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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.0481 庭が今までとおり使えない!

 相談概要 [氏名] K.M
[相談内容:] 注文住宅の瑕疵
[住所] 香川県高松市
[職業] 会社員
[年齢] 33
[女性] on
[構造] 木造(在来工法)
[築何年ですか?] 工事中
[何階建て] 2
[様態] 注文建築
[施工者] ハウスメーカー
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[確認申請の為の委任しましたか?] した。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済書は有りますか?] 無い。
[お手持ちの図面は何枚?] 10枚以下
[打ち合わせ何回] 10回以下
[床面積] 300m2以下
 相談内容 [現象]
 お世話になります。
 先日、建て替えにて住宅(母屋)と車庫兼納屋を中堅木造ハウスメーカーA社に依頼しましたが、納屋の建築にあたり、A社は鉄骨業者に丸投げしたため、地耐力にみあった基礎になっていない等、数々のトラブルに合い、相談させていただいた者です。
 その節はどうもありがとうございました。たいへん救われました。その後専門家にも相談させていただき、現在もA社と話し合いをしています。

 さて、今度は母屋の着工に入ろうとの段階で、またトラブルに合いご相談させていただきます。よろしくお願いいたします。

 建て替えのため、旧の母屋の解体をし、仮住まいの生活に入りました。
 旧の家では、石垣の中に日本風の庭があり小さな池もありました。この庭は家よりかなり新しく費用もかなりかかっています。建て替えにあたっては、庭は一部(母屋側)幅を狭めるが、池は枯山水にし、石垣等もそのまま残す予定です。
メーカー選定時もA社をはじめ各社にそれは伝え、その前提で設計してもらいました。A社も初めは庭の石垣近くまで家が建つ設計を持ってきましたが、部屋を小さくする等私たちの要望を押さえたりして、設計がまとまり、確認申請も既に終わっています。

 そして母屋の解体後、新しい建物の位置に縄をはりました。すると、なんと池の端まで建物の縁側の壁が接し、池の上に玄関外のポーチがきたり、屋根の軒下に庭がほとんど入っているのです。屋根の外にあるのは大きな石垣のみで、歩くのも難しそうです。この設計では、現状の庭を当初の予定通りはとても使えません。

 事前にもらっていた配置図には、『石垣から建物まで350〜400cm』と書いてありますが、実際は300cmもありません。またその寸法は当方からは指示したものではなく「池は枯山水とし庭は使う」との要望に対し、A社が持ってきたもので、大丈夫との説明を受けていました。
 また、家の裏側も敷地いっぱいで、裏にも残す予定だった木を1/3位は切らないと入りません。

 しかしA社の対応は、私たちから「この庭使えないのでは?」と言うまで何も言ってきませんでした。地鎮祭を控え「早急に対応案を」と言っても、間に合いませんでした。

 結局、最初に当方より話してから一週間後、2つの設計案をもってきました。
  @庭を作り直す(庭のイメージ案)
  A設計変更の図面

 @の場合、気に入っていた庭がそのまま使えるつもりだったのが壊さずを得ず、また新たに作れる庭は、当初のイメージよりだいぶ簡略化のものになります。

 Aの場合、何回も打合せし納得した設計をいまさら変更できず(さらに部屋が小さくなったりしている)、なんといっても仮住まいの不便な生活のまま建築確認がおりるまで何もできず待ち、また工期が遅れることに耐えれません。(納屋の件でも、予定よりずいぶん工期がずれている)

 さらに、その際のA社からの説明は設計の話ばかりで、費用については一切ふれられませんでした。こちらから、「@の場合、今ある庭の解体・新たな庭の構築費用が発生するが、それはA社でみるのか」と聞くと、「そんな費用はないのでみれない」との回答です。

 納屋の件でも相当悩まされ、その時「母屋は(得意の木造)大丈夫」と言っていたにもかかわらず、最初からまたトラブルで私たちもほとほと困惑しています。
できることなら解約したいとまで思いますが、仮住まいにも入った現在、また一からメーカーを探す気にもなれません。

[業者の見解]
 A社の担当営業は、庭のスペースについては何回も打ち合わせをしたことは認めましたが、今回の費用責任をA社が負うことはないと思うとの発言です。
 A社の支店長はこの件では一切謝罪にもきませんが「これ以上はA社は費用は出せない」と言っていたとのことです。

 こちらは納得できないと伝えました。再度、話し合いの予定です。

[相談内容]
 度重なるA社のミス、また誠意のない対応には納得ができません。
 しかし建築の計画を今さら止めれず、家族との話し合いの結果、@案「庭を作り直す」ことでまとまりました。

 そこで、本件により追加にて発生する「庭を作り直す費用(解体+新しい庭の作成費用)」はA社の責任だと思うのですが、いかがでしょうか。  
 当方としては、そんなに高価な庭を作るつもりはなく、A社の提示した程度の庭で妥協しようと思っています。旧の庭はこちらも費用をかけたので壊すのは非常残念なのですが。また、それほどの高価な庭の費用までを要求はできないと思っていますが、せめて必要経費となる分はA社に負担してもらいたいと思います。

 なお庭の解体は、石垣等壊すのに相当費用がかかるそうです。
 またローンの申込みは既に終わっており、追加で出せる費用のあてもありません。

 私としては、これから始まる建築にあたり、A社との関係は良好に保ちたいとは思っております。(既にだいぶ信頼関係は壊れつつありますが・・・) 
 今後、A社と話し合いをする上で専門家のご助言をお伺いしたく、何卒よろしくお願い致します。
 yorozuの感想 度重なるトラブルに精神的にもかなりまいっており、再び貴HPを頼りにさせていただきました。みなさまお忙しいところ本当に恐縮ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
アドバイザー 
中川 雅実 こんにちは Kさん、前回の絡みもあると言うことで中川が解説します。

 施主のニーズを基に設計されていないと解釈すれば、設計の瑕疵と考えられますので、追加の費用発生は瑕疵担保責任者となりますので、新旧庭の工事費用はA社の負担と考えます。

 しかし、私はそれまでの経緯については判断しかねますので、A社が費用負担を拒否されている以上設計変更をされては如何でしょうか?設計変更による工事遅延問題は、工事請負契約書に記されておるでしょうから、もう一度確認をし文書による両者の確認を行って下さい。

 経験上、トラブル発生現場は、連鎖反応が発生するケースが多いですので、専門家に依頼をされて解決されることをお勧めします。
遠藤 知世吉  前回も回答させて頂いた遠藤です。

 相談内容は、いままでの経緯や契約書等をことこまなく理解しないと判断できませんし、突き詰めれば司法の判断となります。
 
 計画当初から3500〜4000という曖昧な表現だったのは、建物を解体しなければ敷地全体の測量ができなかったのでしょうか?
または詳細な測量をやらなかったのか・・・・

 いずれにしてもハウスメーカーは造成地などの工事になれていることや、現場担当者が多くの現場(10棟以上)をみているため、複雑な工事や特別な仕様についての対処が難しい・・・前回も今回の問題もこの事ことが原因であると考えます。

 庭の石垣の問題だけでなく、これからの工事の事を考えますと、計画全体のチェック及び工事監理を地元の設計事務所に依頼することをお勧めします。

 イメージ通りに造る事は難しいことで、K・Mさんには信頼おける相談者と工事の監理者が必要だと思います。
大きなお金を使うので慎重な対応が必要。そしてそれを生かすも殺すもこの何ヶ月かに掛っていますから・・・ 

 計画変更の場合、建築確認申請は取りなおしでなくて、設計変更で対処できますので,それによる工事の遅れは少ないはずです。
 コメンテーター 
藤井 修 設計は敷地を読む事から始まります。家族の歴史があり、しかも気に入っていたと言う庭を残したいという思いがかなえられないことは残念ですね。
しかし、ものは考え様です。新しい住宅に合った新しい庭もまたいいものです。

新しく家族の歴史を刻んでいけますから。
又、お悩みの費用等の問題は中川解説委員の言うように工事請負契約書に基づいて工事業者と話し合って下さい。
 事務局から 
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相談者お礼状 
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