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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.0336 同じ敷地内に違反建築物

 相談概要 [氏名] N.K
[住所] 愛知県安城市
[職業] 会社員
[年齢] 37
[希望構造] 鉄骨造(ラーメン構造)
[どちらに依頼しますか?] ハウスメーカーの設計監理
[何階建てを希望] 2
[予定床面積] 200m2以下
 相談内容 建て替え考えています。
現在は建物として母屋(昭和41年建築)と別棟(昭和58年建築)があります。
今回は母屋を壊して建て替えを考えています。
しかし、別棟が道路後退を守っていないことが判明しました。
というのは、私は養子として4年前から住み始めましたので今回まで知りませんでした。

当時の建築図面を見てみますと、道路後退の2Mは守っていますし、基礎はさらに70cm下がっていました。
ということで、建築申請も通ったものと思われます。

建築終了し、検査を受けたときに道路後退を守っていないことが市役所の人に指摘されました。
よくよく見てみると、基礎の部分が道路後退2Mを守っていますが、庇が道路にはみ出ています。
これにより違反建築となり、登記もできなかったそうです。

今回の建て替えとは関係ない部分ですが、同じ敷地内に違反場所がある場合、建築申請は通らないのでしょうか。また、通すには何か手段はあるのでしょうか。
 yorozuの感想
アドバイザー 
三浦 惠翁 >建築申請は通らないのでしょうか。通すには何か手段はあるのでしょうか。

 何という相談でしょう 駐車禁止の道路に17年間も違法駐車しておいて、もう1台駐車するにはどうすればよいですか?公安委員会に質問してみて下さい。
違法建築は重大な欠陥住宅です。個人の欠陥住宅では保証賠償を求め、社会的欠陥を造ろうなんてもってのほかです。
久保田 英之 建築よろず相談解説員の久保田です。

 別棟の違反建築でお悩みのようですが、建築確認申請書通りに工事施工者が建てていれば、何の問題も起こらなかったのではないでしょうか?
 道路後退を2mもとっていながら、庇が道路にはみだしているといった状況に理解しがたいものはありますが、境界線の越境をおこしている事に変わりありません。
当然、建築主事も検査済書をだすことは出来ないでしょう。

 その時に建築主、工事施工者、工事監理者、設計者は、どのような対応をしたのですか。(その対応は非常にまずかったように思います。)

 建物を建てて登記していないという事は、税金も未払いなのでしょうか?
当然、同じ敷地内に違反建築があれば、確認申請は通りません。
その手直しも含めて、信頼できる設計者を選択し、解決方法を探って下さい。
 関口 啓介 こんにちは、関口と申します。

久保田解説員の解説の通り、信頼のおける建築士に解決方法も含めて依頼される事をまずは、お伝えします。

相談の文面から推察しますと、建築基準法42条2項道路(みなし道路)で、道路中心線より、2mの後退が必要になったのではないでしょうか。
何故、庇が飛び出たのかの原因の究明をし、建築主の要望でなったのであるならば、建築基準法を守る姿勢を改めて持って頂かなければなりません。
施工業者が勝手にもしやったのであれば、施工業者に責任を持って、改修していただく必要があると思います。

これとは別に、登記においては施工業者の施工証明によって可能ではなかろうかと思います。
司法書士事務所、土地家屋調査士事務所にご相談下さい。

これから、増築する建物は、土地を分割(分筆ではありません)し、新築として申請すれば可能かもしれません。但し、土地の形状や配置により、接道義務や、諸法規が満たされなければなりません。
住宅金融公庫*など使用する場合は、分割された一方の土地の建物にも抵当権が発生するおそれがあり、登記がなされていなければ、できません。

安易な一つのボタンの掛け違いにより、大変な事になります。今後お互いにルールを守る姿勢を持っていきましょう。

信頼のおける建築士と共に、市役所の担当係に、正直に相談に行くのが、早道のような気がします。
それでは、がんばって下さい。


*事務局注:住宅金融公庫は、2007.4.1に独立行政法人 住宅金融支援機構に移行しました。 
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 先ずは違反建築物を是正し、その後合法建築物を建設下さい。

違反建築物だから登記できないのでは有りません。登記は建築規準法とは別物で運用されています。
それでは違反建築物だったら合法的に不動産取得税等未納ができることになってしまいます。
建築基準法を守った方が税金を払い、法律違反の方が不動産取得税等未納する。それはでは本末転倒な社会になってしまいます。

残念ながら違反をすり抜ける方法などありません。違反建築物を合法に改築し、登記する。その上で夢ある家づくりに励んでください。今の状態では夢ある家づくりの段階ではないと考えます。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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