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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No.0288 輸入住宅の構造材について

 相談概要 [氏名] S.Yさん
[住所] 埼玉県岩槻市
[職業] 主婦
[年齢] 25
[希望構造] 木造(2X4工法)
[どちらに依頼しますか?] 設計施工の建設会社
[何階建てを希望] 2
 相談内容 はじめまして。こちらのホームページの情報はとても貴重なものばかりで、大変勉強になっています。
私は輸入住宅を希望で、現在いくつかの中小メーカー・建築会社と相談をしています。
その中で、疑問に思うことがいくつかあり、アドバイスをいただきたくて投稿しました。

まず構造材についてなのですが、ダグラスファーが標準のメーカーと、SPFが標準のメーカーがあり、それぞれの言い分も食い違うので何が正しいのかわからなくなっています。
ダグラスファーを推薦しているメーカーは「ダグラスファーは耐久性があり、質が良いので絶対おすすめ。SPFはやわらかく、白蟻にやられやすい」といいます。

一方SPFが標準のメーカーは「ダグラスファーは硬いので、釘を打ちこむと柱が裂けてしまうことがある。住んでからも、柱の裂ける音(ピキッ)が聞こえてくる。SPFは、換気を良くするなどして白蟻の住みづらい環境にしていれば大丈夫」といいます。

ですが私が自分でインターネットなどで探した資料などでは、「一番いい構造材はダグラスファー。米ツガは絶対使うな」くらいに書かれていました。そういうことからもSPFに対して、大地震時の耐久性や、白アリについてなどの不安があります。
輸入住宅では構造材にSPFを使用するメーカーは多いと思うのですが、本当に大丈夫なのでしょうか?

それから、輸入住宅のメーカー・建設会社を決める際に、注意する点などがあったら、ぜひ教えて下さい。
上の構造材のことも含め、ここの部分はしっかりチェックしておいた方がいいなど、アドバイスいただけますでしょうか?

どうぞよろしくお願いいたします。
 yorozuの感想
アドバイザー 
我伊野 威之 構造材について、まずSPFですが、北米西海岸産のスプルース、松(パイン)、モミ(ファー)の頭文字S.P.Fを並べたもので、単一の木材種を示すものではないです。材の特性が似ているので混在していても特に問題ないようですが、針葉樹の中ではそれぞれ良いランクには入っていません。(ダグラスファー(米マツ)は最上ランク)

SPFはシロアリに弱く1階床下等は防腐防蟻処理を施すなどの対処を十分行ったほうが良いようです。CCAという防腐防蟻剤がありますがヒ素が入っているため最近国内では敬遠されています。(CCA以外の剤を輸入住宅で使用しているかどうかは不明)

木材種だけで比較するとSPFよりダグラスファーの方をお勧めします。
ですが、SPFだからダメっていうことではありません。気候風土と木材の特性にあわせた対応がなされていれば問題は起こらないでしょう。それと、耐震性能や耐久性は木材自体の性能も重要ですが、それ以上にきちんと設計されていて、きちんと施工されている事の方が重要です。米マツでも手抜きをされた建物ではどうしようもないですから。

SPFでもノウハウが十分にあって、より良い住空間を提供でき保証もしっかりしているメーカーであれば選択しても良いと思います。
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 耐震性や耐久性をご心配しているようですが、「よろず」の相談でも工法や材料で安心を買おうと思っていらっしゃる方が多いのですが、本当の耐震性や耐久性は確りした構造家と設備家と建築家が対等なパートナーシップを持って設計され、監理されたものが築き上げられてこそ可能です。

設計者と逢い技術に裏打ちされた図面を確り書いてもらい、監理者と逢い(通常は設計者です)現場の監理をどのようにどう監理するかを確認ください。その方があなたの心を汲み上げ建築言語にし現場に伝えます。あなたにとって大切な、極論すれば命を預ける人です。確り吟味し選択ください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
 その後  
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