事前に分かっている方がトラブルも少なくなると思います。

 とにかく図面上の情報の少なさは、言った言わないのトラブルを引き起こす原因になります。施工前、できれば契約前にできるだけ多くの情報を要求するようにしては如何でしょうか。
 コメンテーター 
堀住 勝雄 コメンテーターの堀住です。

 二人の解説委員の言葉どおりこれから建てようとしている内容を事前に把握しておきましょう。

 メモをとり、(出来たら署名をもらい)あとから「こんな筈ではなかった」という事項を無くしましょう。

 トラブルの事例 とのことですが、当HPは事例の宝庫です。ご覧下さい。
 完了検査を受け、検査済み証の交付を条件としておいて下さい。簡単な検査でそれが保証にはなりませんが、それすらも受けない受けられない事例もあります。
 事務局から 
  荻原 幸雄 どんな些細なことでも質疑を取り交わしましょう。そしてこれに日付とサインを。
設計者と会いましょう。そして直接打合せしてください。
工事監理者を確認しましょう。

通常は設計者が工事監理者になりますが、これが違う場合はよくよくご注意ください。
設計者が一番監理について知っているはずなのに違う場合は理由があります。

販売者や施工会社が工事監理者になる場合は決してあなたのために工事監理はしてくれないと考えてもいいかもしれません。其の場合は止める勇気も必要です。
建築条件付建物の場合は工事請負契約が成立しなければ、手付は全て返ってきます。ご安心ください。

最近注意しなければならないのは、建築条件付建物もどきの建売住宅が増加していることです。これは青田売りで違法です。建築条件付の場合は工事請負契約が3ヶ月以内に成立しなければ全てご破算になります。これは不動産業者はリスクがありますので、その回避目的で建売ながら建物は建てないで「自由設計」と評し建てる方法です。この契約形態はあくまで土地建物(建物がないにも関わらず)売買契約となっている点にあります。似て非なるもの。十分にご注意ください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 早々のお返事ありがとうございました。家族でとても喜んでおります。心強いです。しっかりと勉強して頑張ります。ありがとうございました。
 その後  
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