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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0184 シックハウスにとても関心が有り

 相談概要 [氏名] B.Mさん
[住所] 静岡県清水市
[年齢] 38才
[構造] 木造(2X4工法)
[築年数] 建設予定
[階数] 2階建
[様態] 条件付き建売り住宅(売り建て住宅)
[施工者] ?
[設計者] 知らない
[監理者] 知らない
[確認申請書存在の有無] −
[設計図面枚数] - 枚
[着工までの打合せ回数] - 回
 相談内容 はじめまして。木質パネル工法の新築住宅を検討中です。

最近さかんに問題提起されているシックハウスにとても関心が有ります。これから建築士と打ち合わせしていくのですが、シックハウス症候群を徹底的に回避するために建材や換気についてどのような指示を出していけば良いのか伺いたいと思います。こまかな事ですが出来ることならクロスの接着剤までも指定したいと思ってます。お忙しい中、無料で相談させてもらい誠に申し訳ありませんが宜しく御願いします。
 yorozuの感想
アドバイザー 
堀住 勝雄 木質パネル工法の場合大量の合板を使用しますから第一に合板(接着剤)の種類を確かめるべきでしょう。表示にF1とかF0*の表示がある合板を使用するようにして下さい。次に室内の仕上げ材ですが、フローリング建材も合板と同じ表示があります。ビニールクロス及び接着剤は指定すれば問題なく施工できるでしょう。

室内の塗装も塗料の種類によっては(個人によっては)アレルギーの原因になることも報告されています。防腐防蟻の為の薬品も影響は大きいと思われますが、そのハウスメーカーの仕様はどうなっていますでしょうか。金融公庫の仕様とのからみもあり難しい問題です。高気密高断熱仕様になっている場合は24時間計画換気が必須です。

「徹底的に回避する」とのことですが100%誰にも影響を及ぼさない方法を残念ながら私は知りません、100%自然素材だから安全とも言い切れないと言われています。あまり神経質になっても精神衛生上良くありません、そこで完成時に室内の有害物質を測定されることをお勧めします。


*事務局注:解説当時の表記です。2003年からF☆☆☆☆(フォースター)というように星の数でランク付けされています。
 癸生川 佳司 詳しくは堀住建築士の解説を参照して下さい。私の方からは高断熱高気密を絡ませたシックハウス対策を解説いたします。

1.シックハウス症候群の原因の一つにカビダニがある
2.カビダニは住宅の結露する部分に多く発生する
3.結露は見えない部分に多く発生する(内部結露)
4.内部結露追放もシックハウス対策の大きな柱
5.高断熱高気密化住宅は内部結露が極めて少ない
6.「高・高」は技術力のある施工会社が望ましい
7.施工を間違えると通常断熱より結露が多い
8.高・高+第3種(室内排気のみ)換気が最低基準
9.上記8で弱い冷暖房が現代風徒然草生活−準自然
10.上記8は50坪160〜210万円−工法で差がある
11.第3種換気は24時間換気−1ヶ月1800円かかる
12.2x4パネル工法は気密性が高く高・高にしやすい
13.パネル工法+通気層+第3種換気だけでも効果あり
14.その場合断熱材は16kg100mmに変更する
15.注意点 1階床と壁の最下部の断熱材必ず入れる
16.また屋根直下の断熱材はブローイングが最適
17.断熱材施主確認後仕上げ行う旨契約に入れる
18.下請大工の断熱材施工は悪いと心得る
19.また断熱材確認は施主の仕事と心得る
20.13の工事費上昇 50坪60〜80万円
21.1階床下は最低でもコンクリート防湿基礎とする

シックハウス対策の建材はたくさんありますが、現代住宅本体が持つ構造的欠陥を取り除くために、施主側も真剣に勉強すべきと思います。徒然草が書かれた時代はシックハウスは無かったはずで、冷暖房を手に入れた現代生活に自然感を考慮した「住まい方」も考えて下さい。それが上記で申し上げた現代風徒然草風生活と思ってます。 
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 この「よろず」HP内でもシックハウス関連の記事紹介が掲載して有りますのでご覧ください。

徹底的に考える場合は、建築条件付きでは工務店の能力やその建築士の能力に大きく左右されると考えられます。又、請負金額も相当な金額になる可能性があります。そして希望の仕様が実際に使われるかどうかは、監理の時点で把握しなければ隠れてしまう材料が多いので確りした監理も重要でしょう。

シックハウスを考える場合は、建築材料以外に中に置く家具等にも膨大なホルムアルデヒドが含まれています。これらは規制がほとんど無い状態*です。ここからの発散は今のところどうしようもありません。

シックハウスでの家の設計で一番注意する事は風通しです。自然の風を各部屋の空気がどう窓から流入し、どう排出するか。所謂風道を確り考慮してください。閉めてしまうドア以外に風道を考えて家の空気が常に新鮮な外気と交換出来る自然な方法を先ず考え、次に機械換気に頼る方法がベストだと思います。


*解説当時の状況です。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 初めての家造りなので次から次へと疑問点が出てきます。現在の住宅業界はかなりあやしい部分が有るようですが、負けずに勉強して納得の出来る家を造り込んでいきたいと思います。 物造り(家造り)は本来楽しい事だと思ってます。

御忙しい中、本当にありがとうございました。
 その後  
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