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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0431 マンションの雨漏り

 相談概要 [ 氏名 ] E.K
[ 相談内容 ] 分譲マンションの瑕疵
[ 住所 ] 千葉県市原市
[ 職業 ] 会社員 
[ 年齢 ] 43 
[ 男性 ] on
[ 構造 ] 鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)
[ 築何年ですか? ] 築 10年以内
[ 何階建て ] 8
[ 様態 ] 分譲マンション
[ 床面積 ] 60m2以下
[ マンションの総戸数 ] 50戸以下
 相談内容 [ 現象 ]
先日7月8日にきた台風のような風を伴う雨のとき、居室天井部より雨漏りが起きます。
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1993年5月 建設完成
1994年4月 引き渡し(7階 リビングの上は8階のルーフバルコニー)
1996年6月 雨漏り、火災報知器作動(火災報知器に雨水がたまる為)
8階のベランダに野ざらし状態に取付けてあるエアコンの室内機と室外機を結ぶホース穴のシリコンシールがひび割れしていた(応急処置:シリコンシールのひび割れをその上から接着剤で埋めたのみ)
1996年9月 雨漏り(火災報知器は取り外したままだったので、火災報知器は作動せず)
ひび割れたシリコンシールを取り除き新しいシリコーンを注入した。
1998年3月 火災報知器作動(雨漏り)
シリコンシールには異常がなかった為、その上に設置されている換気口からの進水が予想される為、少し長い換気口のフードと交換した。
2000年7月 雨漏り、火災報知器作動(原因究明中)
★写真は、2〜3日中に投函させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします★

[ 業者の見解 ]
以下、いずれも目視での調査の上での見解です。
雨漏りの都度、原因と思われるところをつぶしていくという形で現在に至っております。
まず、エアコンの室内機と室外機を結ぶホース穴のシリコンの劣化を原因にあげ修理したが、再び雨漏りした為、結露を防ぐ目的だという「換気口」からの雨水が入り込んだのを原因とし、長めのフードカバーに取り替えた。

今回再び、雨漏り(7月8日)したことで、調査(目視)してもらったが、やはり原因は「換気口」からの進水の可能性が高く、ルーフバルコニー部の防水切れや屋上からの漏れは絶対ないということだった。
しかし、一応、換気口から雨水が侵入した為と理由を挙げられたが、他の原因の可能性がないかどうか、これまでの事例などを調べて検討し、雨漏りの原因及び今後の対応について、8月初旬に回答(報告書)を出していただけることになっている。

[ 相談内容 ]
1)目視だけの調査で、雨漏りの原因を特定できるものかどうか。また、施工会社の調査は信用に値するかどうか。
2)施工会社が言う通り、「換気口」からの進水の可能性が高いかどうか。他に問題になりそうな箇所はないか。
3)「換気口」の場所や形態に設計上の問題はなかったか。違法ではないのか。(同じタイプの換気口は、上から下まで平らな側面についている。私共のマンションは、7階が斜めにカットされていて斜面構造になっており、横風のとき、雨が下から上に吹き上がり、そのカット部分にあたると、換気口に雨水が侵入しやすい)
4)また、室外機の位置(ホースの入り口)は問題がないか。3)と同じく、エアコンの室内機のホースを入れる穴に詰めるシリコンの劣化による雨の侵入は考えられるか。その場合、常に劣化に注意しなくてはならず、上の階の住人に協力を求めなくてはならないので、屋根のようなものを設置すると効果は得られるか?
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これまでの雨漏りで修繕してもらい、2年雨漏りがなかったので、雨漏りは直ったものと思い、不動産屋と住み替えの話を進めている最中でした。しかし、今回の雨漏りで、マンションを売却するわけにいかず、保留しています。
どういう形まで解決したら、売却に問題がないでしょうか。
前回までの修繕費用は、施工会社の方で負担してくださっていましたが、今回の修繕費用は、管理組合で負担してほしいと言われました。前回まで修繕では不十分だった為に起きた雨漏りだった場合も、管理組合の修繕費で負担しなくてはならないのでしょうか。

上部フードが以前の漏水の時に設置
下部にエアコンの連結穴

 yorozuの感想
アドバイザー 
三浦 惠翁 千葉を担当している三浦です。

文面からですとどの程度の雨漏りなのか、又、目視調査は天井を解体し8階スラブからの雨漏りでは無いと確認した上で、ルーフバルコニー部の防水切れや屋上からの漏れは絶対ないということだったのでしょうか。現場を見ていないので正確なことは言えませんが、相談内容1から順にお答えします

1.推測は出来ますが、原因の特定は出来ません、漏水調査というより、あてずっぽの修理としか言い様がありません。ルーフバルコニーからの漏水も考えられますので、天井を壊し、ガス注入検査で防水層の検査もしてみてください。
2.傾斜壁面に換気口が在るとすれば、可能性は最も高くなります、壁面にスリーブを通す場合外部に向かい勾配を附け水の浸入を防ぐようにしますが、傾斜壁では横鉄筋を切断しない限り施工は無理でしょう、逆勾配の可能性があります。
3.違法では有りませんが、垂直壁と同じ構造で在れば明かに設計ミスです、設計者に確かめてください。
4.垂直壁に在り床上50cm以上在ればシーリングさえ、しかりしていれば問題ありません、北側でしたら5年間はだいじょぶです、庇がない場所でしたらウエザーキャップを付けて置けば尚安心でしょう。
 コメンテーター 
山口 雅克 同じような箇所からの漏水が続いていますので、傷は治っても完治していない状況です。
8月の報告書をみて、納得がいかなければ調査を依頼するのが良いと思います。
調査には費用がかかりますが、それを誰が負担するのかは状況により判断をしてください。
瑕疵の担保というものがありますので、販売者、施工者、管理会社、管理組合のなかで検討することになると思います。一時的に治って売却できても、それを購入した人が同じ目にあってしまいます。
病巣を発見して徹底的な治療をしなければ再発しますよ。
 事務局から 
  ー
相談者お礼状 
 相談者お礼状 雨漏りについての御相談をさせていただいたEと申します。
早々のご解説、ありがとうございました。

解説していただいた中に書かれてございましたが、目視調査については、解体等は一切しておりません。
一応、8月上旬にいただけるはずの調査結果を見て、また修繕方法や今後の対応等を伺ってから、それいかんによっては調査をお願いさせていただこうかと思っております。

天井を壊し、ガス注入検査で…とご解説くださった中にありましたが、どの位の費用がかかるのか見当もつきません。おおまかな目安で結構ですので、だいたいの費用を教えていただけないでしょうか。

ありがとうございました。
 その後  
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