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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No.0532 倒産の噂が・・・

 相談概要 [氏名] S.S
[相談内容:] その他
[居住住所] I県
[職業] 主婦
[年齢] 42
[女性] on
[構造] 木造(在来工法)
[築何年ですか?] −
[何階建て] 2
[延べ面積坪] 40
[工事請負金額] 1800
[様態] 注文建築
[施工者] 大工(工務店)
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。
[確認申請の為の委任しましたか?] してない。
[確認申請書お持ちですか?] 無い。
[検査済書は有りますか?] 無い。
[販売会社名] K工務店
[設計者名] U
[監理者名] U
 相談内容 [現象]
昨年、11月に契約し、180万円入金し、今年3月15日に着工の契約ですが、建て替えのため、K工務店経営のアパートに昨日引越しました。
本日、主人の仕事関係より、K工務店の倒産の噂を聞き、K工務店に直接聞きに行った所、倒産ではなく、2月末の資金繰り困難で、取引先・銀行の協力を取り付けたので、大丈夫であるとの説明を受けました。

[業者の見解]
2月27日に関係会社、銀行を集め現状を説明したところ、理解を得られ協力してもらえる事になり、このまま今まで通りの営業が出来ると言う結果に成ったとの事です。
取引銀行からは、借入金の返済は、1年間金利のみと言う決済が、今月中に出るとの事です。充分建て直しは可能であるとの説明を受けました。(不動産部門よりの収入が有るので。)

[相談内容] 
信用出来そうであるとの判断の元、契約を続行しようと思いますが、建設途中で、立ち行かなくなったらと、不安です。実際に、建設途中で倒産した場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。(尚、資金は全額自己資金です。)
 yorozuの感想 知りたいと思う事が、色々と出て来るので、大変役に立ちます。びっくりするような事や、恐ろしい事が、実際に有ると言う事が、解り、勉強に成ります。
アドバイザー 
三浦 惠翁 図面、打合せ無しで工事費1800万円、どのような契約なされ180万円支払われたのか判りませんが、支払われた金額が解体費と工事期間中のK工務店に支払う家賃相当額(引越してしまった以上)で有るのなら解体工事だけは着工させても、本体工事契約は見合わせた方が良いと思います。

 資金繰り困難で倒産の噂が立ってしまってからでは、下請け納品業者、職人も早期の未収金回収に務め新規の取引には積極的には取り組まなくなり工期の遅れ、不良品の納品、雑な仕事につながります。

 「信用出来そうであるとの判断の元、契約を続行しようと思います」ならば、信用できる設計・監理者をご自分で頼み、図面、仕様、積算、を確りしてもらった上で完成保証人を付けて契約なさるのが良いでしょう。
善養寺 幸子   悪いことは言わないので、おやめになった方が良いと思います。
180万円の金額でしたら、解体工事と確認申請の為の設計費用、アパートの賃貸費用とすればその位じゃないでしょうか。

 設計監理者をたてても途中で倒産してしまうと目も当てられませんし、その建築士もいらぬ苦労をしてしまう結果になります。
 三浦解説員の言うように、雑な仕事になったり、あまり良い職人が来なかったり良いことはありません。

 私も倒産した後(再建会社:大型公共事業の工事中の冠ゼネコンだったので、当時は国も助けてくれた。今は無理。)の会社が施工したものがあるんですが、工事中のトラブルが限りなく本当に大変でした。

 この不況の中、今はどうにかなっても一度危ない話が出たところは、近日どうなるか解りません。完成までは保っていても、その後の保証が続けられるかは心配です。

 長く面倒みてもらうためにも、信頼できるところに替えて頼んだ方が良いかと思います。自分の家の施工業者がつぶれてしまうのは本当に困りますよ。

 どうしても、そこに頼むなら三浦さんの言うように信頼できる監理者に、事情を受け入れてもらって監理を依頼し、確実な施工のチェックと工事費の出来高払いによる支払いで、何かあった時に出きるだけ被害の少ない様に配慮してください。

 自己資金のようですが、施工会社の取引銀行を絡めて支払うのはどうでしょう。 銀行もリスク回避を考えて、本当のところが聞けるかもしれません。

 ただ、資金回収のため調子の良いことを言うこともありますので、銀行の言葉を単純に信用されない方が良い事もあります。慎重に見極めてください。
 高尾 正範 相談者がどうしても現在の業者に工事依頼を希望し、その中で一つの保険的なものを求めておられるのでしたら工事完成保証といった制度があります。工事請負業者が倒産理由他、完成できない自体に陥った場合、替わって完成させる義務を負ういわば連帯保証人です。

この場合請け負い業者のグレード(信用,工事能力)を上回る完成保証人がつくようですと一つの目安になるかもしれません。我香川県においても老舗の工務店が倒産といったニュースが時折流れ始めております。性能保証協会は倒産後の瑕疵保証は、責任を負って保証を行うとなっているようですが、このあたりをご自身でも確認されて決定されてはどうでしょうか。

火の無い所に煙立たずのたとえではありませんが、良ければ一つの参考として下さい。(皆さんのおっしゃる通り、出来れば避けるに越した事はないと思いつつこのような参考回答をしてみました。) 
 星 裕之 基本的にはあまりお勧めできませんが、どこがつぶれてもおかしくない状況にある今、自己防衛策としてご提案があります。工事費の支払いを出来高払いかつ数回にわけ倒産したときの被害を最小限にとどめる。

そして他の建設会社に完成保証をつけてもらうか、(財)住宅保証機構の保証をうけることです。住宅保証機構のHPをご覧ください。 
 コメンテーター 
笠原 歩 各解説と同じ意見です。最終的にどのように決断されるかは、相談者ご自身です。あとあと悔やむことのない様に願っております。
 事務局から 
  荻原 幸雄 お止めになるに越したことはないのですが、いろいろ思案の末、続行するならば、工事完成保証をこの手の業者には当然適応しないと思いますので、(保証会社もリスクのある保証はしませんので・・)第三者の建築士を監理に依頼し、業者に承諾させ、出来高の8割で支払うのが、いいでしょう。もし、倒産してもリスクが最少限で済みます。ご検討してみてください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 荻原様、解説員の皆様。お返事有難うございました。参考にさせて頂き、契約続行は、検討中です。今週中には結論が出せそうです。
 その後  
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