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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No.0556 木造3階建ての費用は?

 相談概要 [氏名] H.T
[居住住所] 埼玉県K市
[相談建物予定地] 埼玉県K市
[職業] 会社員
[年齢] 30
[女性] on
[構造] 木造(在来工法)
[設計者はどなたに依頼しますか?] 専業の建築設計事務所
[何階建て] 2or3
[延べ面積m2] 94
[延べ面積坪] 28
[工事請負金額] 1764
[様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅)
[施工業者はどちらに依頼しますか?] −
[お名前] 売主が提携している工務店
 相談内容 現在建築条件付きの土地を購入し、設計をはじめようとしております。
そこで、建物の建築費用について質問があります。

物件概要が大まかにかかれている用紙を見て、そこでは坪単価が63万円(含消費税)となっておりました。
先日1回目の間取りの打ち合わせに出向いたときに、そこにかかれているのは2階建てを建てた時の坪単価であり、3階にする場合は大体坪で5万円くらい高くなると説明されました。そこに消費税がはいるので68万円くらいです。
また、地質調査代、地盤改良代、3階構造計算代(20〜25万円)は別途かかると言われました。

自分なりに、知っている建売業者、工務店に話を聞いたところ、地質調査代、地盤改良代、構造計算代(20〜25万円)は別途かかるのは普通である。しかし、3階にしたとしても坪5万上がるということは無いと言われました。
地質調査代、地盤改良代、構造計算代(20〜25万円)も1級建築士の人に聞きましたが、その建売業者の見積もりは、ちょっと割高だとも言われました。

坪5万上がる理由は?との業者の解答は柱の太さ等が変わるから?とのことでした。
ちなみに、標準仕様書に記載されているのは、
土台:105X105、大引: 90X90、 出隅・入隅柱: 120X120、管柱: 大壁105X105 真壁105X105、  
通し柱: 120X120、根太:1階 45X45 2階 45X60 です。

3階になると坪単価が上がるのは本当なのでしょうか?一般的にはどうなのでしょう?
また、上記に記載した柱の太さは2階と3階でどのへんが変わる必要があるのでしょうか?

相談内容が、不明確であればお電話を頂いても結構です。
お忙しいとは思いますが、すこし早めにご解答いただけるとありがたいのですが、どうぞよろしくお願いいたします。
 yorozuの感想 とても親切な感じがし、とても為になるHPだと思いました。
今後も活用させていただきます。
アドバイザー 
善養寺 幸子 単純に坪単価が5万というのは漠然で何とも言いようがありません。
木造の3階となると確かに法律上制約が厳しくなってくるので、割高になる印象はあります。

準防火地域での木造ですと、屋根直下の天井はミリの石膏ボードに12ミリの石膏ボードを二重貼りしたり、105角の柱、梁を使用する場合、石膏ボード12ミリで耐火被覆をしたり、その上で天井を12ミリの石膏ボード(通常9ミリ)を使用しなけれなりません。

 隣地境界線1メートル以内の部分で開口する窓を設ける場合、煙熱感知式シャッター等を設置せねばならず、基礎も2階建てなら布基礎で充分なものがべた基礎(鉄筋もコンクリートも多くかかる)にしなければならないこともあります。
 土台も120角を使用する事になったり、筋交いの量も増えたり、梁の大きさも大きい物が多く必要になることあります。

 真面目に法律に適合させ木造3階を建てるとなると、敷地条件によっては急に額が上がってしまうことはあり得ます。
 水回り等足さず、3階にすることで大幅に面積が増えたりすれば、その辺の増額部分も広がった面積にならされて単純に増えたりしないこともありますが、同じ面積で2階建てを3階にすれば、単価はどうしても増えてしまいます。

 内容が解らずどの程度の追加なのか見えないので高いも安いも言えませんし、坪単価では単純に答えられませんが、設備、付帯工事を含まれているとすれば、総額的には異常な数字でもないように思われます。

 むしろ、設計図もない、詳細の見積単価もない状態で2階にしろ3階建てにしろ坪単価契約をする事の方が問題の様な気がします。金額に不信を抱いてしまうこと、そのものが内容が見えていない工事契約をしようとしていると言うことです。

 その不信感を抱かせない方法で進めていかないと、今後、度々、その不信が出て、折角のマイホームが嫌な印象の固まりになってしまいます。

 先ず、明細を出して貰ったらいかがでしょうか。
氏原 毅士  木材の価格はいまだに1石(一立方あたり)で決まります。
100角であろうが120角であろうがそんなに違いは出ないはずです。

 2階だから幾ら、3階になるとこれだけと言うようないいかげんな見積もり?をするから建築業者は信用されないのです。

 まずはどのような住宅を作りたいか、またそれが叶うなら幾ら支払っても良いかが先決です。安いに越したことは有りませんが安いものが良いとは限りません。
また高価であるから良いものであるとも言えません。

 自分の(家族の)住まい方を、今・近未来・将来に至るまで考え納得できれば50万であっても100万であってもいいではありませんか?
 家電製品を買うとき値段で決めますか?メーカーにこだわりますか?少しは高いものでもメーカー品を選びませんか?。。

 住宅は簡単に購入するようなものでは有りません。買うものではなく納得して建てるものです。予算があることは百も承知で、あえて言いますが、値段だけでは決めないことです。

 信頼できる設計者と十二分に話し合えば解決できることと思います。 
 星 裕之 いろいろな問題点はありますが「坪単価」は一般の人だけでなく私達にも捉え易い建物のグレードに対する目安だと思います。仕様や形態の複雑さがだいたい同じであるなら、一般的に総2建てがもっとも安く、平屋や3階建は坪あたり5〜10万円程度上がると言われています。3階建てが高い主な理由は、昇り降りがたいへんな分職人の手間賃があがり、構造材や仕様の面で満たさなければならない規準が増えるからです。

仕様・形態も不明のまま坪単価だけで契約することには大きな疑問がありますが、2階建と3階建の価格の違いの点においては妥当な線ではないかと思います。

木造住宅の簡易な地盤調査費は5〜7万円程度です。、改良費は規模と方法によるので一概には言えません。構造設計料は妥当か、安めの設定であると思います。 
 コメンテーター 
山口 雅克 坪幾らは最初の概算です。業者の大体5万円くらいアップするの話も、あくまでも取り掛かりで、業者の経験上の話でしょうから、他の人に聞いても大雑把な話です。

御自分の予算を提示してその範囲で建築が可能なのかどうか、どの程度のグレードができるのか尋ねてみましょう。平面図や立面図・断面図・仕上表などを作成して貰い、内訳明細書の提示をしてもらうとわかりやすいでしょう。
 事務局から 
  荻原 幸雄 建築条件付ですから、納得できなければ、止めたほうがいいと思います。
「条件付」で明細が出てくるのは稀と考えたほうがいいでしょう。

「条件付」とはそういうものです。ほとんどの方は「条件付」では不明朗なまま進んでいるものだと思います。

しかし、そうであっても、疑問があれば聞いて見て、納得できれば進めましょう。
納得できなければ撤退する勇気も必要です。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 解説員の皆様、お忙しいところ色々とアドバイスありがとうございました。
1回目の業者および建築士の方との打ち合わせで、今回皆様にご相談したの坪単価や地盤等で、見えない部分というか手持ちの資料への記述以外の請求を不正にされてしまうのではないか?
と不安が広がり、すこしパニックのような形になっておりました。

今回皆様にアドバイスいただきましたように、まず自分たちはどんな住まいがほしいのか?どれくらいまでの価格であれば手に入れたいのか?
まず自分たちの気持ち・考えの整理をしなければならない!
ということに恥ずかしながら気づかせていただきました。

価格という目先のものにとらわれすぎて、何か本来の目的を見失っていたような気がします。
自分たちで選んで決めた土地、業者の方ですので、その方をまずは信頼し、納得が行かないところはじっくりと話あって、できるだけ自分たちの理想に近づけるようにしていきたいと思います。

「建築よろず相談」のようなHPがあって精神的にも助かり、凄く勉強になりました。
皆様お忙しいところをご親切にご対応いただき本当にありがとうございました。
今後も疑問に思ったこと、問題点があったときには是非このHPを活用させていただきたいと思います。

その折りにはどうぞよろしくお願い致します。
 その後  
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