相談概要 | [氏名] Y.Sさん [住所] 香川県高松市 [職業] 医療技術職 [年齢] 31才 [構造] 木造(在来工法) [築年数] 工事中 [階数] 3 [様態] 注文建築 [施工者] 中堅ハウスメーカー [設計者] 専業の建築士 [設計者を選んだのは] - [監理者] 兼業の建築士(ハウスメーカーの社員) [監理者を選んだのは] 会った事がない [確認申請書存在の有無] 有る。 [検査済書は有りますか?] - [設計図面枚数] 50枚以上 |
相談内容 | お忙しい中、つまらない質問で申し訳ありません。 現在木造(木造軸組工法)3階建ての住宅の工事中です。計画段階から設計士・営業・現場監督を交え、かなり頻繁に行ったと思います。工務店の対応にもおおむね満足しています。上記の質問事項には建築確認書に記載している通りの内容をお答えしております。また図面枚数ですが、どこまでが“図面”と言えるものなのか良く分かりません。一応建築確認時に提出した書類の枚数をお答えしています。この中には、138ページからなる構造計算書等の枚数も入っております。 さて、質問事項ですが・・・ 9月10日に上棟が済みました。私の知ってる範囲では、この後屋根工事をすると思ってました。しかし現在金物の取り付け、筋交いの取り付けを行っています。それとなく現場監督に問い合わせたところ、「3階建てで重量もありますし、台風シーズンでもありますからまずは構造重視の工事を行います。倒壊したりしたら大変ですから!」と説明を受けました。確かにと思い、その場は納得しました。しかし上棟後は悪天候が続き、ほぼ毎日雨が結構まとまった量降っております。屋根の方は空が見える様な状態ですので、当然柱・梁・土台・その他今後使っていくだろう木材料も濡れ放題の状態です。 つい最近、担当の営業マンにこの件について問い合わせたところ、「構造材ははすべてムク材ですから大丈夫です。2x4材なんかは濡れたらいけないんですけどね。」と言われました。心配しすぎかもしれませんが、この様な木材の濡れは今後の構造強度、耐久性等に影響ないのでしょうか?つまらない質問ですが、アドバイスよろしくお願いいたします。尚、工務店サイドとの信頼関係は保ちたいと思っていますので、秘密厳守の方宜しくお願いいたします。 |
yorozuの感想 | ー |
アドバイザー | |
高尾 正範 | 相談者が心配されているのは木材の水漏れでしょうか。 現在建っている木材については仕方ないと思いますが、未使用の材料については、なんらかの養生をしてもらって出来るだけ雨がかりを避けたほうがよいと思います。なぜなら水漏れのあと急激に陽に当たるなど、過激な吸湿乾燥を繰り返すと、ひび割れ、ねじれの原因になりますので・・・ 建ってる部分につきましては、内外壁工事によって構造材が塞がれるまでに、木材の乾燥状態が通常の状態に乾燥されるよう注意してください。現場においては天候加減によっては雨がかりとなる場合がよくありますが、造作材(和室の柱など)についてはシミなどが入る事もあり、注意が必要です。出来るだけ雨がかりが無いほうがよいですね。 尚、相談者の文面より、工事業者の心配りが感じられますが、不必要な遠慮をとらないように積極的に質問相談をかけられてはどうでしょうか。こういった質問があるということは、施主自身が勉強されている表れかとも思います。自分自身の一生の家ですのでもっとコミニュケーションをはかり、いい関係を築きながら家創りに取り組まれてはどうでしょうか。強いては施主の熱意と感じてくれれば工事業者の方も熱が入るのではと思います。現段階の屋根仕舞の工事を早く終え、少しでも雨かかりを少なくするようしてもらうことです。 いい家が出来るよう頑張ってください。 |
コメンテーター | |
ー | ー |
事務局から | |
荻原 幸雄 | ムク材だから大丈夫は何の答えにもなっていませんが、濡れることは良い事でないのは言うまでも無い事ですが、基本として乾燥材を使っているかどうかが大きなポイントとなります。未乾燥材ですと濡れた水は内部まで染み込むので後々よく有りません。今後、なるべく養生をお願いしますと伝えてください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 高尾様、荻原様、早速のアドバイスありがとうございました。 貴重なお時間をさいて当方の相談に乗って頂き、本当に感謝しております。 さて現場の方ですが、相談翌日に屋根工事が始まりました。現在、野地板貼りが完了間近の段階です。天窓取り付け、煙突工事等もあり結構時間がかかったようです。また未使用木材料の方も、相談翌日にブルーシートできっちりした養生が施されていました。しかし、相次ぐ台風襲来と例の“暖湿気流”の影響でホント毎日雨が降っています。現在沖縄あたりでウロウロしてる台風18号の直接影響も心配です。 最近、“家作りって子育て”みたい!と思う今日この頃です。雨が降ったら、風が吹いたら・・・何かにつけて心配ばっかりです^^;; 今回アドバイス頂いた、「出来るだけ早い屋根仕舞」、「きっちりした養生」、「しっかりした乾燥を待っての壁工事」、「業者との積極的なコミュニケーション」。肝に銘じて家作りを進めていきたいと思います。今回は本当にありがとうございました。 |
その後 | 突然のメールで失礼いたします。 貴HPのNo.224で相談に乗っていただいたYと申します。 相談後は、解説員の先生方のアドバイスを肝に銘じ“一生に一度の大切な家造り”を最高の方向に持っていけるよう頑張りました。 【木造住宅工事共通仕様書】を手に入れ、ほぼ毎日現場に足を運び、問題を感じた時には監理者に対応を求め・・・etc 最初は現場サイドも煙たそうでしたが、だんだんこちらの熱意を感じてくれたようで、それまで会ったこともない監理者に会えたり(会ったこともない人に監理を任せようとしていました^^;;)、現場監督は定期的にこちらの不満を尋ねてくれたりと、目に見えて対応が変わってきました。 この甲斐あって自分自身、家族も含めて素晴らしい“マイホーム”が完成出来たと大変満足しています。この家なら「愛する家族を安心して住まわせる」家造りが出来たと自信を持って言える今日この頃です。 私どもの目指す家造りに見事答えてくれた施工業者はもとより、“家造り”に対する基本的な考え方と注意点を教えて頂いた貴HPには本当に感謝感謝の一言です。 本当にありがとうございました。 現在は「この大切な家をいかに便利に、そして何よりも大切に末永く使うか」をテーマに色々頑張っている次第です。 本来のお仕事の合間を縫ってのこのような御活動に、本当に頭が下がります。我々“建築素人”の施主に素晴らしいアドバイスと勇気を与えて頂いている解説員の皆様、運営者の萩原様、本当に有り難うございました。 貴HPと、解説員皆様の御発展と御健康を心よりお祈りいたします。 また何か問題が生じて困った際にはよろしくお願いいたします。 |
〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号
TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107