本文へスキップ

一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.0601 コンクリートの亀裂

 相談概要 [氏名] T.K
[相談内容] 注文住宅の瑕疵
[居住住所] 兵庫県神戸市東灘区
[相談建物所在地] 兵庫県神戸市東灘区
[職業] 会社員
[年齢] 39
[男性] on
[構造] 木造(その他)
[築何年ですか?] 築 1年以内
[何階建て] 2
[延べ面積坪] 58
[工事請負金額] 4500
[様態] 注文建築
[施工者] 大工(工務店)
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] 有る。
[お手持ちの図面は何枚?] 30枚以下
[打ち合わせ何回] 20回以下
[施工者名] Sハウジング
[販売会社名] Sハウジング
[設計者名] Sハウジング
[監理者名] Sハウジング
 相談内容 [現象]
約30年前に造成されたのち、阪神大震災で建物が損壊したため5年間更地になっていた土地(60坪)を、2000年5月に購入。工務店に依頼し、木造2x6工法の注文住宅を2000年9月より建築着工、2001年4月末完成。現在で約半年たった時点です。

布基礎コンクリート立ち上げ部分の通気口のところに、通気口から地面まで幅1ミリくらいのひび割れが発生しています。東面壁は、通気口1つにひび割れ1け所、 西面壁は、通気口1つにひび割れが2け所および通気口1つにひび割れ1け所。いずれも表面だけでなく、建物内側にも同様のひび割れあり。(床下に入って確認)。さらに地下掘り込み車庫の西面壁にたてにひび割れ(長さ約2M)が発生してます。 (写真別送しております。)

[業者の見解]
半年点検時点に、ひび割れを確認してもらいましたが、「このひび割れはコンクリートの収縮にともなうヘアークラックといって、全く構造上は問題ない。多分ひび割れはこれ以上ひどくならないと思いますが、後半年くらい様子をみて気になるようだったら、ひびを埋めます。」との見解でした。

[相談内容]
建築前には、土地のボーリング調査はおこなっておりません。30年以上も前に造成した土地なので、充分な地体力がありますとの説明でした。基礎の土地は、従来GLより約50CM掘って固めたうえに、割栗石を引き、コンクリートをうって、基礎の鉄骨をいれてます。(建物の図面、基礎の図面など別送しております。)布基礎の台座や立ち上がり部分は、「住宅公庫よりずっと頑丈にしてある」と説明をうけました。埋め込んだ鉄骨の間隔は 200MMx300MMで、鉄骨の太さは D13とD10です。(写真別送してます。)通気口のところは補強のため、鉄骨をたすきがけにしてありました。

相談は、この工務店さんの言われるように、このようなひび割れはコンクリートの収縮によっておこるのか、本当に構造上問題がないのでほっておいていいのか、もしくは上から埋め込むだけの処理でいいのか、大変心配しております。 またもし構造上問題があるのなら、どのような対応方法がいいのか教えていただければ、助かります。





 yorozuの感想 事例の検索の項目をもう少し細かくしていただけたらと思います。
アドバイザー 
山口 雅克 解説員の山口と申します。

 木造住宅の基礎で床下換気口廻りのコンクリートにクラック(ひび割れ)がでていることはよくあります。施工者が言うようにその原因の多くはコンクリートの収縮によるものです。コンクリート打設時のその高さが換気口部とそうでない部分では異なるために発生しやすい部分です。クラックの巾が0.3mmを超えていればエポキシ系樹脂などを注入して埋めます。巾を測定するには専用のスケールがありますので施工者に要求するといいでしょう。

 写真ではハッキリとはわかりませんが、やや大きいような気がしますので様子を見て下さい。又は、前述のように樹脂を注入して様子を見て、クラックが進行するようであれば、他の原因(支持地盤の沈下)が考えられますので調査を依頼する方がよいでしょう。
大内 彰 耐力上問題となる応力クラックであれば斜めに入ることが多く、地中梁で縦に応力クラックが入るのは特殊な構造形式の場合のみなのでこのクラックは乾燥収縮クラックとみて間違いないでしょう。
 コメンテーター 
藤井 修 コメンテーターの藤井です。

地盤については、造成後30年経過してるそうですが、切り土なのか盛り土なのかによっても地盤の強度は違いますが、たぶん充分に固まっていると考えられますが、しかし、地耐力を知るには地質調査をしないと正確には解りません。
又、コンクリートの写真を見る限り、施工業者の見解のようにコンクリートの収縮による亀裂だと思われます。1mmくらいの亀裂が貫通しているそうですが補修方法としては、耐力の向上と止水性を確保する為に、ひび割れ部分にエポキシ樹脂を注入します。だだ見た目には補修跡が目立ちますので、化粧が必要になるかも知れません。

補修の後ようすを見て、もし亀裂が大きくなるなり他に亀裂が生じるようであれば地盤の沈下も考えられますので、そうなった場合の処置を施す約束を施工業者と取り交わしておかれれば、安心できると思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄 解説委員には写真の一部を見ていただいて解説していただいております。事務局として全ての写真と図面を見ました。構造クラックなのか、収縮クラックなのか判断は難しいところです。駐車場の掘削方法等、いろいろ確認できませんと結論はだせませんが、暫く、様子をみて、クラック巾の拡幅や長さ、新たな場所の発現など、様子をみてください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 ご多用中にもかかわりませず、下記の私の相談に解説いただきまして、誠にありがとうございました。
「欠陥住宅だったらどうしよう!!」と大変心配しておりましたが、皆様方のアドバイス通り、すこし冷静になって状況の進展を見守ることにいたします。
本当にありがとうございました。
 その後  
目次に戻る

バナースペース

一般社団法人 建築よろず相談支援機構

〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107