相談概要 | [氏名] O.Y [居住住所] 兵庫県尼崎市 [職業] なし [年齢] 30 [女性] on [構造] わからない [設計者はどなたに依頼しますか?] 専業の建築設計事務所 [何階建て] 2 [延べ面積坪] 20 [工事請負金額] 3000 [様態] 注文建築 [施工業者はどちらに依頼しますか?] 建設会社 |
相談内容 | 只今、築30年の両親から借りている家に住んでいます。間口が4m奥行きが12m位の土地で、両隣がかなりきちきちに建っている場所です。南向きですがやはり北側(家の裏側)も、きちきちです。 この土地に予算内で、建築士の方に注文住宅をお願いするとしたらどんな家を提案されるかお聞きしたいのです。 “渡辺篤史の建物探訪”という番組をよく見ているのですが、ローコスト住宅でいいお宅を拝見します。 くわしい自身のプランは特にないのですが一生住む家を悔いの無いものにしたいと思っております. どうかよろしくお願いします。 |
yorozuの感想 | 建築関係はど素人ですがこのようなHPがあり、嬉しく思いました。 この先モデルルーム等を見ることがあると思うので、基本的な建築用語とその解説なんかを載せていただけたら助かる気がするのですがよろしくお願いします。 |
アドバイザー | |
山口 雅克 | 予算も十分だと思えますし、専業の設計事務所を選択して相談に載ってもらいましょう。はじめの相談は無料ですから相性の合う人と巡り会う努力をして下さい。狭いながらもなるほどというプランを提案してくれます。プランよりも自分の住まい方(ライフスタイル)をまとめるのが最も大切な建主の仕事です。それがあやふやだと設計のしようがありません。御任せプランに住んでみるのなら話は別ですが、設計者は貴方自身ではありませんので、悔いのないものを創るにはお互いの理解が必要となります。 感想に関して:基本的な建築用語はまんが(挿し絵)を使ってわかりやすく簡単に書いた本があります。本屋に足を運んでみてください。よろずメンバーのHPに少し書いてあるところもあります。絵が入らないと分かりにくいので本の方がいいと思います。 |
善養寺 幸子 | 拘りを持ったり、敷地条件が悪くプランに不安を抱くのでしたら設計事務所に相談するのが良いでしょう。 ただ、『建もの探訪』に掲載される工事費用については、建物本体価格のみであって、仮設費用、現場経費、給排水ガスなどの一般的な設備もエアコン床暖房、家具などの付帯設備一切含まない価格ですので、とてもローコストだと思うととんだ勘違いです。 (本当です。うちも出ましたから、そう言われました。経費の取り方は業者によって違うし、設備は要望で金額が大幅に違うのでそれを含むと建物の本体のグレードに関わらず価格にばらつきが出て誤解されると言う事でした。確かに、わが家など設備費用で小木造1軒分位かかっていますからね。でも、一般の方は総額だと見てしまうでしょうから、数百万以上誤差があると思います。) 仮設や経費は絶対かかりますし、一般的な設備でも本体価格に対し2〜3割は上がりますし、床暖房やエアコン、その他システムキッチンに電化機器など加われば、もっと高額になると言うことを念頭にご覧になった方が良いと思います。 それを知らずに、テレビでこの値段で出ていたからこれで出来るはずと言われても、そこには表示されていない価格がありますから、言われた設計事務所の方も工務店も困ってしまうと思います。 適正価格で納得のものを作るという意識でいて下さい。 非常識な安さは、それなりのものです。安ければ安いなりと言う意識を持ってください。坪40万円で出来るという話を聞いたと言って、基礎は公庫の高耐久、構造材は檜の120角で、全室珪藻土塗り壁、自然素材で、ジェットバスにシステムキッチンフル装備と言うのは無理ですから、それは価格と質を相談しながら進めていきましょう。 先ず、信用できる設計監理を専業としている設計事務所の建築士を得ることが良いでしょう。 『建もの探訪』については、楽しい番組なのでよく見ていますが、価格については表示の倍くらいと見ていた方が、後々ショックが少ないかと思います。 |
氏原 毅士 | まずは自分の考え方をまとめることです。(設計者の能力を比較するようなことをする前に) 自分は予算は幾らで、こんな家に住みたいというはっきりとした意見をまずぶつけるべきです。設計者も人間です、意見のあわない人の建物を責任を持って 設計監理できません。テレビ番組に騙されない事がポイントでしょうね。 |
コメンテーター | |
星 裕之 | 左右に家が立ち並び細長い敷地の一般解としては安藤忠雄氏の住吉の長屋が有名です。名建築ですので特筆すべきものはたくさんありますが、周辺環境に依存しない独立したスペースの確保が施主にとって一番わかりやすい価値ではないかとおもいます。 個人によっても建築家によっても大切なもの違い―――価値感の違いはあります。家造りは信じるものを見つけ出す作業ではないかと思います。施主のアイディアと建築家のアイディアが共鳴して良い家ができるものと思います。共鳴できるように、しっかりとそして柔軟に打合せををされてください。メーカーが安易にウリにしている構法や設備の仕様の踊らされずに「本当に価値のある住まい」を考えてほしいものです。 個人的には、全ての装飾や設備をとりさらった後も「何か」が残り美しく存在できる建築。長い年月が過ぎ求められる機能が変化したとしても「何か」が残り価値を見い出せる建築が良い建築であると思っています。皆さんが書いているようにまずは相性のあい、信じることのできる建築家や設計者とめぐりあえるようにがんばってみてください。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | マスコミに出ている一面で判断するのは危険です。ハウスメーカーの宣伝であろうと我々建築家の設計した家でも一面でしかありません。建築の写真の美しい空間もカメラマンがドイツ製の広角レンズで写すと大変広く美しく撮れたりします。 家は選ぶものではないとわたしは思っています。「ジャングルのような家」「どこでもドアのある家」「水に浮かんでいるような軽やかな家」「お星様に包まれて寝られる家」「小さい穴倉がたくさんある秘密の家」こんな家と思うものが建築ではできるのです。 小さいころ夢みたものがいつのまにか失われていて、夢をみるのを忘れてしまったあなたの夢を実現して「こころのやすらぎの家」にするのです。建築家との家造りは「失ったあなたを探す旅」でもあるのです。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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