相談概要 | [氏名] H,T [住所] 長野県塩尻市 [職業] 会社員 [年齢] 43 [男性] on [構造] 木造(2X4工法) [設計者はどなたに依頼しますか?] 建設会社の建築士 [何階建て] 1 [様態] 注文建築 [施工業者はどちらに依頼しますか?] 建設会社 |
相談内容 | [家づくりの相談内容] こんにちは、私は2X4工法で高気密、高断熱住宅の建築を予定しているのですが、見積依頼先の建築会社と価格すり合わせの段階でコストを落とす為に壁の内側に貼る「ベーパーバリヤー」を省けば30万ほどコストが下がるという話しがでてきました。 この「ベーバーバリヤー」と言う物は壁の内側に貼る防湿、気密シートだと思うのですが、これを省くことによって高気密、高断熱の性能が落ちることがないのでしょうか、又、断熱材のグラスウールは湿度に弱いとのことなので、この気密シートによって内側から の湿度の進入を防ぐ役割がなされているとしたらこれを省く事で性能の低下してしまわないのでしょうか。 自分では本当はそれほど高気密でなくても良いと思うのですが、高断熱については重要視したいと考えております。(24時間換気システムは入れるつもりです。) お手数おかけ致しますが、このベーバーバリアーシート成る物の効果、役割、必要性をお教えいただければ幸いです。 |
yorozuの感想 | 参考にさせていただいております。 |
アドバイザー | |
堀住 勝雄 | 機能についてはお説の通り室内の湿気を断熱材に含ませないことが目的で、結果として建物が高気密になります。この”よろず”のHPをはじめ、ネット上で調べて見て下さい、特にグラスウール断熱材は湿気を含みやすい物ですから防湿シートの施工を省く事は常識外です。 建設業者が簡単に「ベーパーバリアを省きましょう」と発言したとしたら絶対にその業者は信頼できません、この大切さを認識していないことの証明です。もし予算を復活してベーパバリアを施工したとしても完全な施工は望めないのではと危惧します。 一口に高気密高断熱といいますが欠損のない断熱と防湿の施工はそう簡単ではありません、壁コンセント部、配管部分、サッシュ廻り等々 断熱防湿を理解している人が目を凝らして一つづつ欠点を潰していくような管理体制が必要です。 |
今井 優子 | 北海道の今井です。 基本的に堀住解説委員の言うとおりだと思います。 高気密・高断熱を前提としていながら、気密シートをはずす提案をしてくる業者は、気密の意味と役割を全く理解していないといわざるを得ません。 そのような業者が、仮に気密シートを施工しても正しく施工できるとは思えません。 不確かな気密施工はかえって断熱材・構造木部に悪影響を及ぼすのでしない方がましともいえます。 高断熱とおっしゃるのがどの程度をイメージしているか解りませんが気密と断熱は常にセットで考えなければならず、高断熱だけを実行し気密をおろそかにすると壁体内での結露〜構造木部の腐れを誘発する可能性が大きくなります。 建設地の気象条件に合った適切な断熱量と住まい方にあわせた気密性能を得ることが、結果的に一番省エネルギーで、長持ちすることにつながります。 加えて言うならば、気密化しない建物に24時間換気システムは無用の長物となります。 24時間の機械換気は、高気密であるが故に必要な物であり、また、高気密であるからこそ有効にその機能を発揮するものです。 建設地が長野の塩尻市で2×4とのことですが、2×4は従来の在来工法に比べると構造体自体の隙間は少ない工法です。 暖房を温水パネルか電気のように燃焼時の水蒸気を室内に排出しないもので行い、室温を20度程度に保ち、就寝前と朝5分程度窓を開け換気する習慣があれば気密シートは無くてもいいかも知れません。 |
コメンテーター | |
関口 啓介 | 両解説委員の言うとおりです。 高気密高断熱でなくとも、壁体内の結露を抑えるために、内壁内側に、防湿シートを貼る事は有効であります。私はよくやります。 そして、高断熱・高気密・計画換気は3つそろって有効性を発揮すること を考えますと、減額案として、提案してこられた工務店の意図する所が理解できません。 直接説明を伺って頂き、お金のためだけに、無理やり減らすような事であるならば、別の減額案を提示頂くか、場合によっては工務店を変える必要があるかもしれません。少しを削る事で、大きなマイナスを造らないように、気をつけて下さい。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | その様に言った方は建築を知らない営業マンでしょうか? 論外の発言のように思えますが・・・。気をつけてください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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