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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0151 大工工事のひどさを発見しました。

 相談概要 [氏名] N.Kさん
[住所] 大阪市鶴見区
[年齢] 29才
[構造] 造(在来工法)
[築年数] 工事中
[階数] ?階
[様態] 注文建築
[施工者] ハウスメーカー
[設計者] 知らない
[監理者] 知らない
[確認申請書存在の有無] 有る。
[設計図面枚数] ?枚
[着工までの打合せ回数] ?回
 相談内容 現在新築住宅を建築中です。
棟上げ後2週間経って大工工事のひどさを発見しました。内容は、

1.筋交いを補強金具で補強しているが、筋交い自体が柱にとどいておらず、筋交いに付いている金具のみ土台とくっついている。箇所は多数。

2.拳銃で釘を打っているためか、的をえず、釘の先が飛び出している箇所確認できただけで40箇所。そのうち半数は有効な釘の打ち直しもされていない。

3.2/3以上切りかけた材木を切り直して、切り込みのあるまま使用している。

4.むりやり、釘を打ち込んだため材木が割れ、釘が横からでも抜けそうな箇所数カ所。

5.無意味に中心にある柱に1本に3〜11箇所釘を打ち込んである。柱2本  等。 

メーカーの現場監督に指摘をしましたが、とにかく現在と同一の下請け工務店で大工を交代させて、手直しさせてほしいとのこと。交換できるものだけ交換する、筋交いはやり直す、釘の打ち損ないもやりなおす、5.については、説明のしようがないとのことでした。

 こちらの不安としては、取り替えても土台や柱はそのまま、穴や切り込みが入った上にさらに釘打ちが行われる、強度は大丈夫か?また、心理的にも新築なのに傷だらけで納得はいかない、せっかくの4寸材を使っているのに・・・。同一の工務店で大工を交代させるだけで、大丈夫なのか?工務店自体が問題なのでは?

5.については嫌がらせなのかとも考えられるが、特に棟梁と何か問題があったこともない(棟上げ前後、棟梁と言われている人1人だけでほとんど作業していた)。その理由がはっきりしなくて気持ち悪い。柱は中心の方にある柱だが、交換は出来ないのか。  

現状の説明は専門用語がわからないため、うまく説明できませんが、このままメーカーの言うとおりにしていっていいのかわかりません。メーカー側も現場監督と担当建築士以外の人間からの謝罪も説明もありません。

住宅メーカーの中ではこのようなことは日常茶飯事で表向き謝ってはいるが、「今回はばれた」ぐらいにしか思ってないのではないか、とも感じてしまいます。 

欠陥個所は大屋根部分にも多数含まれ、とりあえず、明日屋根のやり直しだけする事になっています。とりとめのない相談なのですがよろしくお願いします。
 yorozuの感想
アドバイザー 
氏原 毅士 なんとも情け無い状態ですね。本当に大工として、建築のプロとしての自覚があるのでしょうか?
メーカーは下請け工務店任せにしているようです。

1 筋交いは全数やり直すとのことですが、当然でしょう。本来筋交いは引っ張りの応力に抵抗するよう入れますので接合方法が肝心です。第一短い材料では工事もしにくいと思うのですが。手直しとしては、釘の打ち直しによる母材の欠損を気に懸けておられるようなので、筋交い入り軸部を構造用合板貼り*に変更してもらったらいかがでしょうか。強度は増す上、母材欠損も気にならなくなりますので(費用は当然工務店負担として)。

2 無意味な切り込みのある材は、構造材・下地材の区別なく取り替えを申し入れた法が良いと思います(気分的な問題として)。4の割れている材も当然交換です。

3 5の無意味な釘はどういう経緯で打ったのでしょうか?ご指摘のように気持ち悪いものでしょう。取り替えできるかは、まずは工務店の考え方によるとは思いますが。管柱(土台と梁の間に立っているもの)は上下のホゾさえ細工すれば交換は可能ですが、土台に溝を掘るような事になってしまいます。また通し柱であれば交換は相当困難となります。  

いずれにしても写真で現状を記録保存し、話し合いのための資料を残しておかれた方が良いと思います。監督や棟梁だけでなく、会社の責任者と充分話し合われる事をお勧めします。屋根のやり直しと言うことですが、これも大変気がかりです。 

*事務局注:建築確認申請、構造計算書の訂正が必要です。
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 ここまで出ると言葉になりませんね。もし、信頼して現場も見ずにいたらと考えると、ゾーッとしますね。

ア)現場を見ていなければ気がつかないので、「信頼しているから」、と現場を見なければ心配する事はなかった。

イ)現場を見て気がついて、「こんな筈では」、と心配になる。

以上のアを選んだ方は心配無しに暮らすでしょう。しかし、例えば地震が来た時は倒壊する危険があり、命を失なう可能性があります。(この場合は知らぬが仏で本当に仏になってしまいます。)

イを選んだ方は懸命です。心配事は増えますが、そのために直しをさせ安心を得ます(しかし、その安心感は素人さんの見た目での範囲の安心感です。)。

イの場合で心配事を無くすにはどうしたら良いでしょうか?それは専業の独立した建築士に第三者として設計監理を依頼する他はありません(これで本当の安心が得られるのです。)。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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