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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

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No.0372 Pタイルの下が黒く変色

 相談概要 [氏名] T.K
[住所] 兵庫県三田市
[職業] 主婦
[年齢] 38
[構造] 木造(2X4工法)
[築何年ですか?] 築 15年以内
[何階建て] 2
[態様] 注文建築
[生産者] 大手建設会社
[設計者を選んだのは] 自分で選んだ。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。
[確認申請の為の委任しましたか?] した。
[確認申請書お持ちですか?] 解らない。
[検査済書は有りますか?] 有る。
[お手持ちの図面は何枚?] 1枚
[打ち合わせ何回] 20回以下
[床面積] 150m2以下
 相談内容 [現象]
1階玄関の3畳程のスペースから、リビングまで、コンクリート基礎の上にフローリングを敷いてあります。
6〜7年前、その上に、Pタイルを敷きました。先日、掃除機にその一枚が貼り付いてとれてしまいました。
何と、フローリングが1枚、ペロンとはげてしまって、Pタイルに貼り付いていたのでした。中は、見るも無惨です。真っ黒になり、ところどころ白くなってます。フローリングは、ぺりぺりです。しかも、じっとりと濡れたような感じです。

丁度その部屋の上にある2階のサッシまわりから以前雨漏りがあり、サッシまわりの補修はしてもらってます。(でもシミのできた壁紙はそのまま)玄関は、北西側です。少しずつめくってみると南側にいくにつれ、ちょっとはましになるようです。

[業者の見解]
電話での問い合わせでは、床下から湿気があがるのは考えにくいし、上からではないかといいます。家に犬を飼っているので、犬のおしっこではないかとのことです。取り敢えず、来てくれるのを待ってますが、いける日を連絡しますといわれたまま、ほっとかれてます。

[相談内容]
子犬が産まれた時、玄関のフローリングの上に、クッションフロアをおき、その上で子犬を世話していたところ、1ヶ月程してどけてみると、真っ黒に変色しており、犬がおしっこをして、クッションフロアをかけて隠したので、そうなったと説明を受けました。今後も犬がいるというので、業者の勧めで、Pタイルを上から貼りました。そうすれば、下にいかないので大丈夫とのことでした。(40万
円也です!)

しかし、今になってみると、家を建てて、2年程のことでしたので、コンクリートがちゃんと乾いてなかったのではないでしょうか。木の素材でしたら、上に何も置かなければ水分は出ていくでしょうが、クッションフロアやPタイルを敷いてしまった為に、湿気が隠ったように思います。12月に10年がたって、保証がきれたばかりなのですが、何だか納得できません。このままだと、犬のせいにされて終わってしまいそうです。犬のおしっこだと、全面にはいかないと思うんですが・・・。

ただ、システムとしては、ちゃんとサービス会社がついていて、その会社の人が来てくれます。いい人なんですけど、前回のことがあるので、こちらも、技術的にちゃんと勉強しておきたいのです。現場の写真と、ご参考まで、雨漏りした、リビング側の壁もお送りします。
雨漏りは、建築当初に起りました。実は、西側の和室も、上のベランダのサッシドアから雨漏りし、これも、直してもらいましたが、畳は、シミが残ったまま、替えて貰えませんでした。
でも、不満を言い出すときりがないし、マシな方かなあなんて思ってたので。

特に、こちらの家は、基礎の上にフローリングがしいてあるから、シロアリとかの心配もあんまりないと説明されていたので、ちょっとショックです。
保証の都合があるといわれ、ずっとサービス会社にお願いしてるのですが、いけなかったんでしょうか?

今後のことですが、このままってわけにもいかないですよね。
そんなにお金もないですし、いい方法がないでしょうか?
もし湿気が原因なら、保証して貰えるんでしょうか?
どうせ、床を剥がすのなら、犬もいることだし、いっそ、石張りとかタイルとか、もうそのまま、うちっぱなしとか・・・
犬が年をとってくると、人間と同じで、垂れ流したりするようになります。
その度に、床が腐るような(腐ってるんですよねあれって?)家って、どんなもんなんでしょう?

お世話になります。
落ち着いて、少し調べてみました。

平成元年12月引き渡し
平成4年2月の24ヶ月点検でリビング上のシミ指摘
(2階サッシからの雨漏りということでサッシ下の外壁をコーキング。クロスはこのままで何の問題もないといわれ、そのまま。その際、もしかしたら、下から湿気が上がって、たまったのかもという意見をいう人がいたが、うやむやになった。)
平成5年秋頃床工事(Pタイルを貼る)
平成6年1月支払い(領収書や書類を紛失していますが、家計簿に書いていたので)

布基礎で防水シートを敷き、その上に防湿コンクリートを5cmというふうに、図面上はなってます。

よろしくお願いします。



 yorozuの感想  家を建てるのに、知り合える専門家は、家を建ててくれた方だけ。その人達を信じるしか道はない中で、第3者として、技術的な意見がきけるのが有り難いです。動物を室内で飼うことが当たり前になっている昨今、それに適した素材や、施工法などまた教えて頂きたいです。よろしくお願いします。
アドバイザー 
津村 泰夫 床フローリングの腐れの問題ですね、私も家の中で大きな犬を飼っていますので、「おしっこ」は問題になっています。
でも犬のおしっこよりも風呂場の出入り口の方が湿気が多く腐りやすくなっています。
ご相談の住宅の基礎とフローリングがどのようになっているのかよくわからないのですが、濡れてもすぐに乾燥する構造としておくのが大切だと思います。わたしどもはベランダを木製で作りますが床板を「目透かし」として雨水などが溜まらないような構造にしています。

今後、フローリングを張り替えられた場合には、下部を通気の良い構造とされることをおすすめします。
コンクリートの乾燥不足からの湿気もマンションでは問題になることがありますが、戸建て住宅では考えにくいです。
それとサッシからの雨漏りが原因か、犬のおしっこが原因か出来るだけ調査した方がよいでしょう。有名な雨漏れ鑑定家は濡れたところを舐めて判断するそうですけど。
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 文面からはわかりませんが、「コンクリート基礎の上にフローリングを敷いて」から想像すると床下の懐が無い(人も入れない)構造なのでしょうか?床下換気口は設けられていますか?

Pタイルを貼る場合は木材は蒸れますので、その湿気を少なくとも床下から乾燥させるか、完全に乾燥した材を用い他の場所から湿気が入り込まないように考えるかだと思いますが、こちらですと施工や納まりを慎重に計画しないと逆効果になることも考えられます。Pタイルでも上から水やおしっこが目地から浸透してゆき腐食にはなります。この場合はクッションフロアーの方が目地が少ないのでよかったと思います。

しかし、床下の湿気が問題だとしたらどちらも同じことになります。雨漏りしていたとの事ですが、必ずしも雨漏りが室内に現れるとは限りません。壁内部から床下まで流れることも考えられます。又、配管からの漏水も考えられます。
次回に床を張り替える時に原因がわかるかもしれませんね。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 お返事有難うございます。
連絡の手違いがあったようで、再度電話すると、会社の人がすぐ来てくれました。
お騒がせして申し訳ありません。

やはり、湿気が原因とのことです。
ワンコは、無実でした!

結露しているか、防水シートが破れている可能性も否定できないそうです。
もちろん調査をしてもらうことになり、雨漏りも調べてもらうことにしました。

布基礎の上に防水フィルム、防湿コンクリート、2×4材を平たく置き(30cm間隔くらい)、その上に合板、フローリング、Pタイルという現状です。コンクリートからは、3.5cmの厚さです。
地面からは、30cmはあります。全部コンクリートなので換気口はありません。
コンクリートの上に防水フィルムを敷いて、あとは現状と同じに施行するとよいのではないかといわれていますが、夫は、すると逃げ場のない水分が壁の方にいくのではといってます。

他にいい方法があるのでしょうか?しまいの問題ですか?断熱材を入れるというのは? (すいません、夫がいろんなこというので・・)
Pタイルは、止めといた方がいいでしょうか?

この家を建てる時、みんなの(私達を含めて)共同作品だからと、話し合いを重ねたことを思い出しました。(大工さんが、こんな家建てたことない!とあきれた?くらいで)
今回も、いろいろと対策を一緒に考えていくつもりです。
また、ぜひいろんな方法があれば御提案お願いします。

津村解説委員さんへ
解説有難うございました。ワンちゃんもお元気ですか?
うちは、ハスキー3頭(お外)とアイリッシュテリア2頭(室内)です。
今回は無実でしたが、犬についてのこのような悩みは結構あると思います。
実は、人と動物の共生社会を考えるNPO Knotsの代表です。
室内での飼育が当たり前になりつつあり、動物も一緒に快適に暮らせる空間への感心も高まっています。例えば、フローリングは犬が滑る、カーペットはダニがつきやすい、畳は痛む、コルクタイルはおしっこが問題、クッションフロアは見た目が・・と相談されると『う〜ん』となってしまいます。取り替えられるカーペットもありますが。

また、ペットの苦情は、糞尿、毛、臭いが主ですが、家そのものの設計思想や部材などで随分解決できるような気がしています。その為には、動物の専門家と家づくりの専門家がつながっていければと思ってます。Knotsは、結び目の意味で、いろんな専門家や人と動物、人と人、社会の結び目になって活動しようという意味で名付けられました。
建築方面は、やはり興味のある建築家が研究しないと無理だろうとある協会の方にいわれました。
法律の方は、ペット法学会もでき、分析がなされています。人と動物の関係学会とい うのもあり、特に集合住宅については、研究が進んでいます。
 その後  
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