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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.0057 土台と基礎パッキン

 相談概要 [氏名] Oさん
[住所] 大阪市城東区
[年齢] 34才
[構造] 木造(在来工法)
[階数] 2階建
[様態] 条件付き住宅
[施工者] 不動産業者
[設計者] 兼業の建築設計事務所(建設会社の建築士)
[監理者] 兼業の建築設計事務所(建設会社の建築士)
 相談内容 1.土台の木について
現在、木造2階建てを建築中で、先週上棟が終わりました。知り合いの、材木やさんに建築現場を見てもらったら、基礎の上の土台の木が米トガであることが分かりました。設計時の打合せでは、柱や土台などの構造部分は、桧か同等の強度を持つ集成材を使用すると業者は言ってました。近日中に、現場で監督と棟梁に立ち会ってもらい、確認しますが土台に米トガを使うことは問題無いのでしょうか。

2.基礎パッキン工法について
公庫*の高耐久木造住宅で建築していますが、業者さんに「9割はキソパッキンです。」と言われて、そちらで施工しています。しかし、他の記事を見ると、建物がゆれるとか、振動で締結が緩むといった欠点も指摘されています。この工法は、いいのでしょうか?

以上

*事務局注:住宅金融公庫は、2007.4.1に独立行政法人 住宅金融支援機構に移行しました。
 yorozuの感想
アドバイザー 
木津田 秀雄 土台について
まず公庫の高耐久木造住宅を利用されるという前提でアドバイスします。土台ですが「米トガ」ということですが、公庫などでは「ベイツガ」とされています。耐腐朽性・耐蟻性はどちらも、公庫の上げている木材の中でもっとも低い物です。そのままでは土台に使用できません(公庫の高耐久木造住宅でなくても)。公庫の高耐久木造住宅に対応した土台で、「ベイツガ」にするには、防腐防蟻の薬剤処理が義務づけられています。一般的に土台に使用される「ベイツガ」は工場で加圧処理をされている事が殆どです。念のため工務店に確認してみてください。土台の小口やほぞ穴などにも十分薬剤が充填されているか、またされていない場合は現場塗布で薬剤が塗られているかを見て下さい。もし心配なら、工務店に上記のようにきちんとした部材を使って処置をしている旨の文章をもらっておくことも必要でしょう。

ということで高耐久木造住宅仕様においては、「ベイツガ」で、防腐防蟻の薬剤処理されている物を使うことは、問題ありません。ただし契約上「桧か同等の強度を持つ集成材を使用する」とのことですから、契約内容と異なるので費用的に差がないかを確認して下さい。残念ながら私は「同等の強度を持つ集成材」ものは聞いたことはありません。桧の心材を使えば、耐蟻性が高いので高耐久木造住宅でも防蟻処理は省略できます。高耐久木造住宅仕様では、桧の心材でも薬剤による防腐処理は必要です。

基礎パッキン工法について
基本的には、床下換気口と通風口を基礎に設けるよりも、布基礎や床下環境にとっては良い工法だと思います。しかし全ての柱の下と土台が交わる部分などには必ず必要です。柱のない部分などには 90cmピッチくらいには必要です。
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 予定の仕様より良い材料だったら文句は無いけど、悪い材料を黙って使うのはいけませんよね。樹脂パッキンも新しい工法でよく使われていますが、経験年数の実績がまだ少ない為どのような問題が出るかははっきりしてません。大切なのはその工法の機能を理解し適切に施工する事に尽きるでしょう。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 「建築よろず相談室」運営事務局荻原 幸雄 様、胡桃設計 木津田 様
お礼が遅くなって申し訳ありません。大変詳細な回答を頂き、ありがとうございました。3月には竣工できそうです。本当にありがとうございました。
 その後  
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