相談概要 | [氏名] N.R. [居住住所] 熊本県熊本市御幸笛田 [相談建物予定地] 熊本県熊本市幸田 [職業] 主婦 [年齢] 19 [女性] on [構造] 混構造 [設計者はどなたに依頼しますか?] 特に決めていない。 [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 30 [工事請負金額] 500〜1500 [様態] 注文建築 [施工業者はどちらに依頼しますか?] 特に決めていない。 |
相談内容 | 今はまだ家が建ってる状態でもし建て替えるなら解体をしてからになりますが、まず南側にガソリンスタンドがあって、高い壁があるため日が当たらず基礎からきちんとしないと駄目だと思います。なるべく安くしたいのですが、木造で40年くらいの家で、柱も使えないと思うので全部基礎からやり直しだと最低いくらくらいかかるでしょうか? 希望としては土地50坪に対して30坪の家、2階から3階建て。水回りはすべて1階に、リビングは2階、後最低4〜5室(和洋問い間いませんが)欲しいです。前にテレビで見たんですが、500万で1軒家が建つらしい?その方法が分かれば教えて欲しいです。材料費が安いと聞きました。とにかくお金がないんですが、私たち夫婦がアパート暮らしで毎月の家賃を考えると建て替えをして、同居した方がよいのでは(今建っているのは平屋なので、狭くて住めません)と思い、まずはどのくらいのお金がかかるのかご相談したまでです。なにから質問したらよいのか分からないのでとりあえずお返事下さい。よろしくお願いします。 |
yorozuの感想 | 相談の分類をもっと増やしては? |
アドバイザー | |
清水 煬二 | ご相談は築40年で、建替えという意味だと思います。 増築でない限り、基礎は使えないと思った方が良いですし、築40年で平屋ですから、基礎は無筋コンクリート(鉄筋が入っていない)でしょう。 基礎も当然解体して、完全な建替えになるでしょう。 リビングは別にして他に4〜5室必要で、30坪の一戸建てなら それぞれの部屋は小さい目の部屋でなければ難しいでしょう。 さて、価格を安くとのですが、フランチャイズのローコスト住宅で坪当たり25万円とか29万円8千円といった住宅もありますが、30坪の家で4LDKではこれらにもそのまま条件が当てはまらないことが多いでしょう。また、間取もかなり制約があるので、希望に合わなければ、価格は上がっていきます。 具体的な業者は住宅雑誌や地元のチラシ広告などで捜すことになります。 注意すべきは、既存の家屋の解体や、別途工事の外部給排水、最小限の外構工事、照明器具、カーテン、エアコン、確認申請、登記、引越し、消費税など諸々の費用までを考えると、最終的にはどんなにがんばっても資金的に上限の1500万円位は必要になってくるのではないかと私は思います。 そういった家本体以外にかかる費用まで事前に調べて資金計画された方が良いでしょう。 TVで500万円で家が建つとの内容をご覧になったということですが、ご希望の内容では本体だけでも、かなり難しいのではないでしょうか? 例えば、一見ログハウス風や別荘風の家、トレーラーハウス、または基礎、構造体、給排水等だけを業者に頼み、それ以外を自分で工事するなら500万円という数字が出てくる可能性もあるでしょうが、それでも最終的にこの価格でご希望のような広さや間取は、 無理ではないかと私は思います。 もうひとつ、建替え以外の考え方として、既存の家が狭いというだけで他に問題がそれ程なく、敷地に余裕がある場合の増築の検討です。 既存家屋はそのままで、外見上も使用上も一軒の家となりますが、構造的にはお互いに独立した状態で増築をすることです。 安くするには、水廻りは既存のものを使い、増築部分は部屋だけにすることです。 どうしても土地のスペースが足りなければ、既存平屋の上に、基礎を独立させて2階部分を増築をすることもできます。 増築の費用は地元工務店に見積りを取ってみれば大体わかると思いますが、新築のように余分な費用も比較的かかりませんので、内容と方法によっては かなり予算を押えられます。増築でも条件が合えば、住宅金融公庫のリフォームローンが使えます。 |
星 裕之 | ローコストの要望に悩まされつづけている宇都宮のほしです。こんにちは。 テレビで放映されたものには外部給排水接続工事・各種諸費用は含んでいないと思われます。ハウスメーカーのローコスト住宅も同様です。今回の場合、Nさんのご希望通りに、30坪総2階建てを想定し、実際にかかる最低の費用を算定してみましょう。地域差や仕様のあいまいな部分が多いので、大概算であることをご考慮ください。 基礎60万円・給排水設備工事130万円・電気工事80万円、270万円が安全の為に専門的かつ特殊な技能を必要とするもの。さらに、上棟まではかなり の精度を必要とする木工事が必要であると思われます。構造材が約150万円、建方までに30万円程かかると思われます。ここまでで、450万円。それ以降は設計の工夫を行えば、素人工事でも外壁を貼ったり、屋根や床をつくったりサッシを はめたりできる可能性があると思います。それらの材料費は150万円もみておけば大丈夫でしょう。これらは材料を買って御自分で行うようですね。大規模なホ ームセンターなどに行けば、ある程度値段が想像できると思います。 そのほか設計に関する相談費用=設計監理料、現場を上手く進行させるために必要な費用=現場管理費、保険・申請・登記・引越費用などの諸経費必要になります。 しかし、あっという間に500万円を超えてしまいますね。また、このような形態をとると住宅金融公庫の融資が受けられないばかりでなく、銀行ローンを受ける ことも難しいとおもいます。結局現金によって造らなければならないのです。できたものには施主の情熱はこもっているでしょうが、やはりホッタテ小屋みたいですね。更に御自分で工事をすることは精神的・肉体的・金銭的にも大きな負担 がかかってきます。ですから500万円程度という枠をはずして、「まにあわせ」ではない良いモノを建築したほうが良い気がします。職人さんをみていると自分にもできそうに見えますが、実は職人さんの何倍もの時間がかかり、何かと上手くいかないものです。 金利は今2.5%程度です。月45000円を25年間払うだけで1000万円程度のお金が借りられます。1000万円あれば全てプロに任せてもなんとか建築ができます。上手いプランニングなら20坪以下でも家族4人が快適に生活できますよ。やはり餅は餅屋。まずは設計者に資金計画を含めてご相談なさってはいかがでしょうか。 |
コメンテーター | |
津村 泰夫 | 普通に家を建てると最低でも坪当たり40万円は必要ではないでしょうか。 それより安くするには何らかの妥協が必要です。基礎や柱は最低限度のものが必要ですから、たとえば内壁と天井を省略する。もちろん断熱はありません。資金が出来てから壁を張っていく、もちろん手作りで張っていくのも良いでしょう。 私たちには最小現住宅という課題があり、生活の無駄を省いて機能と合理性を追求し生活に最低限必要な間取りを計画するものです。「9坪の家」という本も出ております。先日私も800万円で2階建て2LDKを建てました。ユニットバスやキッチン、便器はマンションのモデルルームを解体した際にもらったものを流用しました。 おすすめとしては、建築士と共に、現況を十分に調査し、増改築を含め住まいのあ り方を見直すなかでローコストを追求されてはいかがでしょう。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | ローコストとなると構造以外のものをどのように生活の必要条件を考えて選択してください。 「お金」だけを念頭におくと以外な落とし穴もありますので、注意が必要です。 キットなどは場所によっては法規が適合しない場合もありますので、これもご注意くださいね。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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