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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0180 雨漏りに困っております。

 相談概要 [氏名] H.Aさん
[住所] 福岡県久留米市
[年齢] 51才
[構造] 鉄筋鉄骨コンクリート造
[築年数] 5年
[階数] 2 階建
[様態] 注文建築
[施工者] 建設会社+ハウスメーカー
[設計者] 専業の建築設計事務所
[監理者] 知らない
[確認申請書存在の有無] 解らない。
[設計図面枚数] 2枚
[着工までの打合せ回数] 10回位
 相談内容 鉄筋2階建ての診療所です。とにかく、雨漏りに困っております。
業者に連絡致しますと、一応、見には来るのですが、その後の対応が極めて杜撰です。毎年、梅雨時には今年もかと、憂鬱になります。

建物は所謂、打ちっぱなしの塗装の無い外壁です。築後、1年目には雨漏りがありました。手抜きの工事ではと、設計事務所に相談した事がありましたが、否定されました。

公的な機関で調査がお願い出来ないものかと、相談申し上げる次第です。
宜しくお願い致します。
 yorozuの感想
アドバイザー 
高尾 正範 公的な機関で調査が・・とのことですがコンクリート亀裂などについては民間機関にてやっているようです。しかし問題は雨漏りに困っているとのことから、防水工事の施工上の問題と思って回答させて頂きます。
もしコンクリートの欠陥であれば、見た目上からもひび割れ等が目につき、多少なりとも外観上判断がつくかと思われますので。

防水については防水メーカーと建設業者との連名の保証書はもらっていないのでしょうか。建物の瑕疵とは異なり防水の場合、通常10年または15年といった保証期間を定めた保証書を引き渡し時に発行すべきと私自身思っております。

もし発行していなくとも築後1年目より雨漏りの事実がありますので、これがきちんと解消されるまで業者の責任において実行されるべきと思います。雨漏りは心配されているように手抜きをされなくとも起こりうる事はありえます。しかしながらこの補修がなかなか難しく、原因と思われる箇所を直し直しといった根気のいる作業です。こういった事柄より最悪原因箇所の特定が出来ない折りは、全面補修といったところが現状のようです。

相談内容からは雨漏りケ処、防水材の種類等が不明ですので、一般論としての回答ですが、業者の責任ある対応が望めないのであれば、他の業者、設計事務所等にて原因究明をし、又は補修工事も依頼し、補修費を当初施工された業者にて負担してもらうというのも1つの解決策ではないでしょうか(現業者にて補修不可能の場合)。

当初の施工業者に責任がありながら雨漏り発生後4年経過、といった現状からすると良識ある善処も望めないのではという気もしますので。

今のところこんな回答になりましたが、もっと詳しい事情等が解れば回答も又それなりにあると思いますので再相談もお気軽に・・   以上、御参考ください。
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 解説の前に少し状況を考えてみたいと思います。
ハウスメーカーに依頼したようですが、ハウスメーカー仕様以外の工法を採用する場合は「特建」と称し別の施工会社に施工させるケースが多く(ハウスメーカーにはこのようなノウハウは基本的に無いと思われ、無い故に他の施工会社に依頼する)、この場合は建築設計事務所が設計するか、施工業者に設計するものがいればそこの建築士が設計します。

今回は建築設計事務所のようです。監理者名を知らないと言う事は、この建築設計事務所は第三者では無いようですね。ハウスメーカーか施工業者からの依頼で設計だけを受けたのでしょう。このようなシステムは問題が孕んでいますので今回その心配が出てしまったようです。

コンクリート打放しで無塗装は論外です。最低でも浸透性吸収防止剤位は塗布したいものです。サッシ廻りからの漏水では無く、外壁のコンクリート壁そのものからでしょうか?コンクリート打放しの場合は現場での監理が最も大切です。大変デリケートなので愛情を込めるように、コンクリート打設の要領を的確に指示しなければなりません。

コンクリートそのものの調合、塩分濃度の検査、圧縮試験、鉄筋のかぶり、配筋の適切さ型枠の清掃状況、気温、湿度、打設区分等、数えあげたらきりがないほど愛情を注がないといけないものです。多分監理にそのような愛情が込められていなかったのでしょうね。残念です。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 メールを拝見いたしました。御丁寧なアドバイスを有難うございました。御意見を参考にさせて頂き、今後対処致したいと存じます。本当に有難うございました。

 実は本日、建築業者、設計技師宛に今までの経緯を郵送にて知らせました。御存じの様に北部九州は例年に無い大雨が続き、毎日、憂鬱な気持ちで、雨漏りのしみが大きくならないか天井を見上げております。成す術が無く、困り果てておりました。

 今回、このように御親切に御意見を下さり、荻原様を始め、高尾様、皆様にお礼を申しあげます。

 また、御相談頂く時があると存じます。その時は宜しくお願い致します。
 お礼まで。
  早々
 その後  
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