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一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.0609 マンションの音に対する改修は

 相談概要 [氏名] K.A
[居住住所] 奈良県桜井市
[相談建物所在地] 奈良県桜井市
[職業] 主婦
[年齢] 29
[女性] on
[構造] 鉄骨鉄筋コンクリート造
[築何年ですか?] 築 15年以内
[何階建て] 5
[お住まいの階] 4
[延べ面積m2] 72.19
[工事請負金額] 1280
[様態] 分譲マンション
[施工者] 建設会社
[マンションの総戸数] 150戸以下
[監理者名] 分かりません
 相談内容 [現象]
1・昨年8月に中古マンションを購入し、その際フローリングにリフォームしました。
防音フローリングL-45以上という規定があったので、それを指定し施工してもらいました。
入居当初は子供が小さかった為か、騒音による苦情はありませんでしたが、 子供が歩ける様になってから、走る音などがうるさいとの苦情を受けるようになりました。
また、実家の母と同居する事になったのですが、(母は足が悪いため杖をついています。)
その音についても苦情を受けております。

実際、私自身も上階の生活音が気になることがあります。
特に歩く音・掃除機をかける音はとても響いています。
上階の方は絨毯なので、私の下の家はもっと響いているのだと思います。

2・北側の部屋の壁(ビニールクロス張り)が湿気の為か一部黒ずんでいます。
冬場の結露もひどく壁がしっとりとしています。

[業者の見解]

[相談内容]
1・子供がアトピーの為、絨毯敷きにする事は避けたいので、フローリングのまま防音する方法を教えて頂きたいと思っております。
再工事になってもかまいません。

2・クロスの上から施工できる珪藻土があるようなので、自分で塗ってしまいたいのですが、効果(調湿など)の方はどうなのでしょうか。

つまらない質問ですが、宜しくお願い致します。
 yorozuの感想 とても丁寧に回答されていて、いろいろと勉強になりました。
アドバイザー 
藤井 修 名古屋の藤井です。

音の問題は難しく苦労するのが現状です。
L−45※は軽衝撃音の実感の等級でコンクリートの床の厚さにより性能は変ります。

又、重衝撃音はLH-の等級でL-の等級とは別になります。L−45の床材を施工しても、子供などが走る音は響く事があります。やはりマンションでは出来るだけ静かに生活しなければ音は響きます。さて、貴方の床は多分コンクリート床に直にフローリングが施工してあると思います。ご相談の遮音の方法としては、コンクリート床の上に衝撃吸収材としてゴム性の遮音シートを敷き詰めその上にL−40・LH-55くらいのフローリングを施工します。出入り口の建具の位置で床の高さが決まると思いますので、この方法くらいが現実でしょうか。

それから、壁の結露の問題ですが、結露した壁の上に珪藻土などを塗っても仕上げ表面は吸湿性はありますが、壁下地とコンクリートの間に結露を生じているので、良い方法ではないと思います。
いずれにしましても、建築の専門家に現状を見せて、相談をし対処される事をお勧めします。

※解説当時の表記です。2015年現在は「LL−」「LH−」が使われています。(事務局より)
 コメンテーター 
野呂田 洋 コメンテーターの野呂田です。

2つのご相談とも集合住宅でよくある問題ですが、決定的な対策がなかなか無いのが辛いところです。
個々の状況で最善を尽くせるように専門家に検討してもらう必要がありますが、基本的な構造や断熱などまでは改善できないのでおのずと限界があります。
珪藻土は確かに調湿性能に優れていますが、気密性能が高いマンションなどではかえって断熱材がある部分の内部結露の恐れが高くなってしまうこともあります。

既に心掛けているかもしれませんが、気密性能の高いマンションでは換気不足による結露が多いですからこまめな換気をするようにしましょう。
 事務局から 
  荻原 幸雄 ご相談者はご自分の責任を感じ、また、上階の音が絨毯なので下階の方はフローリングなのでもっと音がするのだろうという気配りは解説委員として「こころが救われます」。

さて、一部カビの発生からみますと、湿度が高くなっていると思われます。
特に冬は寒いから換気がおろそかになりますが、こまめに窓を開けてください。
コンクリートの建物では壁に換気口があると思いますが、ここは強風時以外は開放してください。

ご相談のクロスの上に珪藻土ですが、クロスの接着性が確認できないので、できれば剥がして施工してください。調湿効果はありますが、珪藻土も落ちますのでこまめな清掃も必要です。

フローリングは解説委員の解説のとおりですが、遮音用は沈むので、違和感や家具の揺れが起こりますので、ご認識して工事を進めるようにしてください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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