相談概要 | [氏名] A,H [住所] 神奈川県横浜市南区 [職業] 動物看護士 [年齢] 28 [女性] on [構造] 木造(2X4工法) [設計者はどなたに依頼しますか?] ハウスメーカーの建築士 [何階建て] 2 [様態] 注文建築 [施工業者はどちらに依頼しますか?] ハウスメーカー |
相談内容 | [家づくりの相談内容] 現在、築30年木造2階建ての家に住んでおり、Mホームで2×4、32坪総2階の家への建て替えを計画中です。以前から,バスが通ると揺れるような家ですので、軟弱な土地とは思っておりましたが、スウエーデン式サウンディング試験で地盤調査をしたところ、 N値 0.25−3.5m 2−3.5(1.5と5のところあり) 3.5 −10m 1.5 10.25−12m 1.5−2(7のところあり) 12.25−15m 2−3(7のところあり) また、40−50m離れたところに川があり、扇状地、粘性土という結果でした。土地は、道路に面している所5m、奥行き10mの長方形で、少なくとも70年前から宅地として利用しています。今住んでいる家を調べてもらったところ、基礎に2−3mmのクラックが4ヶ所(そのうち3ヶ所は、換気口)ありますが、不同沈下は、長方形の長い方の辺で1cmということなので、メーカーは、ベタ基礎で鉄筋の数を増やせば対応できるとのことでしたが、自分で調べていくうちにとても心配になり、悩んでいます。 このような軟弱な土地ですが、出来るだけ地震に強い家をと考えておりますので、基礎は、どのような方法がよいのか、また、間取り等で気をつけることがありましたら教えてください。よろしくお願いします。 |
yorozuの感想 | 家づくりは、今まで買ったことのない大きな買い物です。それなのに、初めての経験・・・進めていくうちに、何がよいのかもわからなくなり、担当の営業の方へも不信感が出て来たりで、とても不安でいっぱいです。 本を読んだり、住宅展示場の講習会に参加したりしましたが、一般的な話で、具体的に自分の家には、どれがよいのかわかりませんでした。 このHPを知り、みなさんの質問を読んでいくうちに、みなさん不安を抱えて家づくりをしていること、欠陥住宅の多さ、大手メーカーと契約したのだから、心配ない。という考えも変えなくてはならない。などなど・・・とても勉強になります。 また、具体的に自分の例を相談できるというのも、とても心づよいです。 お仕事をしながら、みなさんの相談にのることは、とても大変なことだと思いますが、少しでも多くの方の相談にのって、いい家づくりに協力してください。 |
アドバイザー | |
小松原 敬 | 小松原です。 地盤について簡単にまとめたものを記載します。 表土 割石を敷詰め、しっかりつき固めて下の地盤に力を伝えるようにする。 あまり厚かったり、盛土があるようなら地盤改良等必要。 粘土層 N値が4〜8以上あれば地耐力は5t/m2以上ある良い地盤。 それより小さい場合は、地盤改良等必要。 砂層 N値が10〜30以上あれば地耐力は5t/m2以上ある良い地盤。 それより小さい場合は地盤改良等必要。 ローム層 良い地盤 砂レキ層 良い地盤 岩盤 良い地盤 N値と地耐力 N値 標準貫入試験といい、63.5kgの重りを75cmの高さから落下させて貫 入サンプラーが30cmもぐるのに必要な打撃回数、というややこしい数 字が並ぶ土質の固さの指数。 ・・・土質とN値がわかれば、地耐力がわかる。・・・ 地耐力 正式には、平板載荷試験というもので出すが大掛かりなのでN値と土質 から推定。1m2あたりの荷重が何トンまでなら許容できるという単位。 5t /m2以上なら良い地盤。3〜5t/m2は弱い地盤。それ以下は軟弱。 地盤調査の方法と結果の見方 スウェーデン式サウンディング調査 人力でロッドを地盤に回転させながら貫入させ、その抵抗からN値を推定す る簡易調査。敷地の4〜5箇所を調査する。4万から10万円ほどで調査でき る。ただ、土のサンプルが取れないなど人間のカンで推定する部分があるの で、人により結果のばらつきがある場合も・・・。信頼のおける会社に頼む 事が重要。 木造には適してる。 ボーリング調査 機械でボーリング・ロッドを地中に貫入させる。掘っていくごとに土のサン プルを採取し、標準貫入試験を行う。支持杭の場合、最終的にはN値が50以 上の層が 5m以上続く層を見つけて支持層とし、杭の長さを決定する。 平板載荷試験 30cm四方の板(大きさは幾つかある)にレールなどの重石を使って、1t/m2 未満の重みを段階的にかけて放置し、重みに耐えられなくなった時の1/2の 重さを地耐力とする。 ボーリング調査は、正確で杭を必要な大きな構造には適していますが、実際にどれくらいの重みに直接の地盤が耐えられるか、という調査には適しません。 もっとも、正確なのは平板載荷試験が実際に重みをかけるので良いのですが大掛かりなので住宅ではあまり使いません。 サウンディングは、推定に頼る部分が大きいのでベテランの調査者の勘と知識、周辺調査が大事です。 また、対処方法も専門の人間にきっちり考えてもらう必要があります。 例えば、ベタ基礎でも2重配筋にしないと軟弱地盤では割れる可能性があるし、また、2重配筋にすれば基礎は壊れませんが地盤の固さに差があると、重い基礎だと柔らかい方向に傾くこともあります。 重い基礎の負担を軽くする為には、基礎を深めに作って土を排出する方法や、また地盤改良を行って軽い布基礎にしたほうが良いという意見もあります。 上部構造とのかねあいもあるので、基礎形式、もしくは地盤改良に関しては専門家に相談してください。 (「よろず」にもおります) |
中川 雅実 | Hさんこんにちは、神奈川解説委員の中川です。 地盤調査の結果を見ますと相当な軟弱地盤のようですが、決定的に建物の揺れを防ぐ方策はありませんし、べた基礎の鉄筋数を増やしても効果はありません。 緩和する方法として、揺れの発生元と土地の間を縁切る、重い建物にする(鉄筋コンクリート等)、固い地盤で支持させる等あると思います。 しかし、チョット心配なのはMホームの対応です。 鉄筋を増やすと言っておられるのは、営業担当者では無いでしょうか? Mホームの有資格者(一級建築士等)と直に打ち合せをし、最善の対策をとって貰うか、構造に強い専業の設計事務所に相談することをお勧めします。 |
コメンテーター | |
宮坂 英司 | 基礎というのは建物の根幹です。これがしっかり検討され、設計され、施工されなければ、建物も長持ちする訳がありません。 Hさんも御自分でいろいろと調べ、検討されているようですが、基礎については構造に強い専門家に検討していただくのが一番です。地盤調査は行われているようですからそのデーターを利用して、Mホームの構造担当者、または構造設計を行っている設計事務所に相談してみることをお勧め致します。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | ベタ基礎で鉄筋の数を増やせば対応できる。という無謀なことを平気でいえますね。この人には人の命をなにも考えていないのですね。この方、素人ですね。それか、営業的に安心させて契約し、後で、実はこの土地は地盤改良が必要で別途、出費お願いします。なんて考えているのでしょうか? こころない人に依頼してもこころある家はたたないと思いますよ。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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