本文へスキップ

一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.0067 壁と床の間に1cmほどのすきま

 相談概要 [氏名] O.Yさん
[住所] 大阪府富田林市
[年齢] 38才
[構造] 木造(在来工法)
[階数] 2階建
[様態] 建売り住宅
[施工者] ハウスメーカー
[設計者] 知らない
[監理者] 知らない
 相談内容 98年3月購入の建て売住宅の2階洋室の床が購入前の立会いで傾いていると指摘したが、構造上問題なしとしてかたずけられました。それで一応新居に引っ越したのですが、その2階洋室にたんすを置いたところ、壁と床の間に1cmほどのすきまができました。それで業者を呼んだのですが、2階洋室の床を張りかえるとのことでしたが、「元々1階のリビングが14畳と広く取ったため、柱が立てられないので横に太い柱を通して2階部分を支えている。この柱がたわんできているためだ」といわれました。

最近では2階洋室のとなりの和室も横の柱が洋室側に傾いてきています。本当に2階の床の張り替えだけですむのでしょうか?

私は1階のリビングに壁を増築しないと今後の床が傾くのではないかと心配です。私の家の間取りとしては、以下の通りです。 1階:14畳リビングと6畳和室、2階:6畳和室・6畳洋室・6畳洋室(1階リビングと和室の上に和室と洋室があり、リビング側の柱方向に傾いている。)
 yorozuの感想
アドバイザー 
木津田 秀雄 メールでは、間取りがよく分からないので何とも言えませんが、柱が傾いている場所があるとのことですから、単に床や梁の問題ではないと思われます。

>「元々1階のリビングが14畳と広く取ったため、柱が立てられないので横にに太い柱を通して2階部分を支えている。この柱がたわんできているためだ」

 との言い分ですが、横に太い柱をというのは梁の事だとは思いますが、普通梁は柱のように真四角ではなく長方形です。梁のように上から力が掛かる場合は、同じ断面積でも真四角より長方形の方がはるかに大きな力に耐えることができます。もし柱を梁の代わりに使っているのだとすれば、たわんでも当然かもしれません。それにこの部分がたわんでいるから床を取り替えるというのもおかしいですね。梁に問題がある場合は、梁を取り替えるか補強をしなければいけませんから、床を取り替えても意味はありません。 

欠陥現象として出ている「床の傾き」の欠陥原因は「梁のたわみ」になると思いますが、「柱の傾き」の原因が「梁のたわみ」から来ることは少ないです。ということは、他にも欠陥原因があると考えられます。それが何なのかは、建物を調査しないと分かりません。

 梁の補強工事をするにしても、一度現在使われている梁の大きさなどを調べて、補強の設計をする必要があります。業者があくまでも床の補修だけですますと言うのなら、その根拠を文献や計算で示してもらい補修計画書を作成してもらってから補修工事に入ってもらってください。そしてその補修計画書を第三者の専門家にチェックしてもらい、その通り施工されたかをチェックしてもらうことが必要です。

 いい加減な業者にいいかげんな補修をしてもらっても、家のためにはなりません。家に住み続けてローンを払い続けるのは(使われていないかもしれませんが)業者ではありません。不誠実な業者は、床が傾こうが柱が傾こうがクレームを言われるだけで、痛くも痒くもありません。あくまでも家の持ち主がリーダーシップを取って専門家の協力を得ながら解決を目指してください。
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 床と壁の隙間が1cmは尋常ではありません。隣の部屋の柱が傾いていたら構造的な欠陥でしょう。1階の部屋を広くとったからといった様な言い訳はプロの発言とは思えません。ひょっとして営業マンでしょうか?どちらにしても無責任な発言ですね。構造的な問題は妥協してはいけません。命の問題ですから。発言なさった方はこの点からも認識が非常に低い方のようですね。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
 その後  
目次に戻る

バナースペース

一般社団法人 建築よろず相談支援機構

〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107