相談概要 | [氏名] S.Hさん [居住住所] 東京都八王子市 [相談建物予定地] 東京都八王子市 [職業] 建設業関連 [年齢] 31 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [設計者はどなたに依頼しますか?] 専業の建築設計事務所 [何階建て] 平屋 [延べ面積m2] 170 [延べ面積坪] 51 [工事請負金額] 2500 [様態] 注文建築 [施工業者はどちらに依頼しますか?] 大工(工務店) |
相談内容 | はじめまして、こんにちは。 購入予定の土地は現状盛り土(1200位)で、すでに16ヶ月経過していると不動産屋に言われました。 これでもやはりしっかり地耐力の検査はしたほうが良いのでしょうか? |
yorozuの感想 | |
アドバイザー | |
松山 達也 | 不動産業者が述べた期間・数値が全て正しいとしても、地盤改良の効果を確認するために調査は必要と考えます。 実家が林業、お仕事でも建設業界に関わってこられたのでよくご存知のようですが、このHPをご覧になる多くの「業界外」の方に誤解が生じると困りますので、私の見解を述べておきたいと思います。 「下請け制度が責任の所在をあやふやにする」とのことですが、そのようなことはありません。施工責任は全て「元請け」にあります。設計責任は「設計者」にあります。監理責任は「監理者」にあります。現場の認識がないのは問題ですが、不明確な部分は全くありません。 職人さん達の多くは自分の仕事に誇りをもっています。住宅メーカーの営業姿勢(攻勢?)が「いいものを造ろうと思っていない」ように見えても、実際に現場にいる職人さん達の姿勢は異なることにご注意ください。 「ひどい施工」とのご指摘は、専門家が見たものではありませんので実際は分かりません。 そして、「木材はただ」なのは確かにメリットは大きいですが全くデメリットがないというわけでもありません。設計事務所とよくご相談下さい。 |
善養寺 幸子 | 善養寺です。 そこまで拘りをもって家を実現しようと思っていらっしゃるなら、底まで拘ってください。盛り土して数ヶ月、一時の載荷試験では建物に耐えうると言う耐力は出るかもしれませんが、雨など入って建物が載って締まってくれば確実に下がりますよ。 1.2mとはかなり盛っていますしね。そのつもりで設計してもらう方法もありますが。 うちでは、木造も全て地耐力の試験を受けてもらっています。4mで5本を基本に土質サンプリングしてもらっています。 良い設計してもらうには、やはり確実な情報を与えないと出来ませんから。 良い建築は全ての条件ですから、土地は最大限に拘ってください。 木造に拘るなら、9月も過ぎたのでそろそろ葉がらしに倒しておいた方が良いのではないですか? 木に拘るとなると木造は設計者選びが大変ですね。 設計期間に余裕を保たせるのは大いにありがたいことですが、設計者探しにも時間が取られそうですね。 土地探しと同時進行に設計者探しをして相談にのってもらったらどうでしょうか。 コミュニケーションが多いほど、イメージが伝わりやすいのでは。 追伸:多摩地域には私の敬愛する師匠が頑張っているのですが・・・ |
山口 雅克 | 解説員の山口です。 地耐力調査は必ずしてください。 1.2mも盛り土したということは、すでに2.4トンの建物を載せていることになります。以前の地盤がかなり硬ければ別ですが・・・。元の地盤が硬ければそこに基礎を載せることを考えましょう。もし、元がやわらかければすでに盛土で元の地盤を乱しているおそれがあります。 16か月はそこの元の地盤に較べると微々たる時間です。安心はできません。 専業の方に依頼されるのでしたら、その方に子細をお尋ね下さい。調査データーを適格に判断できる建築士と出合いができるようにしましょう。 |
コメンテーター | |
氏原 毅士 | 解説委員の言うとおり、盛土は16ヶ月ぐらいでは締まるモノでは有りません。建物の基礎は、そのボリュームが押し出す土の重量と上部構造の重さ、さらには積載荷重と地域によっては積雪量などのバランスを考えて設計します。 後悔をしないよう,検査は必ず行うべきです(費用はかかりますが建物の欠陥に悩むより安いものです)。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | その程度の月日では耐力は期待できません。その下の地盤の調査は大切です。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 忙しい折、詳細にわたり経験豊かなプロの方からのアドバイス大変参考になりました。私が考えているほど建築業界は甘くないみたいですね。 地耐力の地質調査はいかなる場合も行ったほうがのちのちのことを考えれば安心ですね。調査の依頼を前提に話を進めていくつもりです。 > 「下請け制度が責任の所在をあやふやにする」 私のほうで少々行き過ぎた表現をしてしまったことを反省しております。 ついつい身近なところでの出来事が頭をよぎっていたときに書いてしまいました。 yorozuさんの仰るとおりだと思います。戯言として聞いてくだされば幸いです。 善養寺さんへ なるほど。調査地点の個数(箇所)はそのくらい必要なんですね。有難うございます。 建築家と話を詰める際にその土地にあった調査箇所をと伝えるつもりです。 > 追伸:多摩地域には私の敬愛する師匠が頑張っているのですが・・・ 大変興味があります。支障が無いようでしたらその師匠さんのホームページなどございましたら是非見てみたいものです。 山口さん 地盤は軟弱です。1200の盛り土意外に起こした様な後があるのでしっかりとした調査をしようと思っています。指導有難うございました。 氏原さん 雪の影響も考えなくてはならないんですね!本当に家を建てるのは難しいですね。 私のところは東京と申しましても、雪がかなり降ります。数年前は40センチメートルも積もったんですよ。この話を建築家の方にお話しておこうと思います。 有難うございました。 だいぶ寒くなってまいりました。体にご自愛ください。 ps:事務局の荻原幸雄様、メールの整理大変ですね(^^ がんばってください!!! |
その後 |
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