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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No.0588 根太に2x10材、束及び束石が不要か?

 相談概要 [氏名] Y.K.
[居住住所] 香川県善通寺市木徳町
[相談建物予定地] 香川県丸亀市飯野町東二字鞍畔甲
[職業] 会社員
[年齢] 35
[男性] on
[構造] 木造(その他)
[設計者はどなたに依頼しますか?] ハウスメーカーの建築士
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 36
[工事請負金額] 1350
[様態] 注文建築
[施工業者はどちらに依頼しますか?] ハウスメーカー
[お名前] H住宅(予定)
 相談内容 現在、マイホーム建築を予定し、ハウスメーカー2社に絞って交渉を進めています。
さて、その中の有力候補であるH住宅は2X6工法で、その骨太な感じが気に入っているのですが、1つ気になる点があります。

それは、同社の工法では土台に2X10材を使用するため束及び束石が不要である旨の説明があったのですが、長い年月の中で床を支えきれなくなるようなことはないのでしょうか?
同社の担当者は「絶対そのようなことはありません」といいますが、リビングは20畳近い広さで考えているため心配です。

また、同時に敷地もディべロッパーより購入予定なのですが、新規造成地のため地耐力に不安を感じます。
この場合、土地の購入契約前に地耐力検査を行うことは、不動産業界の商慣習上可能なことなのでしょうか。
どうかよろしくご教示ください。
 yorozuの感想 先日、このHPを見つけて以来、ひまがあれば覗いています。
実際にマイホーム建築を考え始めてから、欠陥住宅やトラブルというのが他人事ではないな、と痛感しています。
とはいえ素人には分からない部分も多く、このようなページは頼りになります。
どうかこれからも頑張ってください。
アドバイザー 
善養寺 幸子 東京の善養寺です。

 2×10での床組、ツーバイの材間距離の基準通り、またはそれ以下であれば問題ないと思います。ご心配されるなら2階の床も心配するようなことになります。
 束がないのだから、考えようによっては基礎が高ければメンテナンスに入って動きやすいのではないでしょうか?木製の束が湿気る心配もない。
 信用なさって、在来工法とは違う作りを楽しんだらいかがでしょうか。
高尾 正範 木材は生き物、人に優しい代わり、反ったり捩れたりと品質にばらつきがあリます。もしもの事も考えて善用寺さんの言われるように床下からのメンテナンスを考えているか確認をされたらと思います。床下点検口があれば対応済みと考えてもよいのでは。
 
尚地耐力に関してですが一度先方に御願いしてデーターがないか聞かれてもいいかと思います。本来地耐力試験まではしてないものが多いと思われますが、こうしたサービスと言って良いかどうか・・・販売業者さんのむしろ今後の販売形態の参考になるのでは、と考えます。 

無い場合はご自分で費用を持ってでも調べられて(買わない場合は捨てる事になりますが・・・)はいかがでしょうか。 
是非土地購入前に安心感を買われた方が賢明かと思われます。御参考下さい。
長谷川 明弘 神戸の長谷川です。

土台と言うよりは床根太のことだと思いますが、2X10となるとロングスパンに対応できますので、やり方によっては、束がなくても構造的的には問題ないと言うことでしょう。ただ技術的な裏づけは欲しいところですよね。(できれば構造計算をしてもらったら良いのですが、2階建てではなかなかそこまでしないのが現状です)リビングの20畳も基礎の配置さえしっかり計画すれば問題ないと思います。しかし基礎が建物の外周しかないとなれば問題ですが。そのあたりはしっかりチェックお願いします。

地耐力に不安を感じるならば、高尾さんもおっしゃる通り、地耐力の調査をするべきだと思います。たしかに少し費用が発生しますが、一生の買い物をするのに、数万円を出さなかったばっかりに数千万円の損害になると目も当てられません。ぜひ調査をお薦めします。 
清水 煬二 神奈川の清水 です。

2×4工法の1階床は束のない場合も多く、実績もありますからそのことについての心配をする必要はありません。
北米ではほとんど束はありません。
部材の大きさや釘、金物を含めた工事方法に問題があれば床がたわんだり傾いたりすることもありますが、束があってもなくてもこれは同じです。

部屋が広くても、必要であれば、基礎の立ち上がりを入れるはずですからいずれにしても正しく工事をしていれば問題ないでしょう。
2×10は土台の部材ではないでしょう。
2×4工法は、19%以下の乾燥材を使っていますが、それでも数年以内に2×10の部材なら1センチ位縮みます。
大手ハウスメーカーなら当然そのことを考えて施工すると思いますが。

土地の地耐力の調査はぜひすべきです。
新規造成であれば、同一敷地内で地耐力にかなり差が出ることも考えられますし、すべて盛土で年数が経っていないと、地盤そのものが弱いでしょう。
住宅2階建てなら地盤調査は簡易式で行われ、通常5万円から高くても10万円程度です。
土地分譲の業者と、建築する業者とに関連があるかどうかわかりませんが、不動産屋に地盤保証のつく業者に調査をしてもらいたいと申し出てみて下さい。
調査と同時にこういう基礎で建てれば、地盤の保証をしますよという保証がつくものが良いでしょう。建築業者も知っているはずです。

この調査は、いずれにしろ建物を建てるときには行うべきで、場合によっては地盤改良や杭打ちなど余分な費用や心配をすることになります。
大手ハウスメーカーなら、地盤調査されていない土地に建てる場合は、少なくともお客様費用負担で実施することが条件となっているのが一般的です。
建築業者を通して言ってもらってもいいですし、その土地が気に入って購入する予定なら、自己負担してもよいからなおさら土地契約前に行う方がよいでしょう。
地盤状況によっては、考え直した方がよいこともあるからです。
不動産屋が販売前に地耐力の調査を行っているということも考えられます。

不動産屋が土地の契約をしてからでなければ、地盤調査をしてはならないというのならば、地耐力が3t/m2(30kN)以下なら契約を白紙にするとか、ベタ基礎までで、地盤保証がつかなければ契約を白紙にするとか、地盤改良や杭打ちなどの基礎補強については不動産屋が負担するなどの事項を契約に停止条件の特約としてつけることも可能です。

もっとも、その土地が人気があり、黙ってていても売れるのであれば、面倒なことを言ってくる人を不動産屋は相手にはしないと思いますが、新規造成地なら当然、建築前には必ず地盤調査は行いましょう。 
 コメンテーター 
津村 泰夫 ぜひとも地盤調査はおこなってください。図書館などで古い地形図などをごらんになれば地盤の状態がわかる場合もあります。それからハウスメーカー などが「絶対そのようなことはありません」というのは根拠なしに信用できません。
 事務局から 
  荻原 幸雄 2階の床がもつなら1階の床も当然もつ。これは少し違います。大きく違う点は1階は地盤に近く湿気の問題が残ります。これは通風や環境、建物の作り方に大きく違いますので、ここだけは慎重な設計が大切です。

また、ご心配の地耐力ですが、1階のスパンが飛ぶので束のある構造より基礎に負担がかかりますので地盤は慎重になるのは当然です。

私見ですが、土地の売買での重要事項説明書で地盤調査も義務付けるべきだと考えています。
不動産業界での前もっての検査は通常はやっていませんが、購入前に地盤調査を実費で依頼しても特に不動屋さんに不利なことはないので、応じてもらえると思います。
それを拒否するのであれば、信頼できないと判断できる材料にもなると思います。

頑張ってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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