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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0286 公簿と実測の違い

 相談概要 [氏名] K.Sさん
[住所] 大阪府枚方市
[職業] 会社員
[年齢] 36
[希望構造] 木造(その他)
[どちらに依頼しますか?] 設計施工の工務店
[何階建てを希望] 2
[予定床面積] 110m2以下
 相談内容 先日近くのところで、古家付土地(昭和45年築・当時の建売物件)を購入しました。
坪数は約37.24坪(公簿)で、実測取引きではありませんでした。
仲介業者は一般的に通常は、公簿取引きです といっておりました。
また、法務局の地積測量図には、縦横のmが記載されておず、斜めの数値を利用したu数しか記載されておりません。
また現地、境界杭もありませんし、地積測量図に境界ポイントの記載もありません。

それでは購入後トラブルになる可能性があると考えたので、隣地に筆界確認書を取ってもらいました。
建売りの場合、ブロック ベイの中心線が境界ということを仲介会社が言うので、その確認書です。

境界杭は買主負担で打たないと駄目なのでしょうか?
境界ポイントは打った方が良いでしょうか?
それとも売り主の義務で測量も含めて実施いただけることになっているのでしょうか?

契約書には、公簿取引きとなっており、その後実測して増減があったとしても、了承すると記載されていました。
今の段階で、売り主へ負担依頼するのはスジちがいでしょうか?(売り主もしくは仲介業者責任という法律は?)
御教えください。
土地は北向き5m通路で 間口が約8.1mあります。

また土地は北向きで東、南、西は三方隣地建物があります。
1Fではそれぞれの日差しが入らないようです。いい間取り配置のアドバイスをいただけないでしょうか?
設計士に依頼しているのですが、難しいといっておりますので。
以上よろしくお願いします。
 yorozuの感想
アドバイザー 
津村 泰夫 こんにちは、お隣の交野市に住んでおります津村と申します。

私は土地家屋調査士でもなければ不動産の専門家ではありませんが、私の想像の範囲でお答えさせていただきます。

公簿と実測の異なることは良くあることで、2倍ぐらい違うこともあります。
特に古い場合は疑ってみてください。自分で測量テープを用い概略を計ってみて、確かめてみてください。(測量テープはお貸しします。)

測量業者に依頼すれば費用がかかりますが、これを売り主が負担するかどうかですが、交渉次第ではないのでしょうか、売り主が安い測量業者を知っていればいいのですが。
売り主に義務はないと思います。買う側で慎重に吟味する必要があると思います。

もっとも仲介者が親切に調べてくれることも多いですので聞いてみてください。
なにを調べるかというと、その地積測量図を作成した土地家屋調査士に尋ねることです。
単につじつま合わせで作成した図面か、実測によるものか、また具体的なポイントも覚えておられることもあります。

測量業者にお願いした場合、単に現況測量だけだと10万円程度からですが、公簿と大きく異なっており地積更正をおこなう場合は50万円以上はかかると思います。隣地地権者数によります。
境界の杭は必要とする者が負担をして打つのが原則のようです。

他に注意点として、
・公図により隣地所有者を確認する。
 道路が市道に間違いないのだが、底地が個人の所有地である場合があります。
 この場合、道路を掘削するには土地所有者の承諾が必要だったりします。
 おっと、私道でしたね、では権利関係を確認しましょう。
 また里道や水路にも注意しましょう。おかしなことが現実には良くあります。
・地盤強度の確認、活断層の確認なども必要でしょう。

間取りについては具体的な地番がわからないと用途地域がわかりませんので、何とも申し上げられませんが、南側1階に採光のとれる居室を設けることは可能です。
道路境界線については市町村等により見解が異なります。側溝を含むところと含まないところ、L字溝の内側とするところなどがあります。

最後に、業者選びとして建てていただくのは設計施工の工務店でよいかもしれませんが、その工務店に決める前に設計を完成させておき、標準的な「建設物価」等に基づく適正な見積価格を算出し、その上で業者を数社呼び見積合わせせ(入札)をおこなうと公正で適切な業者を選ぶことが出来ると思います。

以上
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 購入者側の感覚では売主側が敷地測量確定しておくのが筋だと思いますが、購入者も確定しないまま保有し、近隣との配慮から曖昧にしている場合が多いようです。又、実測しても精度や諸々の障害物等で正確に測量できづらい場合もあり、測量図を提出して後のトラブルを避ける意味合いもあり、消極的であると言えます。

売主の義務は無いと思いますので、交渉して無理ならばご自分で測量ください。
しかし、ポイントに鋲等は設置し、近隣立会いのもと確定はしてもらっておいてください。

どんな敷地でも地上には空が有りますので設計如何では明るい家が造れます。
それこそ設計力の差が出る問題です。敷地に関してもこれほど考える方でしたら、きっとよりよいシステムを選択することを期待します。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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