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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0107 2トンの水が8階床下に溜まり

 相談概要 [氏名] K.Kさん
[住所] 鹿児島県鹿児島市
[年齢] 33才
[構造] 鉄筋コンクリート造(その他)
[築年数]  0年
[階数] 8階
[様態] 分譲マンション
[施工者] 不動産業者
[設計者] 専業の建築設計事務所
[監理者] 専業の建築設計事務所
[確認申請書存在の有無] 解らない。
[設計図面枚数] ?枚
[着工までの打合せ回数] -回
 相談内容 平成11年2月26日に竣工した新築マンションに翌日入居しました。2週間後、上階の8階より漏水。私の702と隣の703、下の602と603号に水が漏れました。原因は、8階の食洗機の接続金具の締め付けがあまかったため、入居して水圧の変動により、外れ漏水したと、報告されました。

2トンの水が8階床下に溜まり、4日間に渡って、わたしの702号には、スミダシ穴より漏れて落ちてきました。業者より連絡をうけ、天井の水音から、すぐに天井に穴を開けて、バケツで水をうけたため、下の階は1日で漏水が止まったそうです。

施工側が工事ミスを認め、復旧工事も施工主にお願いしました。6階に漏れた部分のスミダシ穴のある和室(6畳)部の床を剥いだところ、スミダシ穴は塞いではなくて、浅く栓をしただけでした。そして、そこから両方向に亀裂が走っていて和室を縦断していました。穴の中にも、亀裂は底まで走っていて、深い亀裂ではないかと、疑いましたが、業者は「表面だけ」とこたえます。構造上の欠陥ではないかと、聞きましたが、それはないと。結局、亀裂部を上から三角に削り、ボンドを流し込み、スミダシ穴はコンクリートで埋めて床を復旧してしまいました。あと2日工事の日程が残っていますが、中断を要求。亀裂の原因調査を頼んだのですが、今までの経緯上、施工側の体質は解っています。とにかく、塞いで見えなくしてしまいます。

心配なのは、鉄筋の腐食です。亀裂があって、 漏水が起こったことです。天井部のくぎは既に錆びていました。そして、耐震性が心配です。見えてる部分全てどこまで続いているか解らないヒビに、ボンドを流し込むだけで、安心していていいのでしょうか?構造上に不安もあります。スミダシ穴を塞がなかったことから、亀裂は走ったのでしょうか?私たちは、こういう事態から建築法で守られているのではないのですか?今後将来、どのような影響がでてくるかを思えば不安でいっぱいです。

以上です。よろしくお願いします。
 yorozuの感想
アドバイザー 
高尾 正範 最近よく聞く作業ミスによる漏水の問題のようですね。漏水による直接的な影響部分を含め充分な補修を行ってもらって下さい。尚、スミ出し穴のヒビが相当長いようなのが気になりますが、通常は穴の径が10p程度のものだと思うのですが現地はどうなのでしょうか、開口補強筋といって配管を通す穴を設けた場合同様、クロス状に鉄筋にて補強がなされていると思うのですが。亀裂の問題が今回の心配点のようなので、この点について説明(予想による)させていただきます。

構造上によるヒビ割れでない限り、また今後継続的に水漏れ等おこさない限り、ヒビの中に浸透した水分は除々に乾燥していくものと思われます。又コンクリートは元来水分をもつことにより持続する性質があることから、この点は心配されることもないかと思います。ただ、ヒビ割れの状態については、もし構造上のヒビだとすれば、相談者個人の問題でなく、入居者全員にかかわる問題と思われますので相談者のみでなく、共有部分という面からも考えて関係者を含め、それぞれが納得のいく説明をしてもらってはどうでしょうか。

以上簡単に説明させていただきましたが、相談者からの文章により想像しておりますので現状況が上記の説明と違うようでしたら又相談してください。ヒビの現況原因の特定を出来ませんので。
 酒巻 裕之 この件に関しては、設備的に言える事は、設備施工業者の施工精度が非常に悪かった事です。配管がはずれてこのような事態になった事はK.Kさんの考えるように最悪の事態です。本来、現状復帰だけでは無く損害賠償問題になるような事件です。施工業者は損害を最小限にしようと、ごまかしにかかりますが、裁判も辞さない気持ちでがんばって下さい。

スミダシ穴?つまり天井のスラブ(コンクリート)に穴があいていると言うことですよね。消防法でも防火区画の穴は不燃材で完全に塞ぐ事を義務付けられています。完全に塞がせて下さい。同じく床も開いていると思いますので、塞がせて下さい。また、漏水でぬれた部分も全て交換させて下さい。 
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 ご心配お察しします。思いも寄らない出来事だったでしょうね。702と703に跨った漏水ですが、8階の原因の部屋は702と703に跨っていますか?それとも壁はコンクリート壁では無く乾式の壁でしょうか?少し疑問に思いました。

墨出し穴が原因でそのような亀裂は考えがたいと思います。施工が原因か設計が原因かは分かりませんが、施工が原因の場合いろいろ考えられます。鉄筋不足、かぶり不足、サポート不足又は盛り替え時のたわみ、コンクリート硬化前の次工程の養生不足、硬化前の施工荷重によるもの、などいろいろ考えられます。写真等は撮っておいたでしょうか?後で証拠になります。亀裂の場所(構造的な)や明きや長さ数等を調査しなければ原因を想定するのは難しいです(文章だけでは判断がつきません)。

管理組合はまだ発足していないと思うのですが、取合えず文章で施工者及び監理者の考えうる原因をもらって下さい。これは個別の問題だけでなく、管理組合としてもしっかりとした解答を業者等からもらって下さい。錆びた釘は施工時の時からのものだと思われますが違いますか?他の墨出し穴が同じようになっているとしたら問題です。火事の時に火や煙が入り危険ですし、消防法及び建築基準法上違法となります。施工会社に工事中に書かれた施工図の提出を求め墨出し穴の位置を特定し、塞がれているか確認する必要が有りそうです。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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