本文へスキップ

一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0022 基礎の亀裂、土台のずれ。

 相談概要 [氏名] Iさん
[住所] 東京都東大和市
[年齢] −
[構造] −
[階数] −
[様態] −
[施工者] −
[設計者] −
[監理者] −
 相談内容 下記の質問がありますので、宜しくお願い致します。

現在木造2階建てを新築中ですが、基礎工事において次のような瑕疵を発見しました。

1.瑕疵の内容

(1)基礎のコンクリートに亀裂がある。
亀裂の太さは2mm以下で、長さは最大1m程度。数は、10箇所程度(長さ30cm程度の部分含む)。亀裂の位置は、土台が乗らない薄い部分がほとんどで、1箇所だけ土台の乗る立ち上がり部分にあった。ただし、この基礎は立ち上がりとなる部分と、それ以外の部分の2回に分けコンクリートを打っており、亀裂は1回目の打設の時に発見したものである。

(2)基礎が水平でないように見える。
現在土台を設置しつつありますが、、そのうちの一つが接続されている土台と同じ高さにならず、下に5mm程度の空間があいている。(どの土台もアンカーボルトはまだしめつけられていない) 見た目にもあがっているように感じていた部分であり、業者に質問したら無理やりハンマーでたたいたが、うまくはまらなかった。基礎がゆがんでいるのかもしれない。

(3)土台が基礎の中心にない。
15cm幅の基礎に12cm幅の土台を使用している。どの土台も基礎上にあるが、中心を通らず3cm近く片側の面によっているものもあり、設計ミスまたは基礎の制作ミスの懸念あり。

2.基礎の仕様:
単筋入りべた基礎で、立ち上がりの厚み15cm,高さがGLより上40cm、GLより下19cm,それ以外の部分の厚み、GLより上10cm、下3cm,鉄筋の種類D13またはD10。捨てコンクリートは確認していないがやっていない懸念あり。

3.その他:
建坪18、土台12cm,軟弱地盤N=2のため鋼管杭114mm径を36本打ち込んでおり、また、元の地盤が低いため、最大40cmの割栗石をいれている。コンクリート打ち込み時の天候は晴れで暑かったが、それ以降は雨が続いた、養生はしていない。

4.業者の対応:
ひびは表面のみのことなので、モルタルを充填するとのこと。

5.質問の内容:
このような亀裂は普通発生するものなのでしょうか。また基礎がゆがむ、または水平でないことがありうるのでしょうか。土台は基礎の中心になくてよいのですか。これらは、重大な欠点なのでしょうか。打ち直しを指示する必要があるのでしょうか。工事は着々と進行中で、状況によっては中断し強い対応を取る必要があります。

できるだけ早急にご回答をしていただければと思います。業者は、材料メーカ系ハウスメーカで、規模は大きい方だと思います。
 yorozuの感想
アドバイザー 
篠原 啓史 亀裂の原因はいくつか考えられます。
鉄筋のかぶり厚さ不足か、突き固めが不十分であった、または、コンクリート打設後の押さえが十分なされなっかた等です。基本的にはあってはならない事なのですが、たまに見受けられることではあります。そのような場合は、表面にモルタルを塗って補修することも考えられるでしょう。また、ベースコンクリートを打ってから、立ち上がりの基礎の型枠を組んで2度目のコンクリートを打つのが一般的な手順で、その場合基礎が歪んだり、水平が目で見てわかるほど狂うことはあまり考えられません。クラックと基礎の歪みという点で一番心配なのは40cmも砕石を入れたということです。杭をずいぶん打ってはいるものの、砕石を入れた部分が沈下していないかということです。
沈下していると、基礎の立ち上がり部分にもクラックが発生する可能性が有りますから、良く見てください。

いずれにしても、きちんと、基礎の天端、スラブ部分のレベルを測定して確認する必要があると思われます。また、土台は基礎の中心にあるべきもので、土台が基礎からはみ出ているようなところは、コンクリートを増し打ちして、きちんと土台がのるように是正しなければいけません。アンカーボルトの位置はどうなっているでしょうか。それだけ基礎が歪んでいるとボルトの位置や、土台のボルト穴もずいぶんとずれていると思われます。その点についても、是正すべきだと思います。大手のメーカーということなので、社内基準等もあるでしょうからメーカーの責任者ときちんと話し合われて、早急に対応をした方が良いと思われます。
 コメンテーター 
 事務局から 
  荻原 幸雄 Iさんは大分勉強なさっているみたいですので、いろいろな点が見えてくるのだと思います。大手であろうと小さい工務店であろうと欠陥は起こりますし、Iさんのように施主も勉強して自分の目で見ておきたいものですね。欠陥住宅の被害に遭う前は「この建物、この業者は大丈夫だろう」との思いでしょうが、現実は被害を被っているのです。第三者の監理者がいない場合は、Iさんのように自分が監理者になって建物のチェックをしたいものです。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
 その後  
目次に戻る

バナースペース

一般社団法人 建築よろず相談支援機構

〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107