相談概要 | [氏名] I.Hさん [相談内容] 建売住宅の瑕疵 [住所] 愛知県西春日井群 [当該建設地住所] 愛知県西春日井群 [職業] 会社員 [年齢] 35 [構造] 木造(在来工法) [築何年ですか?] 築 4年以内 [何階建て] 2 [様態] 建売り住宅 [生産者] 地元建設会社 [設計者を選んだのは] − [監理者を選んだのは] − [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] - [確認申請の為の委任しましたか?] - [確認申請書お持ちですか?] - [検査済書は有りますか?] − [お手持ちの図面は何枚?] 2枚 [打ち合わせ何回] 2回 [床面積] − |
相談内容 | こんにちは。よろしくお願いします。 二階の子供部屋(南向き・洋間6畳)の部屋の角の床が一部たわんだように2〜3ミリ下がり始めました。 部屋の中央あたりは何も感じませんが 隅に行くと下がっているのが体感できます。 施工業者に相談したところ大工さんを連れて見えて一階から天井裏をのぞき調べてくれました。 施工業者の説明によると、角の「火打ち」に床を止めてある釘が打たれており「火打ち」が乾燥により「やせて」それに引っ張られているようだとの説明がありました。 下がりはじめた床の上にある窓(アルミサッシ)の開閉には異常がないので家が傾いたりゆがんだりしているわけでは無いとも説明がありました。 しかしながら、特に重いものを乗せているわけでもなく施工業者の方もたわみを認めたため修理を依頼したところ「この程度は修理するまでもない。修理するなら実費精算です。」といわれました。 また「見積もりを作成しないとわからないが数十万円かかるかもしれない。大工さんと相談・検討してなるべく安く済む方法で、、、。」と回答されました。(後日10万円程度で 修理出来そうと 連絡をいただきました。) 「火打ち」が乾燥したり、「木材がやせた」ために床が沈んでしまうことは良くあることなのでしょうか? 建築物に使用する木材は当然乾燥したものを使用するのが一般的かと思います。 柱などは主要部材でかつ目に触れるところなので当然充分な乾燥を行い使用していると思うのですが、」床下や天井裏に使用する部材はあまり乾燥してないものを用いるのが一般的なのですか? もしそうであれば今後どこか同じようにたわんだり沈んだりする可能性があるということなのでしょうか? また、このような場合の修理費は私どもで支払わなくてはいけないのでしょうか? 乾燥不十分とも思われる木材を使用した業者には責任はないのでしょうか? 知り合いに建設業者の方がみえないので施工業者の説明が正しくて一般的には良くあることなのか判断できません。 お手数ですが よろしくお願いいたします。 |
yorozuの感想 | ー |
アドバイザー | |
久保田 英之 | Iさん。こんにちは。解説担当します久保田です。宜しくお願いします。 ご相談内容は2階の子供部屋角の床が2〜3mm下がった事ですね。 現場を見ていないので正確な回答にはなり得ていないかもしれませんが、文面だけの判断でいくつか疑問点が浮き出てきましたので書き添えておきます。 施工業者は、火打ちの木やせ(乾燥による)が原因としているようですが、床の仕上げ・下地と火打ちとの関連性が読みとれません。 火打ちは梁と梁のコーナーに取り付け、梁等のねじれに対して有効に働きます。 床を直接止める材ではありません。 床仕上げは梁の上に乗る根太に打ち止めますので、説明から判断すると、その床下地である根太を火打ちに止めたという事なのでしょうか? それにしても、火打ちがやせて床が人に解るくらい下がるのは考えにくいです。 (例えば大きな加重を支える梁(1尺程度)ですと5mm程度木やせすることは考えられますが、そこまでの大断面ではない筈です)何か他の要因がないでしょうか。 例えば根太のレベルをかけを間違って下がっていたとか、床下地(際根太)が入っていないとか、フワフワしているなら下地に止まっていないなど考えられます。 木材の乾燥の件ですがIさんの言われるのは正論ですし、木材の乾燥率についても一定の基準指針はあります。 しかし、現状ではそこまでの精度(どの木材も)で乾燥チェックされていないのが実情かも知れません。この間、よろずの解説の中で木材の乾燥率をチェックする機械の精度で問題も指摘されました。 当然、生木を使用するのはもっての他で、乾燥した材料を選定するのは当たり前の話です。 ただ、木材は自然の材料です。湿度が高ければ膨らむし、乾燥すれば木はやせます。 これを呼吸すると考えれば弱冠の木のやせは致し方ないかも知れません。 例えば、木造の2階の床レベルでも、全てが機械で計測したとして平行にはなりません。 ただし、人が解るような床の傾きにもなりません。それは、木材全体が同じ様に木やせや膨張を繰り返しているので普段の生活に対して支障がない訳です。 ただし、Iさんの場合はあきらかに床が下がっているのでしたら木やせ以外の原因が考えられるような気がします。 それが許容範囲以内なのか(これ以上たわみが増大しない事前提で本当に木やせであるとか)、前にも述べましたが施工上のミスなのかで対応が変わります。 もし、後者であれば施工業者と交渉して直してもらったらいいかと思います。 Iさんにとって良い解決策が見つかるよに祈っています。 |
コメンテーター | |
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事務局から | |
荻原 幸雄 | 火打ちがやせたは理由にはならないでしょう。わたしも他の要因があると思います。 際根太の止めが甘かったのかもしれません。乾燥により木やせし、竣工時片方の根太にかろうじて架かり保持していたものがずれたのかもしれません。多分保証期間も過ぎているので施工業者は有償と言うと思います。このような場合の不法行為は無いと思いますので瑕疵としては保証書の通りです。残念ながら法律で家の全てを守ることが出来ない事を認識して戴き、設計監理の重要性を理解して今後の糧としてください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 早速の解説・アドバイス ありがとうございました。 今後の参考にさせていただきたいと思います。 貴重な時間を割いていただき 感謝いたします。 私ども以外にも 建物に詳しくない方や、困っていらっしゃる方がたくさん居ると思います。 今後とも こうような活動をしていただけることを心から望みます。 本当にありがとうございました。 |
その後 |
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