相談概要 | [氏名] U.Sさん [相談内容] 分譲マンションの瑕疵 [住所] 大阪市東淀川区 [職業] 会社員 [年齢] 66 [構造] 鉄筋コンクリート造(その他) [築何年ですか?] 築 3年以内 [何階建て] 6 [態様] 分譲マンション [マンションの総戸数] 20戸以下 |
相談内容 | (1)マンションの外壁に築2年以内に多くの亀裂(クラック)が入り、またその亀裂にそって吹き付けのタイルが割れ不安である。2年保証期間の一貫としてその工事が施工されるが、その後、工事した箇所に不具合が生じた場合再度保証してもらえるか。たとえば工事後、構造評価をしてもらい欠陥とわかつた時、業者は保証してくれるか。 (2)割れたタイルの交換は無理と言われ、マンション全体の問題と思われるのに、申し出のあった住居のみ(全体16戸の9戸)の予備調査で工事を開始することに大きな不安感じる。 (3)工事内容はクラック部分をコーキング処理し再塗装すると通知されています。工事内容はこれで万全どうか不安を感じる。 事務局補足:アルミ既製手摺支柱柱脚部の亀裂(背景白抜き処理は相談者加工) 事務局補足:防水立上がり部モルタル押え亀裂。上部はそのアゴ。 事務局補足:バルコニーコンクリート手摺天端部に水平にヘヤークラック。(背景白抜き処理は相談者加工) 事務局補足:コンクリート手摺コーナー亀裂発生状況。 事務局補足:アルミ既製手摺支柱柱脚部の亀裂(背景白抜き処理は相談者加工) |
yorozuの感想 | ー |
アドバイザー | |
荻原 幸雄 | (1)について 工事後に構造評価をするのではなく、工事前に事前調査をし、不具合の現象を調べ、その原因を追求し、今後の対策として補修方法を検討し、仕様を決め、施工する事が肝心です。事前調査での調査方法、現象、原因、その対策方法(仕様、施工方法等)を文章で施工計画書として提出してもらってください。保証期間の補修なので特に保証書はでないと思いますが、交渉して見てください。その後瑕疵が見つかればその日から1年以内なら損害賠償若しくは契約解除を求める事ができると思います。 (2)について 管理組合は設立されていますか?あれば上記の内容を伝え、業者から文章でもらっておいてください。タイルのひび割れについては下地のコンクリートに亀裂が出来ている可能性がありますので、診断が必要です。心配であればその旨、お伝えください。 (3)について ひび割れが小さいものはグリスポンプを用いてエポキシ樹脂を注入してください。 1mmを超える大きいひび割れはUカットし、建築用シーリング材を充填してください。業者に伝えれば意味がわかります。 最後に写真での解説です。(上記の補修をすることを条件にした解説です) コンクリート手摺壁の水平の亀裂は多分仕上にモルタルを塗ったものと思われます。そのジョイント部のひび割れです。今のところ心配はいりません。 アルミ既製品手摺の柱脚部のひびわれですが、この場合は手摺を取付ける為に箱抜きをしてそこに柱脚を差込止め、モルタルを詰めて仕上るのですが、この詰めるモルタルは多少硬練りのモルタルを使うべきでしたが、モルタルの収縮の為亀裂が起きたものと思われます。 上記の補修をしていただければ大丈夫だと思います。 縦に長い亀裂が有りますが、これはひび割れの巾も広いのでUカット(コンクリートをUの字に掘り取る)シーリングを充填してください。 床からの立ち上がりの亀裂ですがこれはよく心配される方も多いのですが、防水の立上がり処理の為の保護モルタルを塗ってありますので、これにヘヤークラックが起きたものでそれほど心配はいりません。その上のアゴのコンクリート部ですが、ここは防水の端部で重要ですので上記処理をしてもらってください。 全体的な文章と写真からの感じではそれほど心配することはなさそうです。 |
コメンテーター | |
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事務局から | |
荻原 幸雄 | 写真の加工ご苦労さまでした。このようにすれば背景が解らず、安心して写真をお送りいただけると思います。いい先例を作っていただき有難うございます。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 丁寧なご解説有り難うございました。実を申しますと、来年1月より補修工事が始まります。業者に問い合わせると、事前の全体調査は、始めの2日間で行うとの事です。ご指摘の施工計画書作成を至急お願いしました。工事中色々とご質問するかもしれませんが宜しくご指導の程お願い致します。 |
その後 |
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